1第二百十九条、第二百二十三条、第二百二十四条、第二百二十六条及び第二百二十七条第一項の規定は、検証の目的の提示又は送付について準用する。
2第三者が正当な理由なく前項において準用する第二百二十三条第一項の規定による提示の命令に従わないときは、裁判所は、決定で、二十万円以下の過料に処する。
3前項の決定に対しては、即時抗告をすることができる。
この条文の過去問 4問
誤り。違うのは「その第三者を過料に処することはできない」の部分である。
232条1項は、文書提出命令に関する223条などの規定を検証の目的の提示又は送付について準用しており、裁判所は検証物を持つ者に提示を命じることができる。同条2項は、第三者が正当な理由なく、1項で準用する223条1項による提示の命令に従わないときは、裁判所は、決定で、20万円以下の過料に処すると定め、同条3項は、その決定に対して即時抗告ができるとしている。検証物の提示命令も文書提出命令と同じく第三者に協力を強いる手段であり、第三者に対しては、当事者の主張を真実とみなすのではなく、過料で提出を促すのである。これに対し、当事者が提示命令に従わないときは、224条が準用され、相手方の主張を真実と認めることができる。肢は過料に処することはできないとする点で、232条2項に反する。

第三者が正当な理由なく前項において準用する第二百二十三条第一項の規定による提示の命令に従わないときは、裁判所は、決定で、二十万円以下の過料に処する。
| 場面 | 効果 | 条文 |
|---|---|---|
| 証人の不出頭 | 費用負担・10万円以下の過料、罰金又は拘留、勾引 | 192条〜194条 |
| 理由がないとする裁判確定後の証言拒絶 | 過料、罰金又は拘留(勾引なし) | 200条 |
| 当事者本人の不出頭・宣誓や陳述の拒絶 | 尋問事項に関する相手方の主張の真実擬制(勾引・過料なし) | 208条 |
| 当事者の文書提出命令違反・使用妨害目的の滅失 | 文書の記載に関する相手方の主張の真実擬制 | 224条 |
| 第三者の文書提出命令違反 | 20万円以下の過料 | 225条 |
| 第三者の検証物提示命令違反 | 20万円以下の過料 | 232条2項 |
| 送付嘱託に応じない | 制裁なし | 226条 |
誤り。違うのは「当該検証物の性状に関する相手方の主張を真実と認めることはできない」の部分である。224条は検証の目的の提示に準用されるから、真実と認めることができる(232条1項)。
232条1項は、219条、223条、224条、226条及び227条1項の規定を、検証の目的の提示又は送付について準用すると規定する。検証は裁判官が五感の作用で物の形状や性質を直接に認識する証拠調べであり、検証物を所持する者がそれを裁判所に示さなければ実施できない。そこで書証の文書提出命令の仕組みを検証物にも及ぼし、当事者が検証物提示命令に従わないときは、224条の準用により、その検証物の性状に関する相手方の主張を真実と認めることができるとしたのである。文書の場合と同じく、提示を拒んだ当事者が得をすることを防ぐ趣旨である。これに対し、第三者が正当な理由なく提示命令に従わないときは、20万円以下の過料に処される(232条2項)。真実と認めることはできないとする肢は、232条1項の準用を見落としている。

第二百十九条、第二百二十三条、第二百二十四条、第二百二十六条及び第二百二十七条第一項の規定は、検証の目的の提示又は送付について準用する。
| 場面 | 効果 | 条文 |
|---|---|---|
| 当事者の文書提出命令違反 | 文書の記載に関する相手方の主張の真実擬制 | 224条1項 |
| 第三者の文書提出命令違反 | 20万円以下の過料(真実擬制はない) | 225条1項 |
| 相手方の筆跡対照のための筆記命令違反 | 文書の成立の真否に関する挙証者の主張の真実擬制 | 229条4項 |
| 故意・重過失で真実に反して成立の真正を争った | 10万円以下の過料(内容の真実擬制はない) | 230条1項 |
| 当事者の検証物提示命令違反 | 224条の準用で検証物の性状に関する主張の真実擬制 | 232条1項 |
| 第三者の検証物提示命令違反 | 20万円以下の過料 | 232条2項 |
正しい。文書提出命令の規定が検証の目的の提示に準用され、第三者が正当な理由なく提示命令に従わないときは20万円以下の過料に処せられる(232条1項・2項)。
232条1項は、文書提出命令に関する223条や224条などを検証の目的の提示又は送付に準用し、同条2項は、第三者が正当な理由なく、準用される223条1項の提示の命令に従わないときは、裁判所は決定で20万円以下の過料に処すると定める。検証物を第三者が持っている場合も、文書を第三者が持っている場合と同じく、裁判所は申立てにより提示を命ずることができる。命令に従わないときの効果は、相手が当事者か第三者かで分かれる。当事者であれば検証物に関する相手方の主張を真実と認めることができる(232条1項による224条の準用)が、第三者が従わないことを理由に当事者の一方を有利又は不利に扱うことはできないので、第三者には過料という秩序罰で命令の実効性を確保している。過料の決定には即時抗告ができる(同条3項)。肢は232条1項・2項のとおりである。

第三者が正当な理由なく前項において準用する第二百二十三条第一項の規定による提示の命令に従わないときは、裁判所は、決定で、二十万円以下の過料に処する。
| 不協力 | 効果 |
|---|---|
| 証人の不出頭 | 訴訟費用の負担と10万円以下の過料(192条)、10万円以下の罰金又は拘留(193条)、勾引(194条) |
| 当事者本人の不出頭・宣誓拒絶・陳述拒絶 | 尋問事項に関する相手方の主張を真実と認めることができる(208条)。勾引はない |
| 当事者が文書提出命令・検証物提示命令に従わない | 文書の記載(検証物の性状)に関する相手方の主張を真実と認めることができる(224条・232条1項) |
| 第三者が文書提出命令・検証物提示命令に従わない | 20万円以下の過料(225条・232条2項)。即時抗告ができる |
正しい。証拠保全も証拠調べの章の規定に従って行う証拠調べであり(234条)、検証には文書提出命令の規定が準用されるから(232条1項・223条1項)、裁判所は文書の所持者に検証物提示命令を出すことができる。
234条は、裁判所は、あらかじめ証拠調べをしておかなければその証拠を使用することが困難となる事情があると認めるときは、申立てにより、この章の規定に従い証拠調べをすることができると定める。証拠保全は、本来の時期より前に行うという点に特色があるだけで、証拠調べであることに変わりはなく、証拠調べに関する規定がそのまま適用される。検証については、232条1項が文書提出命令に関する223条などの規定を検証の目的の提示について準用しており、裁判所は、検証物の所持者に提示を命じることができる。文書の記載内容ではなく、筆跡や改ざんの跡など文書の外形を調べる場合は検証になる。所持者が当事者なら命令に従わないとき真実擬制が、第三者なら過料が問題になる(232条2項)。肢は正しい。

第二百十九条、第二百二十三条、第二百二十四条、第二百二十六条及び第二百二十七条第一項の規定は、検証の目的の提示又は送付について準用する。
| 段階 | 内容 | 推定の性質 |
|---|---|---|
| 一段目 | 本人の印章による印影があれば、本人の意思で押印されたと推定(最判昭39.5.12) | 事実上の推定(経験則) |
| 二段目 | 本人又は代理人の署名又は押印があれば文書全体が真正に成立したと推定(228条4項) | 法律上の推定とされる |
| 実質的証拠力 | 処分証書は成立が認められれば記載どおりの意思表示が認められる | 自由心証(247条) |
| インカメラ手続 | 220条4号イ〜ニの除外事由の判断に限る(223条6項) | - |

