1発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、設立時取締役(株式会社の設立に際して取締役となる者をいう。以下同じ。)を選任しなければならない。
2設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、前項の規定による設立時取締役の選任は、設立時監査等委員(株式会社の設立に際して監査等委員(監査等委員会の委員をいう。以下同じ。)となる者をいう。以下同じ。)である設立時取締役とそれ以外の設立時取締役とを区別してしなければならない。
3次の各号に掲げる場合には、発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、当該各号に定める者を選任しなければならない。設立しようとする株式会社が会計参与設置会社である場合設立時会計参与(株式会社の設立に際して会計参与となる者をいう。以下同じ。)設立しようとする株式会社が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合設立時監査役(株式会社の設立に際して監査役となる者をいう。以下同じ。)設立しようとする株式会社が会計監査人設置会社である場合設立時会計監査人(株式会社の設立に際して会計監査人となる者をいう。以下同じ。)
1 設立しようとする株式会社が会計参与設置会社である場合設立時会計参与(株式会社の設立に際して会計参与となる者をいう。以下同じ。)
2 設立しようとする株式会社が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合設立時監査役(株式会社の設立に際して監査役となる者をいう。以下同じ。)
3 設立しようとする株式会社が会計監査人設置会社である場合設立時会計監査人(株式会社の設立に際して会計監査人となる者をいう。以下同じ。)
4定款で設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合にあっては、設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役。以下この項において同じ。)、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人として定められた者は、出資の履行が完了した時に、それぞれ設立時取締役、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人に選任されたものとみなす。
この条文の過去問 4問
誤り。違うのは「出資の履行に先立って、発起人の過半数の賛成により」の部分である。設立時役員等は出資の履行が完了した後に(38条1項・3項)、発起人の頭数ではなく発起人の議決権の過半数で選任する(40条1項)。
本肢は時期と決定方法の2点で条文に反する。時期については、会社法38条1項が、発起人は出資の履行が完了した後、遅滞なく設立時取締役を選任しなければならないと定め、設立時会計参与・設立時監査役・設立時会計監査人も定款に設置の定めがあれば同じく出資の履行完了後に選任する(同条3項)。これらを総称したものが設立時役員等である(39条4項)。設立時取締役は選任後遅滞なく現物出資財産等の価額の相当性や出資の履行の完了などを調査する(46条1項)から、出資の履行が終わった段階で選任するのが手続の筋である。定款で設立時取締役等として定められた者も、出資の履行が完了した時に選任されたものとみなされる(38条4項)。決定方法については、設立時役員等の選任は発起人の議決権の過半数で決定し(40条1項)、その議決権は発起人が引き受けた設立時発行株式1株につき1個が原則である(同条2項)。頭数による発起人の過半数ではない。いずれの点からも本肢は誤りである。

発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、設立時取締役(株式会社の設立に際して取締役となる者をいう。以下同じ。)を選任しなければならない。
- 定款の作成(26条1項)と公証人の認証(30条1項)
- 定款に定めのない設立時発行株式に関する事項の決定(32条1項)と発起人による引受け(25条2項)
- 出資の履行=払込み又は現物出資財産の給付(34条1項)
- 出資の履行完了後、遅滞なく設立時取締役等を選任(38条)。発起人の議決権の過半数で決定(40条1項)
- 設立時取締役による設立事項の調査(46条)
- 設立の登記による成立(49条)
誤り。違うのは「その定款について公証人の認証を受けた時に」の部分である。定款で定められた設立時取締役は、出資の履行が完了した時に選任されたものとみなされる(会社法38条4項)。
会社法38条4項は、定款で設立時取締役として定められた者は、出資の履行が完了した時に設立時取締役に選任されたものとみなすと定める。基準時は出資の履行の完了であって、公証人の認証を受けた時ではない。定款の認証(30条1項)は原始定款の内容を確定して後日の争いを防ぐための効力要件にすぎず、機関の選任という別の効果を生むものではない。みなし選任の時点を出資の履行完了時としたのは、発起人が選任する場合に出資の履行が完了した後遅滞なく選任するものとされている(38条1項)のと足並みを揃えるためである。出資の履行をしない発起人は失権し得る(36条3項)から、出資が確保されるまで会社の実体は固まらない。設立時取締役は選任後遅滞なく出資の履行の完了などを調査する職責を負う(46条1項)ので、払込みの前に地位が生じても調査する対象がない。認証の時にみなし選任されるとする本肢は誤りである。

定款で設立時取締役(中略)として定められた者は、出資の履行が完了した時に、それぞれ設立時取締役(中略)に選任されたものとみなす。
誤り。違うのは「その定款について公証人の認証を受けた時に」の部分である。定款で定められた設立時取締役は、出資の履行が完了した時に選任されたものとみなされる(会社法38条4項)。
会社法38条4項は、定款で設立時取締役として定められた者は、出資の履行が完了した時に設立時取締役に選任されたものとみなすと定める。基準時は出資の履行の完了であって、公証人の認証を受けた時ではない。定款の認証(30条1項)は原始定款の内容を確定して後日の争いを防ぐための効力要件にすぎず、機関の選任という別の効果を生むものではない。みなし選任の時点を出資の履行完了時としたのは、発起人が選任する場合に出資の履行が完了した後遅滞なく選任するものとされている(38条1項)のと足並みを揃えるためである。出資の履行をしない発起人は失権し得る(36条3項)から、出資が確保されるまで会社の実体は固まらない。設立時取締役は選任後遅滞なく出資の履行の完了などを調査する職責を負う(46条1項)ので、払込みの前に地位が生じても調査する対象がない。認証の時にみなし選任されるとする本肢は誤りである。

定款で設立時取締役(中略)として定められた者は、出資の履行が完了した時に、それぞれ設立時取締役(中略)に選任されたものとみなす。
誤り。違うのは「会社の成立の時よりも前に解任することができない」の部分である。発起人は会社の成立の時までの間、定款の定めにより選任されたものとみなされた者を含め、選任した設立時役員等を解任できる(会社法42条)。
発起設立では、発起人は出資の履行が完了した後、遅滞なく設立時取締役を選任しなければならず(会社法38条1項)、定款で設立時取締役として定められた者は出資の履行が完了した時に選任されたものとみなされる(同条4項)。この設立時取締役について42条は、発起人は会社の成立の時までの間、その選任した設立時役員等を解任することができると定め、かっこ書で38条4項により選任されたものとみなされた者を含むことを明記している。解任は発起人の議決権の過半数で決定する(43条1項)。定款で定めた設立時取締役は公証人の認証を受けた定款に記載されているが、その者を解任しても定款の変更に当たるわけではなく、設立手続を調査する者として不適任と分かれば会社の成立前に交代させる必要があるので、発起人の選任による者と同じ扱いにしたのである。したがって成立前に解任できないとする肢は誤っている。

発起人は、株式会社の成立の時までの間、その選任した設立時役員等(第三十八条第四項の規定により設立時役員等に選任されたものとみなされたものを含む。)を解任することができる。
- 資格:発起人でなくてもよい。法人は不可(39条4項・331条1項1号)
- 発起設立の選任:出資の履行の完了後、発起人の議決権の過半数(38条1項・40条1項)。定款で定めた者は履行完了時にみなし選任(38条4項)
- 募集設立の選任:創立総会の決議(88条1項)
- 解任:成立の時まで発起人の議決権の過半数で解任できる。みなし選任の者も含む(42条・43条1項)
- 職務:設立手続の調査と発起人への通知(46条)、設立時代表取締役の選定(47条)






