1次の各号に掲げる行為に際して当該各号に定める者に当該株式会社の株式を交付する場合において、その者に対し交付しなければならない当該株式会社の株式の数に一株に満たない端数があるときは、その端数の合計数(その合計数に一に満たない端数がある場合にあっては、これを切り捨てるものとする。)に相当する数の株式を競売し、かつ、その端数に応じてその競売により得られた代金を当該者に交付しなければならない。第百七十条第一項の規定による株式の取得当該株式会社の株主第百七十三条第一項の規定による株式の取得当該株式会社の株主第百八十五条に規定する株式無償割当て当該株式会社の株主第二百七十五条第一項の規定による新株予約権の取得第二百三十六条第一項第七号イの新株予約権の新株予約権者合併(合併により当該株式会社が存続する場合に限る。)合併後消滅する会社の株主又は社員合併契約に基づく設立時発行株式の発行合併後消滅する会社の株主又は社員株式交換による他の株式会社の発行済株式全部の取得株式交換をする株式会社の株主株式移転計画に基づく設立時発行株式の発行株式移転をする株式会社の株主株式交付株式交付親会社(第七百七十四条の三第一項第一号に規定する株式交付親会社をいう。)に株式交付に際して株式交付子会社(同号に規定する株式交付子会社をいう。)の株式又は新株予約権等(同項第七号に規定する新株予約権等をいう。)を譲り渡した者
1 第百七十条第一項の規定による株式の取得当該株式会社の株主
2 第百七十三条第一項の規定による株式の取得当該株式会社の株主
3 第百八十五条に規定する株式無償割当て当該株式会社の株主
4 第二百七十五条第一項の規定による新株予約権の取得第二百三十六条第一項第七号イの新株予約権の新株予約権者
5 合併(合併により当該株式会社が存続する場合に限る。)合併後消滅する会社の株主又は社員
6 合併契約に基づく設立時発行株式の発行合併後消滅する会社の株主又は社員
7 株式交換による他の株式会社の発行済株式全部の取得株式交換をする株式会社の株主
8 株式移転計画に基づく設立時発行株式の発行株式移転をする株式会社の株主
9 株式交付株式交付親会社(第七百七十四条の三第一項第一号に規定する株式交付親会社をいう。)に株式交付に際して株式交付子会社(同号に規定する株式交付子会社をいう。)の株式又は新株予約権等(同項第七号に規定する新株予約権等をいう。)を譲り渡した者
2株式会社は、前項の規定による競売に代えて、市場価格のある同項の株式については市場価格として法務省令で定める方法により算定される額をもって、市場価格のない同項の株式については裁判所の許可を得て競売以外の方法により、これを売却することができる。この場合において、当該許可の申立ては、取締役が二人以上あるときは、その全員の同意によってしなければならない。
3前項の規定により第一項の株式を売却した場合における同項の規定の適用については、同項中「競売により」とあるのは、「売却により」とする。
4株式会社は、第二項の規定により売却する株式の全部又は一部を買い取ることができる。この場合においては、次に掲げる事項を定めなければならない。買い取る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)前号の株式の買取りをするのと引換えに交付する金銭の総額
1 買い取る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)
2 前号の株式の買取りをするのと引換えに交付する金銭の総額
5取締役会設置会社においては、前項各号に掲げる事項の決定は、取締役会の決議によらなければならない。
6第一項から第四項までの規定は、第一項各号に掲げる行為に際して当該各号に定める者に当該株式会社の社債又は新株予約権を交付するときについて準用する。
この条文の過去問 4問
正しい。端数の合計数に相当する株式を裁判所の許可を得て競売以外の方法で売却する場合、その許可の申立ては取締役が2人以上あるときはその全員の同意によらなければならない(234条2項後段、株式の併合では235条2項による準用)。
株式の併合により1株に満たない端数が生ずるときは、会社は端数の合計数に相当する数の株式を競売し、その代金を端数に応じて株主に交付するのが原則である(会社法235条1項)。もっとも市場価格のない株式について競売を強いるのは実際的でないため、会社は裁判所の許可を得て競売以外の方法によりこれを売却することができ(235条2項による234条2項の準用)、この許可の申立ては取締役が2人以上あるときはその全員の同意によってしなければならない(234条2項後段)。全部取得条項付種類株式の取得の場合も、取得対価として会社の株式を交付する際に端数が生ずるときは、173条1項により234条1項2号が適用されて競売が原則となり、裁判所の許可を得て売却する点と申立てに取締役全員の同意を要する点は同条2項により同じである。取締役全員の同意が求められるのは、任意売却では売却価格や売却先に会社側の恣意が入りやすく端数株主の利益が害されるおそれがあるため、裁判所の許可と併せて二重の歯止めをかけた趣旨である。したがって本肢は両手法について正しい。

株式会社は、前項の規定による競売に代えて、市場価格のある同項の株式については市場価格として法務省令で定める方法により算定される額をもって、市場価格のない同項の株式については裁判所の許可を得て競売以外の方法により、これを売却することができる。この場合において、当該許可の申立ては、取締役が二人以上あるときは、その全員の同意によってしなければならない。
| 項目 | 株式の併合 | 全部取得条項付種類株式の取得 | 特別支配株主の株式等売渡請求 |
|---|---|---|---|
| 株主総会の特別決議 | 要る(180条2項・309条2項4号) | 要る(171条1項・309条2項3号)。取締役が理由を説明(171条3項) | 要らない。対象会社の承認=取締役会設置会社では取締役会の決議(179条の3) |
| 端数の処理 | 競売か、裁判所の許可を得た売却。申立ては取締役全員の同意(235条2項・234条2項) | 同じ(173条1項・234条1項2号・2項) | 端数は生じない |
| 新株予約権 | 取得条項がなければ当然には取得できない | 同じ | 併せて売渡しを請求できる(179条2項) |
誤り。違うのは「株式無償割当てにより1株に満たない端数が生ずることはない」の部分である。株式無償割当てでも端数は生じ得て、その処理の規定がある(会社法234条1項3号)。
株式の分割で1株に満たない端数が生じることは、会社法235条1項が、分割又は併合により端数が生ずるときはその合計数に相当する株式を競売してその代金を株主に交付すると定めていることから明らかである。株式無償割当てについても、234条1項3号が「第百八十五条に規定する株式無償割当て」を掲げ、株主に交付する株式の数に1株に満たない端数があるときは同じく競売などで処理して代金を交付すると定める。無償割当ては株主の有する株式の数に応じて割り当てるから(186条2項)、割当ての比率によっては、たとえば3株につき1株を割り当てるときに1株や2株しか持たない株主に端数が生じるのである。会社法はこれを前提に処理の方法を用意している。無償割当てでは端数が生じないとする本肢は誤りである。

次の各号に掲げる行為に際して当該各号に定める者に当該株式会社の株式を交付する場合において、その者に対し交付しなければならない当該株式会社の株式の数に一株に満たない端数があるときは、その端数の合計数(…)に相当する数の株式を競売し、かつ、その端数に応じてその競売により得られた代金を当該者に交付しなければならない。三 第百八十五条に規定する株式無償割当て 当該株式会社の株主
誤り。違うのは「株式無償割当てにより1株に満たない端数が生ずることはない」の部分である。株式無償割当てでも端数は生じ得て、その処理の規定がある(会社法234条1項3号)。
株式の分割で1株に満たない端数が生じることは、会社法235条1項が、分割又は併合により端数が生ずるときはその合計数に相当する株式を競売してその代金を株主に交付すると定めていることから明らかである。株式無償割当てについても、234条1項3号が「第百八十五条に規定する株式無償割当て」を掲げ、株主に交付する株式の数に1株に満たない端数があるときは同じく競売などで処理して代金を交付すると定める。無償割当ては株主の有する株式の数に応じて割り当てるから(186条2項)、割当ての比率によっては、たとえば3株につき1株を割り当てるときに1株や2株しか持たない株主に端数が生じるのである。会社法はこれを前提に処理の方法を用意している。無償割当てでは端数が生じないとする本肢は誤りである。

次の各号に掲げる行為に際して当該各号に定める者に当該株式会社の株式を交付する場合において、その者に対し交付しなければならない当該株式会社の株式の数に一株に満たない端数があるときは、その端数の合計数(…)に相当する数の株式を競売し、かつ、その端数に応じてその競売により得られた代金を当該者に交付しなければならない。三 第百八十五条に規定する株式無償割当て 当該株式会社の株主
誤り。違うのは「その端数を切り捨てることができる」の部分である。端数の合計数に相当する数の株式を競売等して、その代金を端数に応じて交付しなければならない(会社法234条1項5号)。
吸収合併で消滅会社の株主に存続会社の株式を交付する場合、合併比率によっては株主に交付すべき株式の数に1株に満たない端数が生ずる。会社法234条1項は、合併(合併により当該会社が存続する場合に限る)に際して合併後消滅する会社の株主に株式を交付する場合に端数があるときは、その端数の合計数に相当する数の株式を競売し、かつ、その端数に応じてその競売により得られた代金を当該株主に交付しなければならないと定める(同項5号)。市場価格のある株式は市場価格で売却でき、市場価格の無い株式も裁判所の許可を得て競売以外の方法で売却できる(同条2項)。端数とはいえ消滅会社の株主が持株に応じて受け取るべき対価の一部であり、会社の都合で無償に帰することはできないから、金銭に換えて交付させるのである。切り捨てることができるとする肢は誤っている。

次の各号に掲げる行為に際して当該各号に定める者に当該株式会社の株式を交付する場合において、その者に対し交付しなければならない当該株式会社の株式の数に一株に満たない端数があるときは、その端数の合計数(その合計数に一に満たない端数がある場合にあっては、これを切り捨てるものとする。)に相当する数の株式を競売し、かつ、その端数に応じてその競売により得られた代金を当該者に交付しなければならない。
- 対価の種類:存続会社の株式・社債・新株予約権・新株予約権付社債・その他の財産(親会社株式を含む)のいずれでもよく、無対価も可(749条1項2号)
- 割当て:持株数に応じて(749条3項)。消滅会社の自己株式と存続会社の有する消滅会社株式には割り当てない(749条1項3号かっこ書)
- 端数:競売等をして代金を交付(234条1項)。切捨て不可
- 新株予約権者への交付:存続会社の新株予約権か金銭(749条1項4号)。株式は不可