条文刑法第2編

第38章

刑法取得日 2026年9月26日この範囲 4条 ・ 過去問 55問
第38章
第252条横領過去問 33

1自己の占有する他人の物を横領した者は、五年以下の拘禁刑に処する。

2自己の物であっても、公務所から保管を命ぜられた場合において、これを横領した者も、前項と同様とする。

この条文の過去問 33問
2024年 司法試験 第4問 肢オ
甲は、半日以内にAに返す約束でAの承諾を得て、A所有の自動車をAから借り受けたが、同車を運転するうちに、約束どおり同車をAに返すことが惜しくなり、Aに無断でそのまま10日間にわたり同車を乗り回した。この場合、甲に横領罪が成立することはない。
2024年 司法試験 第6問 肢2
甲は、配偶者Aから、その友人であるB所有の刀剣の保管を委託され、同刀剣を保管していたが、A及びBに無断で、同刀剣をCに売却した。この場合、甲には委託者であるAに対する横領罪が成立するが、甲はAの配偶者であるから、刑が免除される。
2022年 予備試験 第4問 肢イ
甲は、乙から頼まれ、乙が丙に対する貸金債権の質物として提供を受けていた丙所有の絵画を甲の自宅倉庫で保管していたが、乙に嫌がらせをする目的で、同絵画を乙に無断で丙に返還した。この場合、甲に背任罪が成立する。
2021年 予備試験 第8問 肢1
所有権留保の約定付き割賦売買契約に基づき24回の均等分割払いで,自動車販売会社から自動車を購入した者が,同車の引渡しを受け,3回分の支払を済ませた時点で,同車の売却代金を自己の生活費として費消するため,同社に無断で,第三者に同車を売却し,これを引き渡した場合,当該行為は,実質的には他人の所有権を侵害する行為ではないから,横領罪は成立しない。
2021年 予備試験 第8問 肢3
所有者から動産を賃借している者が,同動産の売却代金を自己の生活費として費消するため,所有者に無断で,第三者に同動産の売却を申し入れたが,同人から買受けの意思表示がない場合,他人の所有権を侵害する状態には至っていないから,横領罪は成立しない。
2021年 予備試験 第8問 肢5
窃盗犯人から盗品の売却を依頼された者が,その売却代金を自己の用途に費消するため着服した場合,当該行為は,他人の所有権を侵害する行為であるものの,窃盗犯人との間の委託信任関係は法律上保護に値しないから,横領罪は成立しない。
2020年 司法試験 第2問 肢1
甲は,乙からの委託に基づき,同人所有の衣類が入った,施錠されていたスーツケース1個を預かり保管していたところ,衣類を古着屋に売却して自己の遊興費を得ようと考え,勝手に開錠し,中から衣類を取り出した。この場合,遅くとも衣類を取り出した時点で不法領得の意思の発現と認められる外部的行為があったといえるから,甲には,横領罪が成立する。
2020年 予備試験 第8問 肢1
甲は,乙からの委託に基づき,同人所有の衣類が入った,施錠されていたスーツケース1個を預かり保管していたところ,衣類を古着屋に売却して自己の遊興費を得ようと考え,勝手に開錠し,中から衣類を取り出した。この場合,遅くとも衣類を取り出した時点で不法領得の意思の発現と認められる外部的行為があったといえるから,甲には,横領罪が成立する。
2019年 予備試験 第1問 肢1
甲は,乙の承諾を得て,乙から借り受けた乙所有の重機を丙に転貸していたが,同重機の修理のため一時これを丙から預かった際,乙の承諾を得て,丙に無断で,自己の借金の返済として同重機を自己の債権者に譲渡した。この場合,甲には,横領罪が成立する。
2019年 司法試験 第9問 肢1
甲は,乙の承諾を得て,乙から借り受けた乙所有の重機を丙に転貸していたが,同重機の修理のため一時これを丙から預かった際,乙の承諾を得て,丙に無断で,自己の借金の返済として同重機を自己の債権者に譲渡した。この場合,甲には,横領罪が成立する。
2019年 予備試験 第9問 肢3
非占有者が業務上の占有者による横領行為に加功した場合,当該非占有者には,刑法第65条第1項の適用により業務上横領罪の共犯が成立し,同条第2項の適用により単純横領罪の刑が科される。
2019年 予備試験 第13問 肢オ
甲が腕時計の売却代金を費消したことについては,同腕時計の窃盗犯人である乙は甲に対してその代金の引渡しを請求する権利がないので,甲に委託物横領罪は成立しない。
2019年 司法試験 第19問 肢3
非占有者が業務上の占有者による横領行為に加功した場合,当該非占有者には,刑法第65条第1項の適用により業務上横領罪の共犯が成立し,同条第2項の適用により単純横領罪の刑が科される。
2019年 司法試験 第20問 肢オ
甲が腕時計の売却代金を費消したことについては,同腕時計の窃盗犯人である乙は甲に対してその代金の引渡しを請求する権利がないので,甲に委託物横領罪は成立しない。
2018年 予備試験 第13問 肢ア
甲がAに無断で本件土地に抵当権を設定し,その旨の登記を完了したことについては,甲に横領罪が成立するが,Aは甲の実弟であるので,告訴がなければ公訴を提起することができない。
2018年 司法試験 第20問 肢ア
甲がAに無断で本件土地に抵当権を設定し,その旨の登記を完了したことについては,甲に横領罪が成立するが,Aは甲の実弟であるので,告訴がなければ公訴を提起することができない。
2016年 司法試験 第2問 肢ア
甲は,自己が所有する不動産を乙に売却したが,乙への所有権移転登記が完了する前に,同不動産を丙に売却し,丙への所有権移転登記を完了した。
2016年 司法試験 第2問 肢イ
甲は,所有権留保の約定付き割賦売買契約に基づき24回の月賦払いで,自動車販売会社から自動車を購入し,同自動車の引渡しを受けたが,3回分を支払った時点で,自己の借金の担保として,同自動車を金融業者に提供した。
2016年 司法試験 第2問 肢ウ
甲は,乙から盗品を売却するよう依頼され,同盗品を丙に売却したが,その売却代金を着服した。
2016年 司法試験 第2問 肢エ
甲は,自己が所有する不動産を乙に売却したが,乙への所有権移転登記が完了する前に,丙との間で金銭消費貸借契約を締結した事実及びその担保として同不動産に係る抵当権設定契約を締結した事実がないにもかかわらず,同不動産について,丙を権利者とする不実の抵当権設定仮登記を完了した。
2016年 司法試験 第2問 肢オ
甲は,自己が所有する不動産について,乙を権利者とする抵当権を設定したが,その抵当権設定登記が完了する前に,同不動産について,丙を権利者とする抵当権を設定し,その抵当権設定登記を完了した。
2014年 予備試験 第12問 肢イ
甲が本件不動産の乙への所有権移転登記を行った行為には,横領罪が成立する。
2014年 司法試験 第20問 肢イ
甲が本件不動産の乙への所有権移転登記を行った行為には,横領罪が成立する。
2013年 司法試験 第18問 肢1
横領罪の「占有」とは,物に対して事実上の支配力を有する状態をいい,物に対して法律上の支配力を有する状態を含まない。
2010年 司法試験 第1問 肢オ
甲がドライヤーを持ち帰った行為については,横領罪が成立する。
2010年 司法試験 第11問 肢ア
甲は,質権者乙の委託を受けて質物である高級腕時計を保管していたが,乙に無断で,これを,質権の被担保債権の債務者で同腕時計の所有者でもある丙に返した。(委託物横領罪)
2010年 司法試験 第12問 肢4
刑法第65条にいう「身分」は,犯人の一身的な継続的属性に限られる。
2009年 司法試験 第1問 肢エ
横領罪
2009年 司法試験 第15問 肢ア
甲は,自己が所有し,その旨登記されている家屋を乙に売却して引き渡し,その売買代金を受領した後,乙への所有権移転登記が完了する前に,当該家屋に丙を権利者とする抵当権を設定し,その旨の登記をした。甲は,乙に当該家屋を売却して引き渡している以上,当該家屋は 「自己の占有する」物とはいえないので,甲には乙を被害者とする横領罪は成立しない。
2009年 司法試験 第17問 肢2
甲は,自動車の引渡しを受けた後,返還する意思を失い,返還期日経過後数週間にわたり通勤のため同車を使用していたところ,乙会社従業員が,直ちに同車を返還するよう強く要求したのに,これを拒否して上記同様に同車を使用し続けた。甲に横領罪は成立しない。
2009年 司法試験 第17問 肢5
甲は,借り受けた自動車を運転中,ハンドル操作を誤って同車を海に転落させ,これを水没させてしまったが,そのまま放置した。甲に横領罪が成立する。
2008年 司法試験 第15問 肢4
刑法第65条第1項は,真正身分犯及び不真正身分犯を通じて共犯の成立について規定し,同条第2項は不真正身分犯の科刑について規定していると解する見解によれば,財物の非占有者甲が,財物を業務上占有する乙を教唆して当該財物を横領させた場合,甲には業務上横領罪の教唆犯が成立し,単純横領罪の刑が科せられる。
2008年 司法試験 第18問 肢ア
甲が,乙から賃借している同人所有の骨董品について,その売却代金を自己の借金の返済に充てるつもりで乙に無断で丙にその買取りを求めた場合,甲の行為は不法領得の意思が外部的に発現したといえるから,丙が買受けの意思表示をしなくても甲には横領罪が成立する。
第253条業務上横領過去問 4

業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の拘禁刑に処する。

この条文の過去問 4問
2019年 予備試験 第9問 肢3
非占有者が業務上の占有者による横領行為に加功した場合,当該非占有者には,刑法第65条第1項の適用により業務上横領罪の共犯が成立し,同条第2項の適用により単純横領罪の刑が科される。
2019年 司法試験 第19問 肢3
非占有者が業務上の占有者による横領行為に加功した場合,当該非占有者には,刑法第65条第1項の適用により業務上横領罪の共犯が成立し,同条第2項の適用により単純横領罪の刑が科される。
2013年 司法試験 第18問 肢5
業務上横領罪の「業務」には,社会生活上の地位に基づいて反復継続して行われる事務であれば,いかなる事務も含まれる。
2008年 司法試験 第15問 肢4
刑法第65条第1項は,真正身分犯及び不真正身分犯を通じて共犯の成立について規定し,同条第2項は不真正身分犯の科刑について規定していると解する見解によれば,財物の非占有者甲が,財物を業務上占有する乙を教唆して当該財物を横領させた場合,甲には業務上横領罪の教唆犯が成立し,単純横領罪の刑が科せられる。
第254条遺失物等横領過去問 11

遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、一年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

この条文の過去問 11問
2025年 司法試験 第10問 肢オ
甲を拾得したFは、その拾得を所有の意思をもってしなかったときは、遺失物法の定めるところに従い公告がされた後法定の期間内に甲の所有者が判明しなかったとしても、甲の所有権を取得しない。
2023年 司法試験 第1問 肢イ
甲は、A方前路上に置かれていた自転車を、Aの所有物と認識して持ち去ったが、実際には同自転車は捨てられた物であり、誰の所有にも占有にも属さないものであった。この場合、甲に遺失物等横領罪が成立する。
2023年 司法試験 第4問 肢5
甲は、満員電車内において、乗客Vが網棚にかばんを置き忘れたままA駅で下車したのを目撃し、B駅で下車する際、同かばんを自己のものにしようと考えて無断で持ち去った。
2017年 司法試験 第3問 肢エ
甲は,乙宅前路上に置かれていた自転車を,乙の所有物と認識して持ち去ったが,実際には同自転車は無主物だった。この場合,甲には遺失物横領罪が成立する。
2012年 司法試験 第1問 肢3
甲は,深夜,路上を歩いていたところ,見知らぬ乙と丙が殴り合いのけんかをしていたので,これを見ていると,乙がナイフを取り出して丙を刺し殺した。甲は,乙が走り去った直後,死亡した丙の上着のポケット内に入っていた現金入りの財布を持ち去り,これを自分のものにした。
2012年 司法試験 第7問 肢3
甲は,隣人Aの居宅の玄関前に置いてあった自転車を,Aの所有物と認識して持ち去ったが,実際には,同自転車は無主物だった。甲には遺失物等横領罪が成立する。
2012年 予備試験 第12問 肢3
甲は,隣人Aの居宅の玄関前に置いてあった自転車を,Aの所有物と認識して持ち去ったが,実際には,同自転車は無主物だった。甲には遺失物等横領罪が成立する。
2009年 司法試験 第17問 肢2
甲は,自動車の引渡しを受けた後,返還する意思を失い,返還期日経過後数週間にわたり通勤のため同車を使用していたところ,乙会社従業員が,直ちに同車を返還するよう強く要求したのに,これを拒否して上記同様に同車を使用し続けた。甲に横領罪は成立しない。
2009年 司法試験 第17問 肢3
甲は,自動車の引渡しを受けた後,同車の返還期日になって料金を支払う意思を失い,同日の朝,乙会社従業員が気が付かないうちに,借り受けた自動車を乙会社に返還し,そのまま料金を支払わずに行方をくらました。甲に刑法上の財産犯は成立しない。
2009年 司法試験 第17問 肢4
甲は,借り受けた自動車内で,同車を甲より前に借りた客の忘れ物である一万円札10枚を見付けたので,同車を返還する時に乙会社従業員に渡そうと考え,同車から持ち出して自ら保管していた。数日後,自動車を返還する際,甲は,前記10万円を持って同車で乙会社に赴いたが,同車を返還する間際にその10万円を自分のものにしようと思い立ち,乙会社従業員に同車を返還し10万円は持ち帰った。甲に窃盗罪が成立する。
2008年 司法試験 第18問 肢エ
甲が,不在中の自宅に誤って配達された他人あての贈答品の高級食材を食べてしまった場合,甲の当該食材に対する占有は委託信任関係に基づくものではないので,甲には横領罪は成立しない。
第255条準用過去問 7

第二百四十四条の規定は、この章の罪について準用する。

この条文の過去問 7問
2025年 予備試験 第12問 肢イ
甲は、家庭裁判所から孫Aの未成年後見人に選任されたが、後見の事務として業務上預かり保管中のAの預金を引き出して自己の借金の返済に充てた。この場合、甲に業務上横領罪が成立するが、Aは甲の直系血族であり、刑法第244条第1項が準用されるから、その刑は免除される。
2024年 司法試験 第6問 肢2
甲は、配偶者Aから、その友人であるB所有の刀剣の保管を委託され、同刀剣を保管していたが、A及びBに無断で、同刀剣をCに売却した。この場合、甲には委託者であるAに対する横領罪が成立するが、甲はAの配偶者であるから、刑が免除される。
2018年 予備試験 第13問 肢ア
甲がAに無断で本件土地に抵当権を設定し,その旨の登記を完了したことについては,甲に横領罪が成立するが,Aは甲の実弟であるので,告訴がなければ公訴を提起することができない。
2018年 司法試験 第20問 肢ア
甲がAに無断で本件土地に抵当権を設定し,その旨の登記を完了したことについては,甲に横領罪が成立するが,Aは甲の実弟であるので,告訴がなければ公訴を提起することができない。
2011年 司法試験 第13問 肢3
甲は,別居している乙(5歳)の祖母であり,家庭裁判所によって乙の未成年後見人に選任され,後見人の事務として乙の預金口座を管理していたが,その口座から現金を引き出して自らのために費消した。この場合,甲には業務上横領罪が成立するが,その刑は免除される。
2009年 司法試験 第15問 肢イ
甲は,自己の実父である乙から,乙の友人である丙所有の刀剣を保管するように委託され,当該刀剣を保管していたが,乙及び丙に無断で,当該刀剣を丁に売却した。甲には横領罪が成立するが,甲は乙の「直系血族」であるので,刑が免除される。
2009年 司法試験 第15問 肢エ
甲は,家庭裁判所から甲の孫乙の未成年後見人に選任され,後見の事務として乙の預金通帳及び印鑑を預かっていたが,これらを使用して,ほしいままに乙の預金口座から現金500万円を引き出し,自己の遊興のために費消した。甲には業務上横領罪が成立するが,甲は乙の「直系血族」であるので,刑が免除される。