第604条過去問 3
1持分会社は、新たに社員を加入させることができる。
2持分会社の社員の加入は、当該社員に係る定款の変更をした時に、その効力を生ずる。
3前項の規定にかかわらず、合同会社が新たに社員を加入させる場合において、新たに社員となろうとする者が同項の定款の変更をした時にその出資に係る払込み又は給付の全部又は一部を履行していないときは、その者は、当該払込み又は給付を完了した時に、合同会社の社員となる。
この条文の過去問 3問
新たに合資会社の有限責任社員になろうとする者は,当該有限責任社員の加入に係る定款の変更をした時にその出資に係る払込み又は給付の全部又は一部を履行していないときは,当該払込み又は給付を完了した時に,当該合資会社の有限責任社員となる。
解説
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会社が新たに社員を加入させる場合,定款の変更をしなければならない。
解説
本肢は正しい。持分会社の定款の絶対的記載事項として、社員の氏名又は名称及び住所が掲げられている(会社法576条1項4号)から、社員の構成に変動が生じれば定款の記載内容自体を改めなければならない。そのうえで同法604条2項は、持分会社の社員の加入は、当該社員に係る定款の変更をした時に、その効力を生ずると定める。すなわち定款変更は加入の効力発生要件そのものであり、定款変更を経なければ加入の効力は生じない。株式会社において募集株式の発行が定款変更を要せず(発行可能株式総数の範囲内で)行われるのと対比すると、持分会社の人的会社性がよく表れている。定款変更は原則として総社員の同意を要する(637条)ため、この規律により既存社員相互の人的信頼関係が保護される。なお、合同会社については604条3項が特則を置き、定款変更の時点で新たに社員となろうとする者が出資に係る払込み又は給付の全部又は一部を履行していないときは、その完了時に社員となるものとされている。これは合同会社の全額履行主義(578条参照)に対応した規律であって、定款変更が必要であること自体を否定するものではない。したがって、新たに社員を加入させる場合に定款の変更をしなければならないとする本肢は正しい。
会社が新たに社員を加入させる場合,定款の変更をしなければならない。
解説
本肢は正しい。持分会社では、社員の氏名又は名称及び住所が定款の絶対的記載事項とされ(会社法576条1項4号)、社員が有限責任社員か無限責任社員かの別(同項5号)や、社員の出資の目的及びその価額又は評価の標準(同項6号)も記載を要する。したがって、新たな社員の加入は必然的に定款記載事項の変更を伴うことになる。
この点につき会社法604条2項は「持分会社が新たに社員を加入させる場合には、当該社員に係る定款の変更をした時に、当該社員は、当該持分会社の社員となる」と定め、定款変更が社員加入の効力要件であることを明らかにしている。持分会社は社員間の人的信頼関係を基礎とする組織であるから、定款変更は原則として総社員の同意によることを要する(637条)。株式会社における募集株式の発行のように、業務執行機関の決定のみで新たな出資者を受け入れるという構成は採られていない。
もっとも、合同会社については604条3項が特則を置き、定款の変更をした時にその出資に係る払込み又は給付の全部又は一部を履行していないときは、当該払込み等を完了した時に社員となるとする。これは全社員が有限責任である合同会社において出資の全額履行を確保する趣旨であるが、加入に定款変更が必要であること自体は変わらない。よって本肢は正しい。