条文民法第3編第2章第7節

第4款

民法取得日 2026年9月6日この範囲 1条 ・ 過去問 23問
第4款
第622条の2過去問 23

1賃貸人は、敷金(いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう。以下この条において同じ。)を受け取っている場合において、次に掲げるときは、賃借人に対し、その受け取った敷金の額から賃貸借に基づいて生じた賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務の額を控除した残額を返還しなければならない。賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたとき。賃借人が適法に賃借権を譲り渡したとき。

1 賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたとき。

2 賃借人が適法に賃借権を譲り渡したとき。

2賃貸人は、賃借人が賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務を履行しないときは、敷金をその債務の弁済に充てることができる。この場合において、賃借人は、賃貸人に対し、敷金をその債務の弁済に充てることを請求することができない。

この条文の過去問 23問
2023年 司法試験 第23問 肢イ
賃貸借が終了した場合における敷金の返還義務と賃借物の返還義務とは、同時履行の関係にある。
2022年 予備試験 第12問 肢ア
Bは、Aが賃料を支払わない場合、未払賃料額が敷金額の範囲内であっても、Aが甲建物に備え付けた動産について先取特権を行使することができる。
2022年 予備試験 第12問 肢イ
Aは、賃貸借契約の存続中、Bに対して、賃料債務の弁済に敷金を充てるよう請求することができる。
2022年 予備試験 第12問 肢ウ
Aは、賃貸借契約が終了したときは、敷金が返還されるまで甲建物を留置することができる。
2022年 予備試験 第12問 肢エ
Aが賃借権をCに適法に譲渡したときは、AはBに対して敷金の返還を請求することができる。
2022年 司法試験 第26問 肢ア
Bは、Aが賃料を支払わない場合、未払賃料額が敷金額の範囲内であっても、Aが甲建物に備え付けた動産について先取特権を行使することができる。
2022年 司法試験 第26問 肢イ
Aは、賃貸借契約の存続中、Bに対して、賃料債務の弁済に敷金を充てるよう請求することができる。
2022年 司法試験 第26問 肢ウ
Aは、賃貸借契約が終了したときは、敷金が返還されるまで甲建物を留置することができる。
2022年 司法試験 第26問 肢エ
Aが賃借権をCに適法に譲渡したときは、AはBに対して敷金の返還を請求することができる。
2022年 司法試験 第26問 肢オ
BがCに甲建物を譲渡し、Cが賃貸人たる地位を承継した場合において、AがBに対して賃貸借契約上の未履行の債務を負担していたときは、敷金はその債務の弁済に充当され、残額があれば、その返還に係る債務がCに承継される。
2019年 司法試験 第22問 肢オ
期間満了による建物の賃貸借契約終了に伴う賃借人の建物明渡義務と賃貸人の敷金返還義務とは,同時履行の関係にある。
2017年 予備試験 第5問 肢ア
AがBから甲建物を賃借し,Bに敷金を交付していた場合において,その賃貸借契約が終了したときは,Aは,敷金が返還されるまで甲建物を留置することができる。
2017年 司法試験 第11問 肢ア
AがBから甲建物を賃借し,Bに敷金を交付していた場合において,その賃貸借契約が終了したときは,Aは,敷金が返還されるまで甲建物を留置することができる。
2017年 司法試験 第12問 肢オ
抵当権者が物上代位権を行使して賃料債権の差押えをした場合には,その後に賃貸借契約が終了し,抵当不動産が明け渡されたとしても,抵当不動産の賃借人は,抵当権者に対し,敷金の充当によって当該賃料債権が消滅したことを主張することはできない。
2016年 司法試験 第25問 肢オ
建物賃貸借契約において,当該建物の所有権移転に伴い賃貸人たる地位の承継があった場合は,承継の時点で旧賃貸人に対する未払の賃料債務があっても,旧賃貸人に差し入れられた敷金全額についての権利義務関係が新賃貸人に承継される。
2014年 司法試験 第26問 肢2
土地の賃貸借契約において,目的土地上の建物の所有権が土地賃借権とともに譲渡され,その土地賃借権の譲渡について賃貸人の承諾がある場合,敷金についての権利関係も土地賃借権とともに移転するため,土地賃借権の譲受人は,契約が終了し目的土地を明け渡したときは,賃貸人に対し,譲渡人が差し入れていた敷金の返還を請求することができる。
2014年 司法試験 第26問 肢4
敷金は賃借人が賃貸借期間中に負担する債務を担保するものであるから,賃借人は,賃料の未払がある場合であっても,差し入れてある敷金をもって賃料債務に充当する旨を主張することにより,敷金の額に満つるまでは,未払賃料の支払を拒むことができる。
2014年 司法試験 第26問 肢5
建物の賃貸借契約において,敷金返還請求権は,賃貸借契約が終了し目的建物が明け渡された時点において,それまでに生じた被担保債権を控除した残額につき具体的に発生するものであるから,賃貸借契約が終了した後であっても,目的建物が明け渡される前においては,転付命令の対象とはならない。
2010年 司法試験 第23問 肢イ
判例によれば,賃貸借の目的物が譲渡され,その譲受人が賃貸人たる地位を承継した場合において,その承継前に,賃借人が従前の賃貸人に対して賃貸借契約上の未履行の債務を負担していたときには,敷金は従前の賃貸人に対する上記債務の弁済に充当され,残額があれば,その返還債務が譲受人に承継される。
2008年 司法試験 第25問 肢2
建物賃貸借における敷金は,賃貸借終了後建物明渡義務履行までに生ずる賃料相当額の損害金債権その他賃貸借契約により賃貸人が賃借人に対して取得する一切の債権を担保するものであり,敷金返還請求権は,賃貸借終了後建物明渡完了の時においてそれまでに生じた上記の一切の被担保債権を控除しなお残額がある場合に,その残額につき具体的に発生する。
2008年 司法試験 第25問 肢3
土地賃借権が賃貸人の承諾を得て旧賃借人から新賃借人に移転された場合であっても,敷金に関する敷金交付者の権利義務関係は,敷金交付者において賃貸人との間で敷金をもって新賃借人の債務の担保とすることを約し又は新賃借人に対して敷金返還請求権を譲渡するなど特段の事情のない限り,新賃借人に承継されない。
2008年 司法試験 第25問 肢4
敷金が授受された賃貸借契約に係る賃料債権につき抵当権者が物上代位権を行使してこれを差し押さえた場合において,当該賃貸借契約が終了し,目的物が明け渡されたとしても,それまでに生じた賃料債権が,敷金の充当によって消滅することはない。
2008年 司法試験 第25問 肢5
建物賃貸借終了に伴う賃借人の建物明渡債務と賃貸人の敷金返還債務とは,特別の約定のない限り,同時履行の関係に立たず,賃貸人は,賃借人から建物明渡しを受けた後に敷金残額を返還すれば足りる。