二十歳に達した者は、養子をすることができる。
この条文の過去問 3問
正しい。養親となるには20歳に達していなければならないので(792条)、18歳未満の未成年者は養親となることができない。
792条は「二十歳に達した者は、養子をすることができる」と定め、養親の年齢を縁組の実質的要件としている。縁組によって養子は養親の嫡出子の身分を取得し(809条)、未成年の養子は養親の親権に服するから(818条2項)、子を監護教育する立場に立つ者には相応の成熟が求められるのである。成年年齢が18歳に引き下げられた際も792条は「二十歳」を維持したので、18歳・19歳の成年者ですら養親となれない。まして18歳未満の未成年者(4条)が養親となれないのは当然である。この要件に反する縁組は当然無効ではなく、養親又はその法定代理人が家庭裁判所に取消しを請求できるにとどまる(804条)。出題当時の792条は「成年に達した者」と定めていたが(当時の成年年齢は20歳)、未成年者が養親となれないという結論は現行法でも変わらない。

二十歳に達した者は、養子をすることができる。
- 婚姻・協議離婚・縁組:成年被後見人も成年後見人の同意を要しない(738条・764条・799条)
- 認知:未成年者・成年被後見人も法定代理人の同意を要しない(780条)
- 遺言:15歳に達すればできる(961条)。5条・9条・13条・17条は適用しない(962条)
- 遺言の証人・立会人:未成年者はなれない(974条1号)
- 養親:20歳に達した者に限る(792条)
誤り。違うのは「祖父母との間で養子縁組をすることができない」の部分である。父母の共同親権に服する未成年者が祖父母の養子となることを禁じる規定はない。
縁組の要件を定める792条から798条までに、父母の共同親権に服している未成年者が祖父母の養子となることを禁じる規定はない。祖父母は孫より年長の尊属ではないから(793条)、孫を養子とすることができる。しかも、自己の直系卑属を養子とする場合には、未成年者であっても家庭裁判所の許可は要らない(798条ただし書)。祖父母が孫を養子とする場合は、未成年者の福祉を害するおそれが類型的に小さいと考えられるからである。養子となる孫が15歳未満であれば、法定代理人である父母が代わって縁組の承諾をする(797条1項)。縁組が成立すれば、養子は養親の親権に服し(818条3項)、実の父母の親権からは離れる。したがって、父母の共同親権に服しているという事情は、縁組をする妨げにならない。

未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。ただし、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでない。
- 795条:配偶者のある者が未成年者を養子とするには夫婦共同。配偶者の嫡出子を養子とする場合・配偶者が意思表示できない場合は単独でできる
- 796条:配偶者のある者の縁組には配偶者の同意が要る。共同縁組・配偶者が意思表示できない場合は不要
- 798条:未成年者を養子とするには家庭裁判所の許可。自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は不要
- 794条:後見人が被後見人を養子とするには家庭裁判所の許可(798条の許可とは別に要る)
正しい。養親となることができるのは20歳に達した者であり(792条)、18歳に達していない未成年者(4条)は養親となることができない。
792条は、20歳に達した者は養子をすることができると定める。養子縁組は、養親が親として養子を監護し教育する親子関係を新たに作る行為であり、親としての責任を担うだけの成熟を求めるため、養親となる者の年齢に下限を置いたのである。養子縁組は身分行為であるから、財産上の行為を対象とする5条の同意の仕組みは働かず、法定代理人の同意を得たとしても年齢の要件を欠く者は養親となることができない。未成年者は年齢18歳に達していない者であるから(4条)、20歳の要件を満たすことはなく、本肢は正しい。出題当時は成年年齢が20歳で、旧792条も成年に達した者が養子をすることができると定めていたが、平成30年改正で成年年齢が18歳に引き下げられた後も、養親の年齢は20歳に据え置かれたので、結論は変わらない。

二十歳に達した者は、養子をすることができる。
- 婚姻・協議離婚・縁組:成年被後見人も成年後見人の同意不要(738条・764条・799条)。婚姻適齢は18歳(731条)
- 認知:未成年者・成年被後見人も法定代理人の同意不要(780条)
- 遺言:15歳以上でできる(961条)。5条・9条・13条・17条は適用しない(962条)
- 養子縁組:養親は20歳以上(792条)。15歳未満は法定代理人が代諾(797条1項)



















