1単元未満株主は、株式会社に対し、自己の有する単元未満株式を買い取ることを請求することができる。
2前項の規定による請求は、その請求に係る単元未満株式の数(種類株式発行会社にあっては、単元未満株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
3第一項の規定による請求をした単元未満株主は、株式会社の承諾を得た場合に限り、当該請求を撤回することができる。
この条文の過去問 2問
誤り。違うのは「定款に定めがある場合に限り」の部分である。単元未満株式の買取請求権は法律上当然に認められ、定款の定めは不要で、定款でも奪えない(会社法192条1項・189条2項4号)。
会社法192条1項は、単元未満株主は株式会社に対し、自己の有する単元未満株式を買い取ることを請求できると定める。単元未満株式には議決権がなく、市場でも売却しにくいことがあるので、単元未満株主が投下資本を回収する手段として法律が直接に与えた権利であり、定款の定めは要らない。しかも189条2項は、単元未満株主が行使できない権利を定款で定められるとしつつ、その4号で192条1項の買取請求権を定款でも奪えない権利として掲げている。買取請求は株主を守るための権利だからであり、会社の財源規制もかからない。これに対し、単元未満株主が単元株式数に足りない数の株式を会社に売り渡すよう請求する売渡請求は、会社が持つ自己株式を特別に処分させるものなので、定款に定めがある場合に限って認められる(194条1項)。肢は、定款の定めが要るのは売渡請求であるのに、定款がなくても当然に認められる買取請求について定款の定めがある場合に限るとしている点で誤っている。

単元未満株主は、株式会社に対し、自己の有する単元未満株式を買い取ることを請求することができる。
| 買取請求(192条) | 売渡請求(194条) | |
|---|---|---|
| 内容 | 単元未満株式を会社に買い取らせる | 単元株式数に足りない数の株式を会社に売り渡させて1単元にする |
| 定款の定め | 不要。定款でも奪えない(189条2項4号) | 定款に定めがある場合に限る |
| 会社側の制約 | 分配可能額の規制なし | 会社は自己株式を持っていれば応じる |
| 価格 | 市場価格、無ければ協議、20日以内に裁判所への申立て(193条) | 同左(194条4項) |
誤り。違うのは「定款に定めがあるときに限り」の部分である。単元未満株式の買取請求権は定款の定めがなくても行使でき(会社法192条1項)、定款で奪うこともできない(189条2項4号)。
会社法192条1項は、単元未満株主は会社に対し自己の有する単元未満株式を買い取ることを請求することができると定め、この権利の行使に定款の定めを要求していない。さらに189条2項は、会社が定款で単元未満株主の権利を制限できる場合を定めるにあたり、その4号で192条1項の買取請求権を制限できない権利として挙げている。単元未満株式は議決権がなく、単元株式数に満たないため市場で売却することも難しいから、単元未満株主が投下資本を回収する手段として会社に買い取らせる道を保障する必要がある。それゆえ買取請求権は株主を守るための最低限の権利とされ、定款によっても奪えないのである。これに対して、単元未満株主が単元株式数に足りない数の株式を会社から買い増して1単元にする売渡請求権は、会社に自己株式を特別に処分させる制度であるから、定款に定めがある場合に限って認められる(194条1項)。肢は、定款の定めが要るのは売渡請求であるのに、買取請求にその要件を付けており誤りである。

単元未満株主は、株式会社に対し、自己の有する単元未満株式を買い取ることを請求することができる。
| 買取請求(192条) | 売渡請求(194条) | |
|---|---|---|
| 内容 | 単元未満株式を会社に買い取らせる | 単元株式数に足りない数の株式を会社に売り渡させて1単元にする |
| 定款の定め | 不要。定款でも奪えない(189条2項4号) | 必要 |
| 財源規制 | 分配可能額の規制なし | 会社が自己株式を持っていれば応じる |
| 価格 | 市場価格、無ければ協議、20日以内に裁判所への申立て(193条) | 同左(194条4項) |