1持分会社の存続期間を定款で定めなかった場合又はある社員の終身の間持分会社が存続することを定款で定めた場合には、各社員は、事業年度の終了の時において退社をすることができる。この場合においては、各社員は、六箇月前までに持分会社に退社の予告をしなければならない。
2前項の規定は、定款で別段の定めをすることを妨げない。
3前二項の規定にかかわらず、各社員は、やむを得ない事由があるときは、いつでも退社することができる。
この条文の過去問 1問
正しい。各社員は、存続期間の定款の定めの有無にかかわらず、やむを得ない事由があるときはいつでも退社することができる(会社法606条3項)。
会社法606条1項は、持分会社の存続期間を定款で定めなかった場合又はある社員の終身の間会社が存続することを定款で定めた場合には、各社員は6か月前までに予告して事業年度の終了の時に退社することができると定め、同条2項はこれについて定款で別段の定めをすることを認める。存続期間を定款で定めた会社では、社員はその期間中は会社にとどまることを予定して加わっているので、1項の任意退社はできない。しかし同条3項は、1項・2項の規定にかかわらず、各社員はやむを得ない事由があるときはいつでも退社することができると定める。持分会社の持分は他の社員全員の承諾がなければ譲渡できない(585条1項)ので、社員が投下資本を回収する手段は退社に限られる。病気や社員間の信頼関係の破壊などやむを得ない事由があるのに退社できないとすれば、社員を会社に縛り付けることになるから、存続期間の定めや定款の別段の定めがあっても最低限の退社の機会を保障したものである。3項は定款でも排除できないと解されている。本肢は606条3項のとおりであり、正しい。

持分会社の存続期間を定款で定めなかった場合又はある社員の終身の間持分会社が存続することを定款で定めた場合には、各社員は、事業年度の終了の時において退社をすることができる。この場合においては、各社員は、六箇月前までに持分会社に退社の予告をしなければならない。
2 前項の規定は、定款で別段の定めをすることを妨げない。
3 前二項の規定にかかわらず、各社員は、やむを得ない事由があるときは、いつでも退社することができる。
- 任意退社(606条): 存続期間の定めがないとき等は6か月前の予告で事業年度末に退社。定款で別段の定め可。やむを得ない事由があればいつでも退社できる
- 法定退社(607条1項): 定款の事由・総社員の同意・死亡・合併・破産手続開始の決定・解散・後見開始の審判・除名
- 差押債権者による退社(609条): 6か月前の予告で事業年度末
- 除名(859条): 対象社員以外の社員の過半数の決議に基づく訴え
- 持分の払戻し(611条): 退社した社員は出資の種類を問わず持分の払戻しを受けられる




