次款(連帯債権)の規定(第四百三十三条及び第四百三十五条の規定を除く。)は、債権の目的がその性質上不可分である場合において、数人の債権者があるときについて準用する。
この条文の過去問 4問
正しい。不可分債権では混同は相対的効力にとどまるので(428条)、BがCを相続しても、AはBに甲土地の引渡しを請求できる。
428条は、連帯債権の規定を、債権の目的がその性質上不可分である場合において数人の債権者があるときに準用するが、更改・免除に関する433条と混同に関する435条を準用から外している。その結果、不可分債権では債権者の一人と債務者との間に混同が生じても他の債権者には効力が及ばず、混同は相対的効力にとどまる。甲土地の引渡しを目的とする債権は性質上不可分であり、AとBは不可分債権者である。BがCを単独で相続すると、Bの債権とBが引き継いだCの債務が同じ人に帰属するが、混同の効果は他の債権者に及ばないので、AはCの債務を引き継いだBに対して甲土地の引渡しを請求できる。分けられない物の引渡しで、一人の事情によって他の債権者の権利まで消えるのは不当だからである。Bが受けるべき利益の調整は429条で処理される。

次款(連帯債権)の規定(第四百三十三条及び第四百三十五条の規定を除く。)は、債権の目的がその性質上不可分である場合において、数人の債権者があるときについて準用する。
| 類型 | 絶対的効力事由 | 成立 |
|---|---|---|
| 連帯債権(432条〜435条) | 請求・弁済・更改・免除・相殺・混同 | 性質上可分で、法令の規定又は意思表示による |
| 不可分債権(428条) | 連帯債権の規定を準用。ただし更改・免除・混同は相対的効力 | 性質上不可分 |
| 連帯債務(436条〜441条) | 弁済・更改・相殺・混同 | 性質上可分で、法令の規定又は意思表示による |
| 不可分債務(430条) | 連帯債務の規定を準用。ただし混同は相対的効力 | 性質上不可分 |
正しい。現行428条は不可分債権を債権の目的が性質上不可分である場合に限っており、性質上可分な金銭債権を意思表示で不可分債権にすることはできない。
428条は、連帯債権の規定(433条・435条を除く)を、債権の目的がその性質上不可分である場合において数人の債権者があるときに準用すると定める。不可分債権が成立するのは給付の目的が性質上不可分なときだけであり、金銭債権は性質上可分であるから、当事者がどのような意思表示をしても不可分債権にはならない。複数の債権者が各自全部の履行を請求できるようにしたいときは、意思表示によって連帯債権(432条)とすることになる。したがって肢は現行法で正しい。出題当時は、旧428条が債権の目的が性質上又は当事者の意思表示によって不可分である場合を不可分債権としていたので、金銭債権も意思表示で不可分債権にできるとして本肢は誤りとされていた(公式正解は3)。平成29年改正で意思表示による不可分は連帯債権に整理され、結論が変わった。

次款(連帯債権)の規定(第四百三十三条及び第四百三十五条の規定を除く。)は、債権の目的がその性質上不可分である場合において、数人の債権者があるときについて準用する。
- 分割債権・分割債務(427条):別段の意思表示がなければ等しい割合で分かれる
- 不可分債権・不可分債務(428条・430条):給付の目的が性質上不可分なときに限る
- 連帯債権・連帯債務(432条・436条):性質上可分な給付で、法令の規定又は当事者の意思表示によって成立する
正しい。現行428条は不可分債権を債権の目的が性質上不可分である場合に限っており、性質上可分な金銭債権を意思表示で不可分債権にすることはできない。
428条は、連帯債権の規定(433条・435条を除く)を、債権の目的がその性質上不可分である場合において数人の債権者があるときに準用すると定める。不可分債権が成立するのは給付の目的が性質上不可分なときだけであり、金銭債権は性質上可分であるから、当事者がどのような意思表示をしても不可分債権にはならない。複数の債権者が各自全部の履行を請求できるようにしたいときは、意思表示によって連帯債権(432条)とすることになる。したがって肢は現行法で正しい。出題当時は、旧428条が債権の目的が性質上又は当事者の意思表示によって不可分である場合を不可分債権としていたので、金銭債権も意思表示で不可分債権にできるとして本肢は誤りとされていた(公式正解は3)。平成29年改正で意思表示による不可分は連帯債権に整理され、結論が変わった。

次款(連帯債権)の規定(第四百三十三条及び第四百三十五条の規定を除く。)は、債権の目的がその性質上不可分である場合において、数人の債権者があるときについて準用する。
- 分割債権・分割債務(427条):別段の意思表示がなければ等しい割合で分かれる
- 不可分債権・不可分債務(428条・430条):給付の目的が性質上不可分なときに限る
- 連帯債権・連帯債務(432条・436条):性質上可分な給付で、法令の規定又は当事者の意思表示によって成立する
誤り。違うのは「当該金銭債務者は,履行遅滞の責任を負わない」の部分である。金銭債務の不履行による損害賠償については、債務者は不可抗力をもって抗弁とすることができない(419条3項)。
419条3項は、金銭の給付を目的とする債務の不履行による損害賠償については、債務者は不可抗力をもって抗弁とすることができないと定める。債務不履行による損害賠償は、債務の不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるときは責任を免れるのが原則であるが(415条1項ただし書)、金銭債務はその例外とされている。金銭は世の中に広く流通しており、相当の利息を払えばいつでも調達することができると考えられるから、天災などの不可抗力で支払期日に支払えなかったとしても、遅延の責任を免れさせる理由はないのである。したがって、金銭債務者は、不可抗力によって支払が遅れた場合でも履行遅滞の責任を負い、遅延損害金を支払わなければならない。その額は、原則として債務者が遅滞の責任を負った最初の時点の法定利率によって定まり(同条1項)、債権者は損害を証明する必要がない(同条2項)。本肢は不可抗力による免責を認めている点が誤りである。

第一項の損害賠償については、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができない。



