寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。
この条文の過去問 5問
正しい。寄託は、保管の委託とその承諾によって効力を生ずる諾成契約である(657条)。
657条は、寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずると定める。本肢はこの条文のとおりである。改正前の657条は、受寄者が物を受け取ることによって効力を生ずるとしていたから、寄託は物の引渡しを要する要物契約であったが、平成29年の改正で、保管の委託と承諾という合意だけで成立する諾成契約に改められた。物を預ける約束をしておきながら、引き渡すまで契約が成り立たないとすると、預ける側も預かる側も準備を進めにくいからである。もっとも、物を引き渡す前に当事者を強く縛るのは行き過ぎであるから、引渡し前に契約から離れる道も置かれている。寄託者は受寄者が寄託物を受け取るまで契約を解除でき、受寄者はそれによって受けた損害の賠償を請求できる(657条の2第1項)。無報酬の受寄者も、書面による寄託でなければ、寄託物を受け取るまで契約を解除することができる(同条2項)。

寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。
- 成立(657条):有償・無償とも諾成。報酬の定めは要らない
- 受取り前の解除(657条の2):寄託者はいつでも(損害賠償)。無報酬の受寄者は書面によらない場合のみ
- 使用・第三者の保管(658条):使用は承諾が必要。第三者の保管は承諾かやむを得ない事由
- 第三者の訴え等(660条1項):遅滞なく寄託者に通知。寄託者が既に知っていれば不要
- 返還(662条・663条):寄託者はいつでも請求。受寄者は期限があればやむを得ない事由が必要
- 混合寄託(665条の2):各寄託者の承諾が要る
正しい。寄託は、保管の委託とその承諾によって効力を生ずる諾成契約である(657条)。
657条は、寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずると定める。本肢はこの条文のとおりである。改正前の657条は、受寄者が物を受け取ることによって効力を生ずるとしていたから、寄託は物の引渡しを要する要物契約であったが、平成29年の改正で、保管の委託と承諾という合意だけで成立する諾成契約に改められた。物を預ける約束をしておきながら、引き渡すまで契約が成り立たないとすると、預ける側も預かる側も準備を進めにくいからである。もっとも、物を引き渡す前に当事者を強く縛るのは行き過ぎであるから、引渡し前に契約から離れる道も置かれている。寄託者は受寄者が寄託物を受け取るまで契約を解除でき、受寄者はそれによって受けた損害の賠償を請求できる(657条の2第1項)。無報酬の受寄者も、書面による寄託でなければ、寄託物を受け取るまで契約を解除することができる(同条2項)。

寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。
- 成立(657条):有償・無償とも諾成。報酬の定めは要らない
- 受取り前の解除(657条の2):寄託者はいつでも(損害賠償)。無報酬の受寄者は書面によらない場合のみ
- 使用・第三者の保管(658条):使用は承諾が必要。第三者の保管は承諾かやむを得ない事由
- 第三者の訴え等(660条1項):遅滞なく寄託者に通知。寄託者が既に知っていれば不要
- 返還(662条・663条):寄託者はいつでも請求。受寄者は期限があればやむを得ない事由が必要
- 混合寄託(665条の2):各寄託者の承諾が要る
誤り。違うのは「報酬を定めなければ成立しない」の部分である。寄託は保管の委託と承諾だけで効力を生じ、無報酬の寄託も成立する(657条・659条)。
657条は、寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによってその効力を生ずると定めており、報酬の定めを要件にしていない。民法は無報酬の寄託を予定しており、659条は無報酬の受寄者は自己の財産に対するのと同一の注意をもって寄託物を保管すれば足りるとし、657条の2第2項は無報酬の受寄者に書面によらない寄託の受取り前の解除を認めている。好意で物を預かる場合を寄託から外す理由は無く、報酬の有無は注意義務の程度や解除の可否に違いをもたらすにとどまる。報酬を受けるには特約が要る(665条・648条1項)。肢は報酬を定めなければ寄託は成立しないとしており、誤っている。出題当時の旧657条では寄託は物の受取りで成立する要物契約とされていたが、報酬が要件でなかったことは同じである。

寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。/無報酬の受寄者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う。
| 契約 | 成立に要るもの | 条文 |
|---|---|---|
| 書面によらない消費貸借 | 物の受取り(要物契約) | 587条 |
| 書面でする消費貸借 | 書面による合意 | 587条の2第1項 |
| 準消費貸借 | 合意 | 588条 |
| 使用貸借 | 合意(書面によらなければ引渡しまで貸主が解除できる) | 593条・593条の2 |
| 寄託 | 合意(有償・無償とも) | 657条 |
| 保証 | 書面又は電磁的記録 | 446条2項・3項 |
誤り。違うのは「報酬を定めなければ成立しない」の部分である。寄託は保管の委託と承諾だけで効力を生じ、無報酬の寄託も成立する(657条・659条)。
657条は、寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによってその効力を生ずると定めており、報酬の定めを要件にしていない。民法は無報酬の寄託を予定しており、659条は無報酬の受寄者は自己の財産に対するのと同一の注意をもって寄託物を保管すれば足りるとし、657条の2第2項は無報酬の受寄者に書面によらない寄託の受取り前の解除を認めている。好意で物を預かる場合を寄託から外す理由は無く、報酬の有無は注意義務の程度や解除の可否に違いをもたらすにとどまる。報酬を受けるには特約が要る(665条・648条1項)。肢は報酬を定めなければ寄託は成立しないとしており、誤っている。出題当時の旧657条では寄託は物の受取りで成立する要物契約とされていたが、報酬が要件でなかったことは同じである。

寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。/無報酬の受寄者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う。
| 契約 | 成立に要るもの | 条文 |
|---|---|---|
| 書面によらない消費貸借 | 物の受取り(要物契約) | 587条 |
| 書面でする消費貸借 | 書面による合意 | 587条の2第1項 |
| 準消費貸借 | 合意 | 588条 |
| 使用貸借 | 合意(書面によらなければ引渡しまで貸主が解除できる) | 593条・593条の2 |
| 寄託 | 合意(有償・無償とも) | 657条 |
| 保証 | 書面又は電磁的記録 | 446条2項・3項 |
誤り。違うのは前段の「無償の寄託は受寄者が寄託物を受け取ることによって効力を生ずる」の部分である。寄託は有償・無償を問わず、委託と承諾の合意によって効力を生ずる諾成契約である(657条)。
657条は、寄託は当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって効力を生ずると定め、報酬の有無によって成立の要件を区別していない。したがって、無償の寄託も有償の寄託と同じく合意だけで成立し、寄託物の受取りは効力の発生の要件ではない。もっとも、物を受け取る前から無償の受寄者を契約に縛るのは酷であるから、657条の2第2項は、無報酬の受寄者は書面による寄託の場合を除き、寄託物を受け取るまで契約を解除できるとしている。また寄託者も、受寄者が寄託物を受け取るまではいつでも解除でき、受寄者に損害があれば賠償する(同条1項)。受取り前の解除権で当事者の利害を調整しているのである。無償の寄託を要物契約とする肢の前段は誤りである。出題当時の657条は有償・無償を問わず寄託を物の受取りによって効力を生ずる要物契約としていたから、当時は有償の寄託を合意で効力を生ずるとする後段が誤りであり、いずれにしても肢は誤りである。

寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。
- 成立(657条):有償・無償とも諾成。報酬の定めは要らない
- 受取り前の解除(657条の2):寄託者はいつでも(損害賠償)。無報酬の受寄者は書面によらない場合のみ
- 注意義務:無報酬は自己の財産に対するのと同一の注意(659条)、有償・商人は善良な管理者の注意
- 返還:寄託者は返還時期の定めがあってもいつでも請求できる(662条1項)。受寄者は期限前はやむを得ない事由が必要(663条2項)
- 寄託者の損害賠償(661条):性質・瑕疵による損害。過失なく知らなかったか、受寄者が知っていたときは免責






































