条文刑法第2編

第25章

刑法取得日 2026年9月26日この範囲 10条 ・ 過去問 53問
第25章
第193条公務員職権濫用過去問 2

公務員がその職権を濫用して、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害したときは、二年以下の拘禁刑に処する。

この条文の過去問 2問
2019年 司法試験 第10問 肢4
公務員職権濫用罪にいう「職権」は,職権行使の相手方に対し,必ずしも法律上又は事実上の負担や不利益を生ぜしめるに足りる特別の職務権限であることまで要しない。
2019年 司法試験 第10問 肢5
公務員職権濫用罪にいう「権利の行使を妨害した」の「権利」は,必ずしも法律に明記されたものであることを要しない。
第194条特別公務員職権濫用

裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者がその職権を濫用して、人を逮捕し、又は監禁したときは、六月以上十年以下の拘禁刑に処する。

第195条特別公務員暴行陵虐過去問 2

1裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者が、その職務を行うに当たり、被告人、被疑者その他の者に対して暴行又は陵辱若しくは加虐の行為をしたときは、七年以下の拘禁刑に処する。

2法令により拘禁された者を看守し又は護送する者がその拘禁された者に対して暴行又は陵辱若しくは加虐の行為をしたときも、前項と同様とする。

この条文の過去問 2問
2019年 予備試験 第1問 肢5
甲は,自らが刑務官を務める刑務所で受刑中の成人女性乙と恋愛関係になり,乙の承諾を得て,勤務中,同刑務所内において,乙と性交した。この場合,甲には,特別公務員暴行陵虐罪が成立する。
2019年 司法試験 第9問 肢5
甲は,自らが刑務官を務める刑務所で受刑中の成人女性乙と恋愛関係になり,乙の承諾を得て,勤務中,同刑務所内において,乙と性交した。この場合,甲には,特別公務員暴行陵虐罪が成立する。
第196条特別公務員職権濫用等致死傷

前二条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。

第197条収賄、受託収賄及び事前収賄過去問 24

1公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑に処する。この場合において、請託を受けたときは、七年以下の拘禁刑に処する。

2公務員になろうとする者が、その担当すべき職務に関し、請託を受けて、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、公務員となった場合において、五年以下の拘禁刑に処する。

この条文の過去問 24問
2024年 司法試験 第19問 肢オ
A説に対しては、賄賂が公務員の担当する「その職務」に関するものでなければならないとしている刑法の趣旨をゆがめるものであるとの批判がある。
2023年 司法試験 第11問 肢ア
公立中学校の教員が、自らが担任を務める生徒の保護者から商品券を受け取った場合、それが慣行的社交儀礼としてなされたものであっても、常に「賄賂」に当たる。
2023年 司法試験 第11問 肢イ
賄賂罪の客体である「賄賂」の対象となり得る利益は、有体物に限られないものの、財産上の利益である必要がある。
2023年 司法試験 第11問 肢ウ
収賄罪において賄賂と対価関係に立つ行為は、法令上公務員の一般的職務権限に属する行為であれば足り、公務員が具体的事情の下においてその行為を適法に行うことができたかどうかは問わない。
2021年 司法試験 第4問 肢ア
公務員になろうとする者が,その担当すべき職務に関し,請託を受けて,賄賂の収受を約束した後に公務員となったが,結局,賄賂を収受しなかった場合,事前収賄罪(刑法第197条第2項)が成立する。
2021年 司法試験 第4問 肢ウ
公務員が,その職務に関し,賄賂を収受したとき,当該職務が適切なものであっても単純収賄罪(刑法第197条第1項前段)が成立する。
2021年 予備試験 第12問 肢ア
公務員になろうとする者が,その担当すべき職務に関し,請託を受けて,賄賂の収受を約束した後に公務員となったが,結局,賄賂を収受しなかった場合,事前収賄罪(刑法第197条第2項)が成立する。
2021年 予備試験 第12問 肢ウ
公務員が,その職務に関し,賄賂を収受したとき,当該職務が適切なものであっても単純収賄罪(刑法第197条第1項前段)が成立する。
2018年 司法試験 第6問 肢イ
賄賂罪は,賄賂を収受し,又はその要求若しくは約束をした時点でそれらの行為をした者が公務員でなければ,いかなる場合でも成立しない。
2018年 司法試験 第6問 肢ウ
賄賂罪の「職務」とは,公務員がその地位に伴い公務として取り扱うべき執務をいうが,独立の決裁権限がなく,単に上司の補助をする立場の公務員が取り扱う事務はこれに該当しない。
2018年 司法試験 第6問 肢エ
賄賂罪の「職務」は,公務員の一般的職務権限に属するものであれば足り,公務員が現に具体的に担当している事務であることを要しない。
2018年 予備試験 第10問 肢イ
賄賂罪は,賄賂を収受し,又はその要求若しくは約束をした時点でそれらの行為をした者が公務員でなければ,いかなる場合でも成立しない。
2018年 予備試験 第10問 肢ウ
賄賂罪の「職務」とは,公務員がその地位に伴い公務として取り扱うべき執務をいうが,独立の決裁権限がなく,単に上司の補助をする立場の公務員が取り扱う事務はこれに該当しない。
2018年 予備試験 第10問 肢エ
賄賂罪の「職務」は,公務員の一般的職務権限に属するものであれば足り,公務員が現に具体的に担当している事務であることを要しない。
2018年 予備試験 第13問 肢エ
仮に,乙が,Cに対して,時価を超える1000万円で本件農地を購入するよう依頼したが,Cはこの依頼を拒否した場合,収賄罪と贈賄罪は対向犯として必要的共犯の関係にあるので,乙に収賄罪(要求)は成立しない。
2018年 司法試験 第20問 肢エ
仮に,乙が,Cに対して,時価を超える1000万円で本件農地を購入するよう依頼したが,Cはこの依頼を拒否した場合,収賄罪と贈賄罪は対向犯として必要的共犯の関係にあるので,乙に収賄罪(要求)は成立しない。
2017年 予備試験 第7問 肢5
甲は,土建業者AがB市発注予定の土木工事を請け負うためB市役所土木係員乙に現金を供与しようと考えていることを知り,乙に対し,Aに工事予定価格を教える見返りとしてAから現金を受け取り,Aに工事予定価格を教えるように教唆したところ,乙は,その旨決意し,Aとの間で,Aに工事予定価格を教える旨約束して,Aから現金100万円を受け取ったが,その後,工事予定価格を教えなかった。甲には加重収賄罪の教唆犯が成立する。
2017年 司法試験 第15問 肢5
甲は,土建業者AがB市発注予定の土木工事を請け負うためB市役所土木係員乙に現金を供与しようと考えていることを知り,乙に対し,Aに工事予定価格を教える見返りとしてAから現金を受け取り,Aに工事予定価格を教えるように教唆したところ,乙は,その旨決意し,Aとの間で,Aに工事予定価格を教える旨約束して,Aから現金100万円を受け取ったが,その後,工事予定価格を教えなかった。甲には加重収賄罪の教唆犯が成立する。
2012年 司法試験 第12問 肢1
収賄罪における「職務」とは,賄賂を収受する公務員の一般的な職務権限に属するとともに,本人が現に具体的に担当している事務であることを要する。
2009年 司法試験 第5問 肢ア
公務員が,自己の職務に関し,賄賂を収受し,よって職務上不正な行為をした場合であっても,贈賄者から請託を受けたのでなければ,加重収賄罪(刑法第197条の3第1項)は成立しない。
2009年 司法試験 第5問 肢エ
市長が,その任期満了前に,現に市長としての一般的職務権限に属する事項に関し,再選された後に担当すべき具体的職務について請託を受けて賄賂を収受した場合には,受託収賄罪(刑法第197条第1項後段)は成立せず,市長に再選されたときに限り,事前収賄罪(刑法第197条第2項)が成立する。
2007年 司法試験 第9問 肢5
公務員が職務上知り得た秘密を漏らすことに関し,請託を受けて賄賂を収受したものの,実際には秘密を漏らさなかった場合には,受託収賄罪が成立するが,秘密を漏らした場合には,加重収賄罪が成立する。
2006年 司法試験 第14問 肢1
市役所の建築課長甲は,人事異動により同じ市役所の保健課長に転任したが,保健課長に就任した後,建設業者乙から,建築課長当時にその職務に関し有利な取り計らいを受けたことの謝礼として現金30万円を収受した。甲に収賄罪(刑法第197条第1項前段)が成立する。
2006年 司法試験 第14問 肢4
暴力団事件の捜査に従事していた警察官甲は,乙から,同人が所属する暴力団の捜査情報を漏えいしてほしい旨の依頼を受け,その謝礼として現金100万円を収受したが,結局,甲は乙に捜査情報を漏えいしなかった。甲に加重収賄罪(刑法第197条の3第1項)が成立する。
第197条の2第三者供賄過去問 6

公務員が、その職務に関し、請託を受けて、第三者に賄賂を供与させ、又はその供与の要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑に処する。

この条文の過去問 6問
2023年 司法試験 第11問 肢エ
第三者供賄罪において、賄賂の供与を受ける「第三者」に法人は含まれない。
2021年 司法試験 第4問 肢イ
公務員が,その職務に関し,請託を受けて,第三者に賄賂を供与させた場合,職務上不正な行為をし,又は相当の行為をしなかったときに限り,第三者供賄罪(刑法第197条の2)が成立する。
2021年 予備試験 第12問 肢イ
公務員が,その職務に関し,請託を受けて,第三者に賄賂を供与させた場合,職務上不正な行為をし,又は相当の行為をしなかったときに限り,第三者供賄罪(刑法第197条の2)が成立する。
2009年 司法試験 第5問 肢ア
公務員が,自己の職務に関し,賄賂を収受し,よって職務上不正な行為をした場合であっても,贈賄者から請託を受けたのでなければ,加重収賄罪(刑法第197条の3第1項)は成立しない。
2009年 司法試験 第5問 肢イ
公務員が,自己の職務に関し,請託を受けて,第三者に賄賂を供与させた場合には,職務上不正な行為をし,又は相当の行為をしなかったときに限り,第三者供賄罪(刑法第197条の2)が成立する。
2006年 司法試験 第14問 肢3
市長甲は,乙から,その長女を市役所の職員に採用してほしい旨の依頼を受け,これを引き受けたが,その謝礼として甲の友人丙に現金300万円を供与するように乙に要求した。乙はその要求どおり丙に300万円を供与したが,丙は賄賂であることを全く知らなかった。甲に第三者供賄罪(刑法第197条の2)は成立しない。
第197条の3加重収賄及び事後収賄過去問 12

1公務員が前二条の罪を犯し、よって不正な行為をし、又は相当の行為をしなかったときは、一年以上の有期拘禁刑に処する。

2公務員が、その職務上不正な行為をしたこと又は相当の行為をしなかったことに関し、賄賂を収受し、若しくはその要求若しくは約束をし、又は第三者にこれを供与させ、若しくはその供与の要求若しくは約束をしたときも、前項と同様とする。

3公務員であった者が、その在職中に請託を受けて職務上不正な行為をしたこと又は相当の行為をしなかったことに関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑に処する。

この条文の過去問 12問
2024年 司法試験 第19問 肢イ
B説の立場からは、事後収賄罪における「公務員であった者」には、前の公務との関係で一般的職務権限を喪失した後の公務員も含むと解釈することになる。
2021年 司法試験 第4問 肢エ
公務員であった者が,その在職中に請託を受けて職務上不正な行為をしたことに関し,退職後に賄賂を収受した場合,事後収賄罪(刑法第197条の3第3項)は成立しない。
2021年 予備試験 第12問 肢エ
公務員であった者が,その在職中に請託を受けて職務上不正な行為をしたことに関し,退職後に賄賂を収受した場合,事後収賄罪(刑法第197条の3第3項)は成立しない。
2018年 司法試験 第6問 肢イ
賄賂罪は,賄賂を収受し,又はその要求若しくは約束をした時点でそれらの行為をした者が公務員でなければ,いかなる場合でも成立しない。
2018年 予備試験 第10問 肢イ
賄賂罪は,賄賂を収受し,又はその要求若しくは約束をした時点でそれらの行為をした者が公務員でなければ,いかなる場合でも成立しない。
2017年 予備試験 第7問 肢5
甲は,土建業者AがB市発注予定の土木工事を請け負うためB市役所土木係員乙に現金を供与しようと考えていることを知り,乙に対し,Aに工事予定価格を教える見返りとしてAから現金を受け取り,Aに工事予定価格を教えるように教唆したところ,乙は,その旨決意し,Aとの間で,Aに工事予定価格を教える旨約束して,Aから現金100万円を受け取ったが,その後,工事予定価格を教えなかった。甲には加重収賄罪の教唆犯が成立する。
2017年 司法試験 第15問 肢5
甲は,土建業者AがB市発注予定の土木工事を請け負うためB市役所土木係員乙に現金を供与しようと考えていることを知り,乙に対し,Aに工事予定価格を教える見返りとしてAから現金を受け取り,Aに工事予定価格を教えるように教唆したところ,乙は,その旨決意し,Aとの間で,Aに工事予定価格を教える旨約束して,Aから現金100万円を受け取ったが,その後,工事予定価格を教えなかった。甲には加重収賄罪の教唆犯が成立する。
2009年 司法試験 第5問 肢ア
公務員が,自己の職務に関し,賄賂を収受し,よって職務上不正な行為をした場合であっても,贈賄者から請託を受けたのでなければ,加重収賄罪(刑法第197条の3第1項)は成立しない。
2009年 司法試験 第5問 肢ウ
公務員が,その在職中に請託を受けて職務上不正な行為をしたことに関し,公務員の身分を失った後に賄賂を収受した場合には,事後収賄罪(刑法第197条の3第3項)が成立する。
2007年 司法試験 第9問 肢5
公務員が職務上知り得た秘密を漏らすことに関し,請託を受けて賄賂を収受したものの,実際には秘密を漏らさなかった場合には,受託収賄罪が成立するが,秘密を漏らした場合には,加重収賄罪が成立する。
2006年 司法試験 第14問 肢1
市役所の建築課長甲は,人事異動により同じ市役所の保健課長に転任したが,保健課長に就任した後,建設業者乙から,建築課長当時にその職務に関し有利な取り計らいを受けたことの謝礼として現金30万円を収受した。甲に収賄罪(刑法第197条第1項前段)が成立する。
2006年 司法試験 第14問 肢4
暴力団事件の捜査に従事していた警察官甲は,乙から,同人が所属する暴力団の捜査情報を漏えいしてほしい旨の依頼を受け,その謝礼として現金100万円を収受したが,結局,甲は乙に捜査情報を漏えいしなかった。甲に加重収賄罪(刑法第197条の3第1項)が成立する。
第197条の4あっせん収賄過去問 2

公務員が請託を受け、他の公務員に職務上不正な行為をさせるように、又は相当の行為をさせないようにあっせんをすること又はしたことの報酬として、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑に処する。

この条文の過去問 2問
2012年 司法試験 第12問 肢2
あっせん収賄罪が成立するためには,公務員が積極的にその地位を利用してあっせんすることは必要ではないが,少なくとも公務員としての立場であっせんすることを要し,単なる私人としての行為では足りない。
2007年 司法試験 第9問 肢1
公務員が賄賂を受け取って,他の公務員の職務について働き掛けを行った場合,違法な行為の働き掛けがあったときにのみあっせん収賄罪が成立し,他の公務員の裁量判断に不当な影響を及ぼす程度では同罪は成立しない。
第197条の5没収及び追徴過去問 5

犯人又は情を知った第三者が収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。

この条文の過去問 5問
2021年 司法試験 第4問 肢オ
犯人が収受した賄賂は,任意的没収の対象となる。
2021年 司法試験 第11問 肢4
犯罪行為によって得た物(刑法第19条第1項第3号)は,犯罪により不当に得た利益を犯人から剥奪する必要があるため,任意的没収ではなく,必要的没収の対象となる。
2021年 予備試験 第12問 肢オ
犯人が収受した賄賂は,任意的没収の対象となる。
2007年 司法試験 第9問 肢3
公務員が自己に代わって債務を弁済してもらったことが賄賂になる場合のように,賄賂として収受した無形の利益についてはおよそ没収の対象とはならないが,金銭に換算可能であれば,その価額は追徴しなければならない。
2007年 司法試験 第9問 肢4
公務員が賄賂として関係業者から借金をした場合,借金という形をとっても実は金銭の贈与を受ける趣旨であれば,当該金銭は没収の対象となるが,本当に借金したにすぎない場合には,刑法第197条の5の規定によっては,受領した金銭を没収することはできない。
第198条贈賄

第百九十七条から第百九十七条の四までに規定する賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の拘禁刑又は二百五十万円以下の罰金に処する。