年齢十八歳をもって、成年とする。
この条文の過去問 19問
正しい。任意後見監督人を選任する場合に本人が成年被後見人であるときは、家庭裁判所は後見開始の審判を取り消さなければならない(任意後見契約に関する法律4条2項)。
任意後見契約は、本人が判断能力の不十分な状況になったときの生活や財産管理の事務を受任者に委託し、代理権を与える委任契約で、家庭裁判所が任意後見監督人を選任した時から効力を生ずるものである。本人が自分で選んだ者による保護を、国の判断で始まる法定後見より優先させるという自己決定の尊重に基づく制度である。任意後見契約に関する法律4条2項は、任意後見監督人を選任する場合において、本人が成年被後見人、被保佐人又は被補助人であるときは、家庭裁判所は後見開始、保佐開始又は補助開始の審判を取り消さなければならないと定める。任意後見人と成年後見人が同じ本人について並んで代理権を持つと、権限がぶつかり本人の保護がかえって混乱するので、任意後見が動き出す時点で法定後見を終わらせるのである。本肢は同項のとおりである。

前項の規定により任意後見監督人を選任する場合において、本人が成年被後見人、被保佐人又は被補助人であるときは、家庭裁判所は、当該本人に係る後見開始、保佐開始又は補助開始の審判……を取り消さなければならない。
正しい。法人が債権に質権を設定して債権譲渡登記ファイルに登記したときは、第三債務者以外の第三者との関係では確定日付のある証書による通知があったものとみなされる。
364条により、債権質を第三債務者以外の第三者に対抗するには、467条2項に従い確定日付のある証書による通知又は承諾が必要となる。もっとも、動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律4条1項は、法人が金銭債権を譲渡して債権譲渡登記ファイルに譲渡の登記をしたときは、債務者以外の第三者については民法467条の確定日付のある証書による通知があったものとみなすと定め、同法14条がこれを法人が債権を目的として質権を設定した場合に準用している。法人が資金調達のために多数の債権を担保に入れる場合に、一つずつ確定日付のある通知をする負担を軽くし、債権譲渡と同じく第三者対抗要件を簡素化する趣旨である。したがって、質権の設定の登記がされれば、AはC以外の第三者、たとえば乙の譲受人や乙を差し押さえたBの債権者に対して質権の設定を対抗することができる。第三債務者Cに対しては、登記だけでは足りず通知又は承諾が要るが、本問ではBが口頭で通知している。

債権を目的とする質権の設定(現に発生していない債権を目的とするものを含む。)は、第四百六十七条の規定に従い、第三債務者にその質権の設定を通知し、又は第三債務者がこれを承諾しなければ、これをもって第三債務者その他の第三者に対抗することができない。
- 対抗要件(364条):債権譲渡と同じく第三債務者への通知又はその承諾。第三債務者以外の第三者には確定日付のある証書。法人なら債権譲渡登記でもよい
- 第三債務者の抗弁:対抗要件具備時までに質権設定者に対して生じた事由を質権者に対抗できる(468条1項の適用又は準用)
- 直接取立て(366条1項・2項):質権者が自分の名で取り立てる。金銭債権は被担保債権額に対応する部分に限る
- 目的債権が先に弁済期(366条3項):第三債務者に供託させ、質権は供託金の上に存続する
- 利息:質権の効力は目的債権の利息にも及ぶ(362条2項・350条・297条1項)
正しい。法人が債権に質権を設定して債権譲渡登記ファイルに登記したときは、第三債務者以外の第三者との関係では確定日付のある証書による通知があったものとみなされる。
364条により、債権質を第三債務者以外の第三者に対抗するには、467条2項に従い確定日付のある証書による通知又は承諾が必要となる。もっとも、動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律4条1項は、法人が金銭債権を譲渡して債権譲渡登記ファイルに譲渡の登記をしたときは、債務者以外の第三者については民法467条の確定日付のある証書による通知があったものとみなすと定め、同法14条がこれを法人が債権を目的として質権を設定した場合に準用している。法人が資金調達のために多数の債権を担保に入れる場合に、一つずつ確定日付のある通知をする負担を軽くし、債権譲渡と同じく第三者対抗要件を簡素化する趣旨である。したがって、質権の設定の登記がされれば、AはC以外の第三者、たとえば乙の譲受人や乙を差し押さえたBの債権者に対して質権の設定を対抗することができる。第三債務者Cに対しては、登記だけでは足りず通知又は承諾が要るが、本問ではBが口頭で通知している。

債権を目的とする質権の設定(現に発生していない債権を目的とするものを含む。)は、第四百六十七条の規定に従い、第三債務者にその質権の設定を通知し、又は第三債務者がこれを承諾しなければ、これをもって第三債務者その他の第三者に対抗することができない。
- 対抗要件(364条):債権譲渡と同じく第三債務者への通知又はその承諾。第三債務者以外の第三者には確定日付のある証書。法人なら債権譲渡登記でもよい
- 第三債務者の抗弁:対抗要件具備時までに質権設定者に対して生じた事由を質権者に対抗できる(468条1項の適用又は準用)
- 直接取立て(366条1項・2項):質権者が自分の名で取り立てる。金銭債権は被担保債権額に対応する部分に限る
- 目的債権が先に弁済期(366条3項):第三債務者に供託させ、質権は供託金の上に存続する
- 利息:質権の効力は目的債権の利息にも及ぶ(362条2項・350条・297条1項)
誤り。違うのは「その両親は,法定代理人として訴訟行為をしなければならない」の部分である。出題当時は、未成年者が婚姻すると成年に達したものとみなされて訴訟能力を取得し、両親の法定代理権は消滅した。現在は成年擬制の制度が廃止され、未成年者が婚姻することはできない。
31条は、未成年者は法定代理人によらなければ訴訟行為をすることができないとしつつ、ただし書で、未成年者が独立して法律行為をすることができる場合はこの限りでないと定める。出題当時の民法753条は、未成年者が婚姻をしたときは成年に達したものとみなすと定めていたので、婚姻した未成年者は訴訟能力を取得し、自ら訴訟行為をすることができた。訴訟能力を取得した本人について、両親が法定代理人として訴訟行為を続ける根拠はなく、両親の法定代理権は消滅するから、両親が訴訟行為をしなければならないとする肢は誤りであった。もっとも、平成30年の民法改正で成年年齢と婚姻適齢がいずれも18歳となり、成年擬制の規定も削除されたため、現在は未成年者が婚姻することはなく、肢の前提となる場面は生じない。成年に達して訴訟能力を取得した場合も同じく法定代理権は消滅するが、その消滅は相手方に通知しなければ効力を生じない(36条1項)。

未成年者及び成年被後見人は、法定代理人によらなければ、訴訟行為をすることができない。ただし、未成年者が独立して法律行為をすることができる場合は、この限りでない。
正しい。養親となるには20歳に達していなければならないので(792条)、18歳未満の未成年者は養親となることができない。
792条は「二十歳に達した者は、養子をすることができる」と定め、養親の年齢を縁組の実質的要件としている。縁組によって養子は養親の嫡出子の身分を取得し(809条)、未成年の養子は養親の親権に服するから(818条2項)、子を監護教育する立場に立つ者には相応の成熟が求められるのである。成年年齢が18歳に引き下げられた際も792条は「二十歳」を維持したので、18歳・19歳の成年者ですら養親となれない。まして18歳未満の未成年者(4条)が養親となれないのは当然である。この要件に反する縁組は当然無効ではなく、養親又はその法定代理人が家庭裁判所に取消しを請求できるにとどまる(804条)。出題当時の792条は「成年に達した者」と定めていたが(当時の成年年齢は20歳)、未成年者が養親となれないという結論は現行法でも変わらない。

二十歳に達した者は、養子をすることができる。
- 婚姻・協議離婚・縁組:成年被後見人も成年後見人の同意を要しない(738条・764条・799条)
- 認知:未成年者・成年被後見人も法定代理人の同意を要しない(780条)
- 遺言:15歳に達すればできる(961条)。5条・9条・13条・17条は適用しない(962条)
- 遺言の証人・立会人:未成年者はなれない(974条1号)
- 養親:20歳に達した者に限る(792条)
誤り。違うのは「その法定代理人が,これに代わって,縁組の承諾をすることができる」の部分である。法定代理人が代わって縁組を承諾できるのは養子となる者が15歳未満の場合に限られる(797条1項)。
797条1項は、養子となる者が15歳未満であるときは、その法定代理人が代わって縁組の承諾をすることができると定める。自ら縁組の意思を表示することが期待できない年少者についても縁組を可能にするため、例外的に法定代理人による代諾を認めた規定である。裏を返せば、養子となる者が15歳に達している場合は、縁組は本人の意思に基づかなければならず、本人が自ら縁組の意思表示をする必要があり、法定代理人が代わって承諾することはできない。本肢の養子となる者は18歳で15歳以上であるから、法定代理人が代わって承諾することはできず、肢は誤っている。現在は成年年齢が18歳であり(4条)、18歳の者は成年者として本人だけで縁組ができ、未成年者を養子とするときの家庭裁判所の許可(798条)も要らない。出題当時は成年年齢が20歳であったため18歳の者は未成年者で798条の許可を要したが、15歳以上である以上代諾が認められないという結論は変わらない。

養子となる者が十五歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わって、縁組の承諾をすることができる。
- 遺言:15歳に達すればできる(961条)。行為能力の制限の規定は適用しない(962条)
- 普通養子の代諾:養子となる者が15歳未満なら法定代理人が代わって承諾する(797条1項)
- 子の氏の変更:子が15歳未満なら法定代理人が代わってする(791条3項)
- 普通養子の養親:20歳以上(792条)
- 特別養子の養親:25歳以上。夫婦の一方が25歳未満でも20歳以上なら可(817条の4)
- 特別養子の養子:請求時に15歳未満。成立までに18歳に達すれば不可(817条の5第1項)
誤り。違うのは「未成年後見人があるときは,その同意を得なければならない」の部分である。出題当時も同意権者は父母であり、現在は婚姻適齢と成年年齢がともに18歳なので未成年者の婚姻自体が生じない。
出題当時の737条は、未成年の子が婚姻をするには父母の同意を得なければならないと定めており、同意権者は父母であって未成年後見人ではなかった。婚姻は当事者の意思の合致を本質とする身分行為であり、財産上の行為を対象とする行為能力の制度をそのまま及ぼすのは適当でないので、法定代理人である未成年後見人に同意権を与えなかったのである。成年被後見人が婚姻するのに成年後見人の同意を要しない(738条)のも同じ考え方である。したがって、本肢は出題当時も誤りであった。その後、成年年齢が18歳に引き下げられ(4条)、婚姻適齢も男女とも18歳とされたので(731条)、未成年者が婚姻するという事態は生じなくなり、737条は削除された。正誤は出題当時の法令によるものであり、現在は問いの前提が成り立たない。

婚姻は、十八歳にならなければ、することができない。
誤り。違うのは「確定日付のある証書によって…通知をし,又は債務者が承諾をしなければ,債務者以外の第三者に対抗することができない」の部分である。法人の金銭債権の譲渡は、債権譲渡登記がされれば、債務者以外の第三者に対しては確定日付のある通知があったものとみなされる(動産・債権譲渡特例法4条1項)。
債権の譲渡は、確定日付のある証書による通知又は承諾がなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない(467条2項)。しかし、多数の債権をまとめて譲渡する企業の資金調達の場面では、債務者一人ひとりに確定日付のある通知をするのは手間と費用がかかりすぎる。そこで、動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律4条1項は、法人が金銭債権を譲渡した場合に、その譲渡について債権譲渡登記ファイルに譲渡の登記がされたときは、債務者以外の第三者については、467条の確定日付のある証書による通知があったものとみなし、登記の日付を確定日付とすると定めている。したがって、登記がされれば、別に確定日付のある通知や承諾をしなくても、債務者以外の第三者に対抗することができる。もっとも、債務者に対抗するには、登記事項証明書を交付して通知するなどの手続が必要である(同条2項)。

法人が債権(金銭の支払を目的とするものであって、民法第三編第一章第四節の規定により譲渡されるものに限る。以下同じ。)を譲渡した場合において、当該債権の譲渡につき債権譲渡登記ファイルに譲渡の登記がされたときは、当該債権の債務者以外の第三者については、民法第四百六十七条の規定による確定日付のある証書による通知があったものとみなす。この場合においては、当該登記の日付をもって確定日付とする。
正しい。消費者契約法は民法の詐欺の要件を緩めて取消しの範囲を広げたものであり、民法96条の詐欺の要件を満たせば、消費者契約でも詐欺を理由に取り消すことができる。
消費者契約法4条は、事業者が重要事項について事実と異なることを告げたことなどによって消費者が誤認して意思表示をしたときは、消費者はその意思表示を取り消すことができると定める。これは、事業者と消費者の間の情報や交渉力の差を考えて、民法の詐欺(96条1項)よりも緩やかな要件で取消しを認め、消費者を保護するための特別法である。同法は民法の適用を排除するものではなく、同法6条も、4条の規定は民法96条の規定の適用を妨げるものと解してはならないと定めている。したがって、消費者契約においても、事業者の欺罔行為によって消費者が錯誤に陥り意思表示をしたという民法96条の要件を満たせば、消費者は詐欺を理由にその意思表示を取り消すことができる。特別法の取消しと民法の取消しのどちらを主張してもよいのである。

詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
誤り。違うのは「故意又は過失がなかったことを証明すれば,…責任を負わない」の部分である。製造物責任は製造物の欠陥を要件とする責任であり、故意・過失がないことは免責事由にならない(製造物責任法3条・4条)。
民法の不法行為責任(709条)は、被害者が加害者の故意又は過失を立証しなければならない過失責任である。これに対し、製造物責任法3条は、製造業者等は、引き渡した製造物の欠陥により他人の生命、身体又は財産を侵害したときは、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずると定め、故意・過失ではなく製造物の欠陥を責任の要件としている。大量生産された製品の欠陥による被害について、被害者が製造工程での過失を立証するのは難しいので、消費者を保護するために責任の要件を改めたのである。同法4条が定める免責事由は、引渡し時の科学・技術の知見では欠陥を認識できなかったこと、部品の欠陥が他の製造業者の設計の指示に従ったことによることなどに限られ、単に故意・過失がなかったことを証明しても責任を免れない。本肢は製造物責任を過失責任のように扱っている点で誤りである。

製造業者等は、その製造、加工、輸入又は前条第三項第二号若しくは第三号の氏名等の表示をした製造物であって、その引き渡したものの欠陥により他人の生命、身体又は財産を侵害したときは、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。ただし、その損害が当該製造物についてのみ生じたときは、この限りでない。
正しい。出題当時は、婚姻した未成年者は成年に達したものとみなされ、自ら訴訟行為をすることができた。現在は成年擬制の制度が廃止され、未成年者が婚姻することはないので、肢の前提となる場面は生じない。
31条は、未成年者は法定代理人によらなければ訴訟行為をすることができないとしつつ、ただし書で、未成年者が独立して法律行為をすることができる場合はこの限りでないと定める。出題当時の民法753条は、未成年者が婚姻をしたときは成年に達したものとみなすと定めていたので、婚姻した未成年者は行為能力とともに訴訟能力を取得し、法定代理人によらずに自ら訴訟行為をすることができた。婚姻して独立の生計を営む者について、親の代理を続けさせるのは実情に合わないからである。もっとも、平成30年の民法改正で成年年齢と婚姻適齢がいずれも18歳となり(民法4条・731条)、成年擬制の規定も削除されたため、現在は未成年者が婚姻すること自体がなく、肢の前提は生じない。現行法で31条ただし書が働くのは、営業を許された未成年者がその営業に関する訴訟をする場合(民法6条1項)などである。

未成年者及び成年被後見人は、法定代理人によらなければ、訴訟行為をすることができない。ただし、未成年者が独立して法律行為をすることができる場合は、この限りでない。
| 訴訟行為のしかた | 根拠 | |
|---|---|---|
| 未成年者・成年被後見人 | 法定代理人によらなければできない。自らした行為は無効で、追認により行為の時にさかのぼって有効になる。営業を許された未成年者などは自らできる | 31条・34条2項、民法6条1項 |
| 被保佐人 | 訴訟行為に保佐人の同意が要る。相手方の提起した訴え・上訴への応訴は同意不要。取下げ・和解・放棄・認諾などは特別の授権が要る | 民法13条1項4号、32条1項・2項 |
| 被補助人 | 訴訟行為に補助人の同意を要する旨の審判を受けたときだけ、被保佐人と同じ扱いになる | 民法17条1項、32条 |
| 人事訴訟 | 意思能力があれば、未成年者・成年被後見人・被保佐人も自ら訴訟行為ができる | 人事訴訟法13条1項 |
正しい。債権譲渡登記は第三者に対する対抗要件にとどまり、債務者に対抗するには登記事項証明書を交付した通知か債務者の承諾が必要であるから、通知も承諾もなければCはBに債権者であることを主張できない。
法人が金銭債権を譲渡した場合には、民法の特例を定める法律(動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律)により、債権譲渡登記ファイルに譲渡の登記をすれば、債務者以外の第三者に対しては、確定日付のある証書による通知があったものとみなされる(同法4条1項)。多数の債権をまとめて譲渡する場合に、一つ一つ確定日付のある通知をする負担を軽くするための制度である。しかし、登記は債務者が当然に知るものではないから、債務者に対しては、登記事項証明書を交付して通知をするか、債務者が承諾をしなければ対抗できない(同条2項)。債務者が知らないまま譲受人に弁済を求められれば、二重弁済の危険を負うからである。本肢では登記はされているが、通知も承諾もないから、民法467条1項の対抗要件も特例法の債務者対抗要件も備わっておらず、CはBに対して自分が債権者であることを主張できない。

債権の譲渡(現に発生していない債権の譲渡を含む。)は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
- 債務者に対する対抗要件(467条1項):譲渡人の通知又は債務者の承諾。譲受人の代位通知は無効
- 第三者に対する対抗要件(467条2項):確定日付のある証書による通知又は承諾。法人の金銭債権は債権譲渡登記でもよい
- 双方に確定日付のある通知:到達の先後で決まる(最判昭49.3.7)。差押えとは送達の時と比べる(最判昭58.10.4)
- 債権譲渡登記だけ:第三者には対抗できるが、債務者には登記事項証明書を交付した通知か承諾がなければ対抗できない
誤り。違うのは「その投票権者の要件を公職選挙法が定める選挙権者の要件と異なって定める法律は,違憲である」の部分である。96条1項は投票権者の要件を定めておらず、選挙権者の要件と一致させることは憲法上要請されない。
最大判平17.9.14(在外日本人選挙権訴訟)は、議員を選挙により選定する国民の権利は国政への参加の機会を保障する基本的権利として議会制民主主義の根幹を成すと述べており、本肢の前半はこれに沿う。しかし憲法96条1項は、憲法改正の承認につき特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において過半数の賛成を要するとするにとどまり、投票権者の範囲や年齢要件は何も定めず、その具体化を法律に委ねている。憲法改正の国民投票と国会議員の選挙がいずれも国民主権の具体化だとしても、そこから両者の資格要件を一致させることが憲法上要請されるわけではない。憲法改正では通常の選挙権者より広い範囲の国民に意思表明の機会を及ぼすことも立法政策として許容される。現に日本国憲法の改正手続に関する法律3条は投票権者を満18年以上の日本国民とし、出題当時の公職選挙法が定める満20年以上という選挙権者の要件と異なっていたが、違憲とは解されていない。

この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
- 統治権:立法権・行政権・司法権を包括する国家権力そのもの。ポツダム宣言8項の「日本国ノ主権」、憲法9条1項・41条の「国権」がこれに当たる
- 国家権力の最高独立性:対内的には最高、対外的には独立という国家権力の属性。前文3項の「自国の主権を維持し」
- 国政の最高決定権:国の政治の在り方を最終的に決定する力ないし権威。前文1項・1条の国民主権の主権。判例はこの国民を日本国籍を有する者とする(最判平7.2.28)
- 国民が直接に決定する制度:憲法改正の国民投票(96条1項)、最高裁判所裁判官の国民審査(79条2項)、地方特別法の住民投票(95条)。投票権者の要件は法律に委ねられる
正しい。養親となることができるのは20歳に達した者であり(792条)、18歳に達していない未成年者(4条)は養親となることができない。
792条は、20歳に達した者は養子をすることができると定める。養子縁組は、養親が親として養子を監護し教育する親子関係を新たに作る行為であり、親としての責任を担うだけの成熟を求めるため、養親となる者の年齢に下限を置いたのである。養子縁組は身分行為であるから、財産上の行為を対象とする5条の同意の仕組みは働かず、法定代理人の同意を得たとしても年齢の要件を欠く者は養親となることができない。未成年者は年齢18歳に達していない者であるから(4条)、20歳の要件を満たすことはなく、本肢は正しい。出題当時は成年年齢が20歳で、旧792条も成年に達した者が養子をすることができると定めていたが、平成30年改正で成年年齢が18歳に引き下げられた後も、養親の年齢は20歳に据え置かれたので、結論は変わらない。

二十歳に達した者は、養子をすることができる。
- 婚姻・協議離婚・縁組:成年被後見人も成年後見人の同意不要(738条・764条・799条)。婚姻適齢は18歳(731条)
- 認知:未成年者・成年被後見人も法定代理人の同意不要(780条)
- 遺言:15歳以上でできる(961条)。5条・9条・13条・17条は適用しない(962条)
- 養子縁組:養親は20歳以上(792条)。15歳未満は法定代理人が代諾(797条1項)
誤り。違うのは「確定日付のある証書をもってする通知又は承諾によってのみ」の部分である。法人が債権者である債権の質権設定は、債権譲渡登記ファイルに登記をすることでも、債務者以外の第三者に対抗できる(動産債権譲渡特例法14条1項・4条1項)。
364条は、債権を目的とする質権の設定は、467条の規定に従い、第三債務者にその質権の設定を通知し、又は第三債務者がこれを承諾しなければ、第三債務者その他の第三者に対抗することができないと定め、債務者以外の第三者に対抗するには確定日付のある証書による通知又は承諾が必要となる(467条2項)。もっとも、動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律は、法人がする債権の質権設定について、債権譲渡登記ファイルに質権設定の登記がされたときは、債務者以外の第三者については、467条の規定による確定日付のある証書による通知があったものとみなすとしている(同法14条1項・4条1項)。多数の債権をまとめて担保に入れる法人の資金調達では、第三債務者一人一人に通知するのは煩雑なので、登記で一括して対抗要件を備えられるようにしたのである。したがって、本肢は誤りである。

債権を目的とする質権の設定(現に発生していない債権を目的とするものを含む。)は、第四百六十七条の規定に従い、第三債務者にその質権の設定を通知し、又は第三債務者がこれを承諾しなければ、これをもって第三債務者その他の第三者に対抗することができない。
誤り。違うのは「賃貸人が遅滞なく異議を述べないと契約が更新したものとみなされる」の部分である。借地権の存続期間満了後の使用継続による法定更新は、建物がある場合に限られる(借地借家法5条2項)。
借地借家法5条1項は、借地権の存続期間が満了する場合において借地権者が更新を請求したときは、建物がある場合に限り、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなし、ただし借地権設定者が遅滞なく異議を述べたときはこの限りでないと定め、同条2項は、存続期間の満了後に借地権者が土地の使用を継続するときも、建物がある場合に限り同様とする。借地権の法定更新は、借地上の建物の存続を保護し、建物を取り壊すことによる社会経済上の損失を避けるための制度であるから、保護すべき建物がない場合には、借地権者の使用継続だけで更新を認める理由はない。本肢では、存続期間の満了前に建物が滅失し、再築されないまま使用が継続されているので、期間満了の時に建物はなく、賃貸人が異議を述べなくても法定更新は生じない。したがって、本肢は誤りである。

借地権の存続期間が満了する場合において、借地権者が契約の更新を請求したときは、建物がある場合に限り、前条の規定によるもののほか、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、借地権設定者が遅滞なく異議を述べたときは、この限りでない。2 借地権の存続期間が満了した後、借地権者が土地の使用を継続するときも、建物がある場合に限り、前項と同様とする。
- 存続期間(3条):30年。これより長い約定は有効
- 更新後の期間(4条):最初の更新は20年、その後は10年
- 法定更新(5条・6条):建物がある場合に限り、更新請求又は使用継続で更新。異議には正当の事由が要る
- 建物買取請求(13条):更新がないとき時価で。形成権で、特約で排除できない
誤り。違うのは「法定代理人の同意」の部分である。出題当時に未成年者の婚姻に必要とされていたのは父母の同意であり、現在は婚姻適齢が18歳となったので未成年者の婚姻そのものが生じない。
出題当時の737条1項は、未成年の子が婚姻をするには父母の同意を得なければならないと定めていた。婚姻は本人の意思で決めるべき身分行為であるから、財産上の行為について法定代理人の同意を求める5条は適用されず、同意権者は親権者や未成年後見人ではなく父母とされていた。そのため、法定代理人の同意を要件とする本肢は誤りとされた。その後、平成30年改正(令和4年4月施行)で成年年齢が18歳となり(4条)、婚姻適齢も男女とも18歳となった(731条)ので、旧737条は削除された。現在は18歳未満の者は婚姻できず、未成年者が婚姻することはないから、本肢は問いの前提が成り立たない。正誤は出題当時の法令によって誤りのままとしている。

婚姻は、十八歳にならなければ、することができない。
- 婚姻・協議離婚・縁組:成年被後見人も成年後見人の同意不要(738条・764条・799条)。婚姻適齢は18歳(731条)
- 認知:未成年者・成年被後見人も法定代理人の同意不要(780条)
- 遺言:15歳以上でできる(961条)。5条・9条・13条・17条は適用しない(962条)
- 養子縁組:養親は20歳以上(792条)。15歳未満は法定代理人が代諾(797条1項)
正しい。18歳の者は成年であり(4条)、成年の夫婦が自分たちだけで協議離婚をしても、行為能力の制限を理由に取り消すことはできない。
現行法では年齢18歳をもって成年とし(4条)、婚姻適齢も18歳とされている(731条)。共に18歳の夫婦は成年者であり、行為能力の制限を受けないから、自分たちだけで決めて協議離婚をしても、5条2項による取消しの余地はない。そもそも離婚は本人の意思に基づいてすべき身分行為であり、成年被後見人でも成年後見人の同意を要せずにすることができる(764条・738条)ように、財産上の行為を対象とする行為能力の制限の規定はそのまま適用されない。出題当時は成年年齢が20歳であったが、未成年者が婚姻をしたときは成年に達したものとみなされた(旧753条)ので、18歳の夫婦がした離婚もやはり未成年を理由に取り消すことはできず、結論は同じであった。本肢は正しい。

年齢十八歳をもって、成年とする。
- 婚姻・協議離婚・縁組:成年被後見人も成年後見人の同意不要(738条・764条・799条)。婚姻適齢は18歳(731条)
- 認知:未成年者・成年被後見人も法定代理人の同意不要(780条)
- 遺言:15歳以上でできる(961条)。5条・9条・13条・17条は適用しない(962条)
- 養子縁組:養親は20歳以上(792条)。15歳未満は法定代理人が代諾(797条1項)
正しい。成年の子は、その承諾がなければ認知することができず(782条)、18歳の子は成年者である(4条)から、父が認知するには子の承諾が必要である。
782条は、成年の子は、その承諾がなければ、これを認知することができないと定める。成年に達した子は自らの意思で生活を営んでおり、親が子の養育を放置しておきながら、子が成長した後になって扶養を受けるなどの目的で認知することを防ぐため、子の意思を尊重して承諾を要件としたのである。4条は年齢18歳をもって成年とすると定めているので、18歳の子は成年者であり、父が認知するにはその承諾が必要となる。出題当時は成年年齢が20歳であったが、旧753条により未成年者が婚姻をすれば成年に達したものとみなされていたので、婚姻した18歳の子は成年者として扱われ、やはり承諾が必要とされた。平成30年改正で成年年齢が18歳に引き下げられ、成年擬制の規定は削除されたが、18歳の子が成年者であることに変わりはなく、結論は同じである。したがって、本肢は正しい。

成年の子は、その承諾がなければ、これを認知することができない。
- 成年の子(782条):子の承諾が要る
- 未成年の子:子・母の承諾は要らない
- 胎児(783条1項):母の承諾が要る。母は胎児を代理して認知の訴えを提起できない
- 死亡した子(783条3項):直系卑属があるときに限る。直系卑属が成年なら承諾が要る
- 認知能力(780条):未成年者・成年被後見人も法定代理人の同意不要

































































































