1夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。配偶者に不貞な行為があったとき。配偶者から悪意で遺棄されたとき。配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
1 配偶者に不貞な行為があったとき。
2 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
3 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
4 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
2裁判所は、前項第一号から第三号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。
この条文の過去問 3問
正しい。出題当時の770条は、強度の精神病で回復の見込みがないことを離婚原因としつつ、裁判所が一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは請求を棄却できるとしていた(旧770条1項4号・2項)。
出題当時の770条1項4号は、配偶者が強度の精神病にかかり回復の見込みがないときを裁判上の離婚原因として挙げ、同条2項は、裁判所は1号から4号までの事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができると定めていた。したがって、強度の精神病の事由が認められても、裁判所は裁量で請求を棄却することができ、本肢は正しいとされる。判例も、配偶者が強度の精神病で回復の見込みがないというだけで直ちに離婚を認めるべきではなく、病者の今後の療養や生活について具体的な手立てを講じ、ある程度見込みがついたうえでなければ離婚は許されないとしていた。もっとも、令和6年の改正(令和8年4月施行)で770条1項から強度の精神病が削られ、現在の4号はその他婚姻を継続し難い重大な事由となり、2項の裁量棄却も1号から3号に限られたから、強度の精神病を独立の離婚原因とするこの問いの前提は、現在は成り立たない。

夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。一 配偶者に不貞な行為があったとき。二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。四 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。2 裁判所は、前項第一号から第三号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。
正しい。形成判決の形成力には、株主総会決議の取消しのように遡及するものと、会社の設立無効(会社法839条)や婚姻の取消し(民法748条1項)のように将来に向かってのみ生じるものがある。
形成の訴えを認容する判決が確定すると、法律関係を発生・変更・消滅させる形成力が生じる。その効果がいつから生じるかは、それぞれの法律が、その法律関係の性質に応じて定めている。株主総会決議の取消しの判決は、決議を初めにさかのぼって無効にするものと解されている。これに対し、会社法839条は、会社の設立無効など会社の組織に関する訴えの請求を認容する判決が確定したときは、無効とされた行為は将来に向かってその効力を失うと定める。それまでに積み重なった取引関係を一挙に覆すと、関係者の法的安定が大きく害されるからである。同じ理由から、婚姻の取消しも将来に向かってのみ効力を生じ(民法748条1項)、離婚判決も将来に向かって婚姻を解消する。他方、嫡出否認の判決は子の出生にさかのぼって効果を生じる。したがって、形成判決には遡及するものと将来に向かうものとがあり、肢は正しい。

会社の組織に関する訴え(第八百三十四条第一号から第十二号の二まで、第十八号及び第十九号に掲げる訴えに限る。)に係る請求を認容する判決が確定したときは、当該判決において無効とされ、又は取り消された行為(当該行為によって会社が設立された場合にあっては当該設立を含み、当該行為に際して株式又は新株予約権が交付された場合にあっては当該株式又は新株予約権を含む。)は、将来に向かってその効力を失う。
| 判決 | 既判力 | その他の効力 |
|---|---|---|
| 給付判決(請求認容) | 給付請求権の存在 | 執行力 |
| 給付訴訟の請求棄却判決 | 給付請求権の不存在(確認判決) | — |
| 確認判決(認容・棄却) | 訴訟物である権利関係の存否 | — |
| 形成判決(請求認容) | 形成要件の存在 | 形成力(遡及するもの・将来に向かうもの)。確定で法律関係が変わり、届出は報告にすぎない |
正しい。形成判決の形成力には、株主総会決議の取消しのように遡及するものと、会社の設立無効(会社法839条)や婚姻の取消し(民法748条1項)のように将来に向かってのみ生じるものがある。
形成の訴えを認容する判決が確定すると、法律関係を発生・変更・消滅させる形成力が生じる。その効果がいつから生じるかは、それぞれの法律が、その法律関係の性質に応じて定めている。株主総会決議の取消しの判決は、決議を初めにさかのぼって無効にするものと解されている。これに対し、会社法839条は、会社の設立無効など会社の組織に関する訴えの請求を認容する判決が確定したときは、無効とされた行為は将来に向かってその効力を失うと定める。それまでに積み重なった取引関係を一挙に覆すと、関係者の法的安定が大きく害されるからである。同じ理由から、婚姻の取消しも将来に向かってのみ効力を生じ(民法748条1項)、離婚判決も将来に向かって婚姻を解消する。他方、嫡出否認の判決は子の出生にさかのぼって効果を生じる。したがって、形成判決には遡及するものと将来に向かうものとがあり、肢は正しい。

会社の組織に関する訴え(第八百三十四条第一号から第十二号の二まで、第十八号及び第十九号に掲げる訴えに限る。)に係る請求を認容する判決が確定したときは、当該判決において無効とされ、又は取り消された行為(当該行為によって会社が設立された場合にあっては当該設立を含み、当該行為に際して株式又は新株予約権が交付された場合にあっては当該株式又は新株予約権を含む。)は、将来に向かってその効力を失う。
| 判決 | 既判力 | その他の効力 |
|---|---|---|
| 給付判決(請求認容) | 給付請求権の存在 | 執行力 |
| 給付訴訟の請求棄却判決 | 給付請求権の不存在(確認判決) | — |
| 確認判決(認容・棄却) | 訴訟物である権利関係の存否 | — |
| 形成判決(請求認容) | 形成要件の存在 | 形成力(遡及するもの・将来に向かうもの)。確定で法律関係が変わり、届出は報告にすぎない |




