1口頭弁論を経ないで訴訟手続に関する申立てを却下した決定又は命令に対しては、抗告をすることができる。
2決定又は命令により裁判をすることができない事項について決定又は命令がされたときは、これに対して抗告をすることができる。
この条文の過去問 4問
正しい。訴状の補正命令に独立して不服を申し立てる規定はなく、その当否は訴状却下命令に対する即時抗告の中で争う。
訴状が134条2項に違反するとき、裁判長は相当の期間を定めて補正を命じる(137条1項)。この補正命令は訴状審査の途中でされる手続上の中間的な裁判であり、これに独立して不服を申し立てることを認める規定はない。即時抗告は法律に定めがある場合に限ってできるが、137条3項が即時抗告を認めているのは訴状却下命令に対してであり、補正命令に対してではない。また、328条1項の通常抗告は、口頭弁論を経ないで訴訟手続に関する申立てを却下した決定又は命令が対象であり、補正命令は当事者の申立てを退ける裁判ではないので当たらない。もっとも原告が不服申立ての機会を失うわけではなく、補正に応じなければ訴状却下命令が出され(137条2項)、それに対する即時抗告の中で、補正を命じられた点にそもそも不備がなかったと主張して争うことができる。肢は正しい。

前項の命令に対しては、即時抗告をすることができる。
正しい。証拠保全の決定には不服を申し立てられないが(238条)、申立てを却下する決定には抗告ができる(328条1項)。
238条は、証拠保全の決定に対しては不服を申し立てることができないと定めるが、これは申立てを認めて証拠保全をする決定についての規定である。保全の決定に不服申立てを認めると手続が遅れて証拠保全の意味が失われるうえ、相手方は保全された証拠の証明力を本案で争えばよく、法律上の不利益は小さいからである。これに対し、申立てを却下する決定では、申立人は証拠を保全する機会を失い、証拠が失われれば本案で使えなくなる。不服申立てを認めても証拠保全の迅速さを損なうわけでもない。証拠保全の申立ては訴訟手続に関する申立てであり、その却下決定は通常口頭弁論を経ないでされるから、口頭弁論を経ないで訴訟手続に関する申立てを却下した決定として、328条1項により抗告をすることができる。肢は正しい。

口頭弁論を経ないで訴訟手続に関する申立てを却下した決定又は命令に対しては、抗告をすることができる。
- 要件:あらかじめ証拠調べをしておかなければその証拠を使用することが困難となる事情(234条)
- 方法:証拠調べの章の規定に従うので、証人尋問・当事者尋問・鑑定・書証・検証のいずれもできる
- 申立先:訴え提起前は証拠の所在地等の地裁・簡裁、提起後は使用すべき審級の裁判所、最初の期日指定等から弁論終結までは受訴裁判所。急迫の事情があれば所在地等の裁判所(235条)
- 職権:訴訟の係属中に限りできる(237条)
- 不服申立て:保全の決定にはできない(238条)。却下決定には抗告できる(328条1項)
正しい。証拠保全の決定に対しては、不服を申し立てることができない(238条)。
238条は、証拠保全の決定に対しては不服を申し立てることができないと定める。証拠保全は、証拠が失われる前に急いで証拠調べをしておくための手続であるから、迅速さが何より求められる。証拠保全の決定に不服申立てを認めると、その審理の間に証拠調べの開始が引き延ばされ、相手方に証拠を廃棄したり改ざんしたりする機会を与えることにもなり、制度の目的が果たせない。また、証拠保全の決定は、証拠調べをあらかじめ行っておくだけのものであり、相手方に直接の法律上の不利益を与えるものではないから、不服申立てを認めなくても相手方の権利が害されることはない。これに対し、証拠保全の申立てを却下する決定は、申立人が証拠を失うおそれに直面することになるし、不服申立てを認めても証拠廃棄の危険が増すわけでもないから、抗告をすることができる(328条1項)。肢は条文どおりである。

証拠保全の決定に対しては、不服を申し立てることができない。
- 要件:あらかじめ証拠調べをしておかなければ、その証拠を使用することが困難となる事情(234条)
- 訴え提起前の申立て先:尋問を受けるべき者・文書の所持者などの居所又は検証物の所在地の地方裁判所又は簡易裁判所(235条2項)
- 訴え提起後の申立て先:その証拠を使用すべき審級の裁判所。期日指定等の後は受訴裁判所(235条1項)。急迫の事情があれば2項の裁判所にも(同条3項)
- 相手方:指定できなくても申し立てられ、特別代理人を選任できる(236条)
- 職権:訴訟係属中は職権でもできる(237条)
- 不服申立て:証拠保全の決定にはできない(238条)。却下決定には抗告できる(328条1項)
- 口頭弁論での再尋問:当事者の申出があれば、保全手続で尋問した証人を尋問しなければならない(242条)
正しい。証拠保全の決定に対しては不服を申し立てることができず(238条)、証拠保全の申立てを却下する決定に対しては抗告をすることができる(328条1項)。
238条は、証拠保全の決定に対しては不服を申し立てることができないと定める。証拠保全は、あらかじめ証拠調べをしておかなければその証拠を使用することが困難となる事情がある場合に、本来の時期より前に証拠調べをしておく制度であり(234条)、証拠を調べておくだけで、その結果をどう評価するかは後の本案の審理に委ねられるから、相手方に法律上の不利益は生じない。不服申立てを認めると、その間に証拠が失われるおそれもある。これに対し、申立てを却下されると、申立人は証拠を使えなくなるおそれがあるので、救済の途を設ける必要がある。証拠保全の申立ては口頭弁論を経ないで訴訟手続に関する申立てを却下した決定に当たるから、328条1項により抗告ができる。肢は正しい。

証拠保全の決定に対しては、不服を申し立てることができない。
- 厳格な証明と自由な証明:法定の証拠調べ手続によるかどうかの区別。どちらも証明であり、求められる心証の程度は同じ
- 疎明:一応確からしいという程度で足りるが、即時に取り調べることができる証拠に限る(188条)
- 他人が持つ文書:相手方でも第三者でも、提出義務があれば文書提出命令(221条・223条)、なければ文書送付の嘱託(226条)
- 証拠保全:認める決定には不服を申し立てられない(238条)。却下の決定には抗告できる(328条1項)
- 訴え提起前の証拠収集の処分:文書送付の嘱託・調査の嘱託・専門家の意見陳述の嘱託・執行官の現況調査の4つ(132条の4第1項)。文書提出命令は含まれない






