1人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する電磁的記録であって、クレジットカードその他の代金又は料金の支払用のカードを構成するものを不正に作った者は、十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。預貯金の引出用のカードを構成する電磁的記録を不正に作った者も、同様とする。
2不正に作られた前項の電磁的記録を、同項の目的で、人の財産上の事務処理の用に供した者も、同項と同様とする。
3不正に作られた第一項の電磁的記録をその構成部分とするカードを、同項の目的で、譲り渡し、貸し渡し、又は輸入した者も、同項と同様とする。
この条文の過去問 4問
誤り。違うのは「支払用カード電磁的記録不正作出罪が成立する」の部分である。同罪の客体は支払用のカードを構成する電磁的記録に限られ、決済代行業者のコンピュータ内に作出された電子マネー購入の記録は客体に当たらない。
支払用カード電磁的記録不正作出罪(163条の2第1項)は、人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する電磁的記録であって、「クレジットカードその他の代金又は料金の支払用のカードを構成するもの」を不正に作った者を処罰する。条文は、客体をカードという物を構成する電磁的記録に限っており、カードの磁気ストライプやICチップに記録された情報を不正に作る行為を対象としている。甲が作り出したのは、クレジットカード決済代行業者のコンピュータ内に記録された、Aが電子マネー10万円分を購入した旨の電磁的記録であり、カードを構成するものではない。インターネット上の決済手段である電子マネーは、カードという物の形をとっていないので、同罪の客体に当たらない。したがって、甲に支払用カード電磁的記録不正作出罪は成立しない。この行為については、人の事務処理を誤らせる目的で権利義務に関する電磁的記録を不正に作ったものとして、私電磁的記録不正作出罪(161条の2第1項)や、電子計算機使用詐欺罪(246条の2)の成否が問題になる。

人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する電磁的記録であって、クレジットカードその他の代金又は料金の支払用のカードを構成するものを不正に作った者は、十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。預貯金の引出用のカードを構成する電磁的記録を不正に作った者も、同様とする。
正しい。支払用カード電磁的記録不正作出罪の客体はカードを構成する電磁的記録であり、カードの外観が真正な支払用カードと誤認される程度のものである必要は無い。
支払用カード電磁的記録不正作出罪(163条の2第1項)は、人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する電磁的記録であって、クレジットカードその他の代金又は料金の支払用のカードを構成するものを不正に作った場合に成立する。「不正に作った」とは、権限なく又は権限を濫用して、カードを構成する電磁的記録をその記録媒体上に存在するに至らせることをいう。電磁的記録は、人が目で見て内容を認識するものではなく、機械に読み取られて決済などの事務処理に用いられることで証明の機能を果たすから、文書偽造罪のように偽造・変造・虚偽記入という概念は用いられず、人が見て真正なカードと誤認するかどうかは処罰の根拠と関係が無い。したがって、この罪の成立に、一般人が真正な支払用カードと誤認する程度の外観は要らない。本肢の甲は、信販会社の事務処理を誤らせる目的で、権限がないのに会員名義のクレジットカードの電磁的記録を白地のカード板の磁気部分に印磁しており、外観が真正なカードと誤認される程度のものでなくても、支払用カード電磁的記録不正作出罪が成立する。

人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する電磁的記録であって、クレジットカードその他の代金又は料金の支払用のカードを構成するものを不正に作った者は、十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。預貯金の引出用のカードを構成する電磁的記録を不正に作った者も、同様とする。
正しい。支払用カード電磁的記録不正作出罪の客体はカードを構成する電磁的記録であり、カードの外観が真正な支払用カードと誤認される程度のものである必要は無い。
支払用カード電磁的記録不正作出罪(163条の2第1項)は、人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する電磁的記録であって、クレジットカードその他の代金又は料金の支払用のカードを構成するものを不正に作った場合に成立する。「不正に作った」とは、権限なく又は権限を濫用して、カードを構成する電磁的記録をその記録媒体上に存在するに至らせることをいう。電磁的記録は、人が目で見て内容を認識するものではなく、機械に読み取られて決済などの事務処理に用いられることで証明の機能を果たすから、文書偽造罪のように偽造・変造・虚偽記入という概念は用いられず、人が見て真正なカードと誤認するかどうかは処罰の根拠と関係が無い。したがって、この罪の成立に、一般人が真正な支払用カードと誤認する程度の外観は要らない。本肢の甲は、信販会社の事務処理を誤らせる目的で、権限がないのに会員名義のクレジットカードの電磁的記録を白地のカード板の磁気部分に印磁しており、外観が真正なカードと誤認される程度のものでなくても、支払用カード電磁的記録不正作出罪が成立する。

人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する電磁的記録であって、クレジットカードその他の代金又は料金の支払用のカードを構成するものを不正に作った者は、十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。預貯金の引出用のカードを構成する電磁的記録を不正に作った者も、同様とする。
誤り。違うのは「支払用カード電磁的記録不正作出罪が成立する」の部分である。この罪の客体は代金・料金の支払用のカード又は預貯金の引出用のカードを構成する電磁的記録に限られ、携帯電話機に保存された電子マネーはカードを構成するものではないから、客体に当たらない。
支払用カード電磁的記録不正作出罪(163条の2第1項)は、人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する電磁的記録であって、クレジットカードその他の代金又は料金の支払用のカードを構成するものを不正に作った場合、及び預貯金の引出用のカードを構成する電磁的記録を不正に作った場合に成立する。条文は客体を「カードを構成するもの」と明記しており、カードの形態をとっていない記録媒体に保存された電磁的記録は、この罪の客体に含まれない。携帯電話機に保存された電子マネーは、代金の支払に用いられる電磁的記録ではあるが、カードを構成するものではないから、これを不正に書き換えたとしても本罪には当たらない。さらに本肢の甲は、電子マネーの記録を不正に作ったのではなく、詐取した携帯電話機に正規に保存されていた電子マネーを使って商品を購入し、その結果として残高が減少しただけである。これは電磁的記録の不正作出ではなく、正規の手続による決済にすぎない。客体の点でも行為の点でも本罪の構成要件に当たらないから、本肢は誤りである。

人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する電磁的記録であって、クレジットカードその他の代金又は料金の支払用のカードを構成するものを不正に作った者は、十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。預貯金の引出用のカードを構成する電磁的記録を不正に作った者も、同様とする。
