1行使の目的で、公債証書、官庁の証券、会社の株券その他の有価証券を偽造し、又は変造した者は、三月以上十年以下の拘禁刑に処する。
2行使の目的で、有価証券に虚偽の記入をした者も、前項と同様とする。
この条文の過去問 4問
誤り。違うのは「有印私文書変造罪が成立する」の部分である。宝くじは有価証券であり、その番号の改ざんは有価証券偽造の罪の問題になる(最決昭33.1.16)。
162条1項の有価証券とは、財産上の権利が証券に表示され、その権利の行使に証券の占有を必要とするものをいう。宝くじは、当せん金の支払を請求する権利を表示し、その行使に券の占有を必要とするから、有価証券に当たる(最決昭33.1.16)。有価証券も文書の性質を持つが、刑法は有価証券の偽造・変造を162条で私文書より重く処罰しているので、宝くじの番号を改ざんする行為は、私文書偽造・変造罪ではなく、有価証券偽造の罪の問題になる。そして、外れた宝くじは当せん金を請求する権利を表していないから、その番号を当せん番号に改ざんする行為は、真正に成立した証券の内容を変える変造ではなく、新たに有効な証券の外観を作り出す偽造に当たるとした裁判例がある(福岡高判昭26.8.9)。偽造と変造のどちらと見ても、成立するのは162条1項の罪であり、有印私文書変造罪は成立しない。

行使の目的で、公債証書、官庁の証券、会社の株券その他の有価証券を偽造し、又は変造した者は、三月以上十年以下の拘禁刑に処する。
誤り。違うのは「有価証券偽造罪が成立する」の部分である。真正に成立した小切手の金額欄を改ざんする行為は、偽造ではなく変造に当たり、有価証券変造罪が成立する(最判昭36.9.26)。
162条1項は有価証券の偽造と変造を並べて処罰している。偽造とは、作成権限のない者が他人名義の有価証券を新たに作成することをいい、変造とは、権限のない者が、真正に成立した他人名義の有価証券に改ざんを加えることをいう。両者は、もとの有価証券との同一性が保たれているかどうかで区別される。判例は、他人振出名義の小切手の金額欄の数字を改ざんする行為を有価証券変造罪としている(最判昭36.9.26)。金額欄の数字を書き換えても、振出人、支払人などの記載はそのままであり、もとの小切手との同一性は失われないからである。本肢の甲は、他人が真正に振り出した額面100万円の小切手の金額欄に「0」を加えて額面1000万円にしたのであり、新たな小切手を作成したのではないから、成立するのは有価証券変造罪である。偽造と変造は刑が同じであるが、成立する罪名は異なる。

行使の目的で、公債証書、官庁の証券、会社の株券その他の有価証券を偽造し、又は変造した者は、三月以上十年以下の拘禁刑に処する。
誤り。違うのは「有印私文書変造罪が成立する」の部分である。判例は宝くじを有価証券としており、当選番号への改ざんは有価証券の本質的部分を変えて新たな有価証券を作るものとして有価証券偽造罪が成立する。
有価証券とは、財産権を表章した証券で、その権利の行使又は移転に証券の占有を必要とするものをいい、判例は宝くじを有価証券に当たるとしている。宝くじは、当選した番号の券を持っている者が当選金の支払を受けられる証券であり、紙そのものが財産権を表章しているからである。したがって、宝くじの改ざんは、私文書を客体とする文書偽造の罪ではなく、有価証券偽造の罪(162条)の問題になる。次に、有価証券の変造とは真正に成立した有価証券に権限なく変更を加えてその同一性を失わない範囲で内容を変えることをいい、偽造とは作成権限のない者が新たに有価証券を作り出すことをいう。外れた宝くじの番号を当選番号に改ざんする行為は、どの券が当選金の支払を受けられるかという宝くじの本質的部分を変更するものであり、外れ券との同一性を失わせて新たに当選券という有価証券を作り出すことになるので、変造ではなく偽造に当たる。甲には当選金を得る目的、すなわち行使の目的もあるので、有価証券偽造罪(162条1項)が成立し、有印私文書変造罪とする本肢は誤りである。

行使の目的で、公債証書、官庁の証券、会社の株券その他の有価証券を偽造し、又は変造した者は、三月以上十年以下の拘禁刑に処する。
誤り。違うのは「有印私文書変造罪が成立する」の部分である。判例は宝くじを有価証券としており、当選番号への改ざんは有価証券の本質的部分を変えて新たな有価証券を作るものとして有価証券偽造罪が成立する。
有価証券とは、財産権を表章した証券で、その権利の行使又は移転に証券の占有を必要とするものをいい、判例は宝くじを有価証券に当たるとしている。宝くじは、当選した番号の券を持っている者が当選金の支払を受けられる証券であり、紙そのものが財産権を表章しているからである。したがって、宝くじの改ざんは、私文書を客体とする文書偽造の罪ではなく、有価証券偽造の罪(162条)の問題になる。次に、有価証券の変造とは真正に成立した有価証券に権限なく変更を加えてその同一性を失わない範囲で内容を変えることをいい、偽造とは作成権限のない者が新たに有価証券を作り出すことをいう。外れた宝くじの番号を当選番号に改ざんする行為は、どの券が当選金の支払を受けられるかという宝くじの本質的部分を変更するものであり、外れ券との同一性を失わせて新たに当選券という有価証券を作り出すことになるので、変造ではなく偽造に当たる。甲には当選金を得る目的、すなわち行使の目的もあるので、有価証券偽造罪(162条1項)が成立し、有印私文書変造罪とする本肢は誤りである。

行使の目的で、公債証書、官庁の証券、会社の株券その他の有価証券を偽造し、又は変造した者は、三月以上十年以下の拘禁刑に処する。
