不動産の賃貸借は、これを登記したときは、その不動産について物権を取得した者その他の第三者に対抗することができる。
この条文の過去問 4問
誤り。違うのは「引渡しにより対抗要件を具備した建物の賃貸借」について、抵当権者全員の同意だけで買受人に対抗できるとする部分である。
抵当権設定登記の後に対抗要件を備えた賃借権は、抵当権者や競売の買受人に対抗できないのが原則である。387条1項はその例外として、登記をした賃貸借は、その登記前に登記をした抵当権を有するすべての者が同意をし、かつその同意の登記があるときは、同意をした抵当権者に対抗できると定める。要件の一つは、賃貸借そのものが登記されていること(605条)であり、建物の引渡しや借地上の建物の登記で対抗力を得たにすぎない賃借権は含まれない。もう一つは、抵当権者全員の同意に加えて同意の登記がされていることであり、同意しただけでは足りない。同意の内容を登記で示さなければ、後に抵当権を譲り受ける者などが賃借権の優先を知り得ないからである。本肢の賃貸借は引渡しで対抗力を得ただけで賃借権の登記がなく、同意の登記も挙げられていないので、賃借人は買受人に賃借権を対抗できない。

登記をした賃貸借は、その登記前に登記をした抵当権を有するすべての者が同意をし、かつ、その同意の登記があるときは、その同意をした抵当権者に対抗することができる。
誤り。違うのは「引渡しにより対抗要件を具備した建物の賃貸借」について、抵当権者全員の同意だけで買受人に対抗できるとする部分である。
抵当権設定登記の後に対抗要件を備えた賃借権は、抵当権者や競売の買受人に対抗できないのが原則である。387条1項はその例外として、登記をした賃貸借は、その登記前に登記をした抵当権を有するすべての者が同意をし、かつその同意の登記があるときは、同意をした抵当権者に対抗できると定める。要件の一つは、賃貸借そのものが登記されていること(605条)であり、建物の引渡しや借地上の建物の登記で対抗力を得たにすぎない賃借権は含まれない。もう一つは、抵当権者全員の同意に加えて同意の登記がされていることであり、同意しただけでは足りない。同意の内容を登記で示さなければ、後に抵当権を譲り受ける者などが賃借権の優先を知り得ないからである。本肢の賃貸借は引渡しで対抗力を得ただけで賃借権の登記がなく、同意の登記も挙げられていないので、賃借人は買受人に賃借権を対抗できない。

登記をした賃貸借は、その登記前に登記をした抵当権を有するすべての者が同意をし、かつ、その同意の登記があるときは、その同意をした抵当権者に対抗することができる。
誤り。違うのは「賃貸人の承諾を得ずに賃借権を第三者に譲渡し,又は賃借物を第三者に転貸することができる」の部分である。賃借権の譲渡・転貸には、対抗力の有無にかかわらず賃貸人の承諾が要る(612条1項)。
612条1項は、賃借人は賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができないと定める。賃貸借は、誰に物を使わせるかについての賃貸人の信頼を基礎とする継続的な契約であり、使う人が誰かは賃貸人にとって重大な関心事だからである。これに対し賃借権の対抗力は、登記(605条)や借地借家法上の対抗要件を備えた場合に、その不動産を取得した者その他の第三者に賃借権を主張できるという対外的な効力の問題である。対抗力があるからといって、賃借人が賃貸人との関係で賃借権を自由に処分できるようになるわけではない。肢は対抗力があれば承諾なく譲渡・転貸できるとしており、612条1項に反する。無断で第三者に使用収益させれば賃貸人は解除できるが(同条2項)、背信的行為と認めるに足りない特段の事情があれば解除はできない。

賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。2 賃借人が前項の規定に違反して第三者に賃借物の使用又は収益をさせたときは、賃貸人は、契約の解除をすることができる。
正しい。不動産の賃貸借は登記をすれば、その後に物権を取得した者に対抗できる(605条)。建物の引渡しは借地借家法による別の対抗要件にすぎない。
605条は、不動産の賃貸借は、これを登記したときは、その不動産について物権を取得した者その他の第三者に対抗することができると定める。建物も不動産であるから、建物の賃貸借を登記すれば、建物の引渡しがなくても、その後に建物の所有権などを取得した者に賃借権を対抗できる。もっとも、賃借人には賃貸人に登記を求める権利が当然にはなく、実際には登記がされないことが多いので、特別法である借地借家法31条は、建物の賃貸借は、登記がなくても建物の引渡しがあったときは、その後その建物について物権を取得した者に対して効力を生ずると定め、引渡しにも対抗力を与えた。借家人を守るために対抗要件を加えたものであり、登記による対抗を排除するものではない。したがって、建物の賃貸借は、登記と引渡しのどちらかがあれば第三者に対抗できる。出題当時の605条も、登記によって効力を生ずると定めていた。

不動産の賃貸借は、これを登記したときは、その不動産について物権を取得した者その他の第三者に対抗することができる。





































































