死刑、拘禁刑、罰金、拘留及び科料を主刑とし、没収を付加刑とする。
この条文の過去問 2問
誤り。違うのは「行為者が責任無能力を理由に無罪の言渡しをされたときであっても科すことができる」の部分である。没収は付加刑であり、主刑を言い渡すときにだけ科すことができる。
9条は、死刑、拘禁刑、罰金、拘留及び科料を主刑とし、没収を付加刑とすると定めている。付加刑とは、主刑に付け加えてのみ科すことができる刑であり、主刑が言い渡されない場合に、没収だけを独立して科すことはできない。行為者が責任無能力を理由に無罪の言渡しを受けたときは、犯罪が成立せず、主刑が言い渡されないのであるから、犯罪行為の用に供した物であっても、19条によって没収することはできない。供用物件の没収に、危険な物を社会から取り除くという保安処分に近い働きがあることは確かである。しかし、現行法は没収を刑の一種として定めており、物の危険性だけを理由に、有罪の言渡しを前提としないで科すことを認めてはいない。本肢は、没収の実質的な働きから、主刑の言渡しを要しないという結論を導いている点で誤っている。なお、主刑が拘留又は科料のみに当たる罪については、特別の規定がなければ、犯罪行為を組成した物を除き没収を科すことができない(20条)。

死刑、拘禁刑、罰金、拘留及び科料を主刑とし、没収を付加刑とする。
正しい。被告人が控訴をし、又は被告人のため控訴をした事件では、原判決の刑より重い刑を言い渡せない(402条・不利益変更の禁止)。
402条は、被告人が控訴をし、又は被告人のため控訴をした事件については、原判決の刑より重い刑を言い渡すことはできないと定める(不利益変更の禁止)。被告人のみが控訴した場合はこれに当たり、控訴裁判所が原判決を破棄して自ら判決する場合(400条ただし書)にも、原判決より重い刑を科すことは許されない。その趣旨は、控訴すればかえって重い刑を科されるかもしれないという不安から被告人が上訴をためらうことのないようにし、被告人の上訴権の行使を実質的に保障する点にある。政策的な規定であり、検察官が控訴した場合や双方が控訴した場合には適用がない。上告審にも準用される(414条)。原判決の刑より重い刑に当たるかは、刑種や刑期を個別に比べるのではなく、主文全体を総合して被告人にとって実質的に不利益かどうかで判断される。主刑と付加刑である没収のほか、刑の執行猶予の有無、保護観察の付否、未決勾留日数の算入、労役場留置、追徴なども考慮される。他方、訴訟費用の負担(181条)は刑ではないため、これを新たに命じても不利益変更には当たらない。肢は正しい。

被告人が控訴をし、又は被告人のため控訴をした事件については、原判決の刑より重い刑を言い渡すことはできない。
- 適用されるのは、被告人の控訴と、被告人のためにする控訴(法定代理人・保佐人・原審の弁護人)である。検察官が控訴していれば適用されない
- 禁止されるのは原判決の刑より重い刑の言渡しである。不利益な事実認定や重い罪名の認定はできる
- 重いかどうかは、刑名の形式ではなく主文全体を実質的に比べる(最決昭39.5.7)。執行猶予の有無・付加刑・労役場留置も含める。訴訟費用の負担は刑でない
- 上告審に準用され(414条)、再審でも原判決の刑より重い刑は言い渡せない(452条)






















