当事者能力、訴訟能力及び訴訟無能力者の法定代理は、この法律に特別の定めがある場合を除き、民法(明治二十九年法律第八十九号)その他の法令に従う。訴訟行為をするのに必要な授権についても、同様とする。
この条文の過去問 8問
誤り。違うのは「訴訟委任をすることができる」の部分である。訴訟委任も訴訟行為であり、訴訟能力を欠く者は自らすることができない。
28条は、訴訟能力は特別の定めがある場合を除き民法その他の法令に従うと定め、31条は、未成年者及び成年被後見人は法定代理人によらなければ訴訟行為をすることができないとする。訴訟代理人に訴訟追行の権限を与える訴訟委任は、訴訟代理権を発生させる訴訟行為であるから、訴訟能力を欠く者が自らしても無効である。訴訟能力を欠く者を保護するために法定代理人に訴訟を追行させる仕組みである以上、本人が自分で選んだ代理人を通じて訴訟をすることを認めれば、その保護が骨抜きになるからである。訴訟能力を欠く者のために訴訟代理人を選任するのは、法定代理人の権限に属する。訴訟能力を欠く者がした訴訟委任も、法定代理人が追認すれば有効になる(34条2項)が、それは本人が訴訟委任をすることができるという意味ではない。肢は誤っている。

未成年者及び成年被後見人は、法定代理人によらなければ、訴訟行為をすることができない。ただし、未成年者が独立して法律行為をすることができる場合は、この限りでない。
- 訴訟能力を欠く者の訴訟行為:取り消し得る行為ではなく無効。追認で行為の時にさかのぼって有効になる(34条2項)
- 発見したとき:裁判所は期間を定めて補正を命じる(34条1項)
- 追認:終了した審級の訴訟行為は一体として不可分的にする(最判昭55.9.26)
- 能力なしとして却下された本人:能力の有無を争うため上訴できる
- 第一審が欠缺を見落として本案判決をし、控訴審で判明した:取り消して補正命令のため第一審に差し戻す(最判昭45.12.15)
正しい。当事者能力は民法の権利能力に従い(28条)、胎児は損害賠償の請求権については既に生まれたものとみなされるから(民法721条)、その限度で当事者になれる。
28条は、当事者能力はこの法律に特別の定めがある場合を除き、民法その他の法令に従うと定める。民法上の権利能力を持つ者は、その権利について訴訟の当事者となる能力も持つということである。民法3条1項は私権の享有は出生に始まると定めるから、胎児は原則として権利能力を持たず、当事者能力もない。しかし民法721条は、胎児は損害賠償の請求権については既に生まれたものとみなすと定め、不法行為に基づく損害賠償請求という限られた場面で胎児に権利能力を認めている。出生前に父親が事故で死亡した場合のように、生まれる時期が少し違うだけで賠償を受けられなくなるのは不公平だからである。そうすると、胎児はその損害賠償請求権について権利の主体となり、28条によりその限度で当事者能力も認められる。したがって、不法行為に基づく損害賠償請求権を訴訟物とするときは、胎児も当事者になることができる。肢は正しい。

当事者能力、訴訟能力及び訴訟無能力者の法定代理は、この法律に特別の定めがある場合を除き、民法(明治二十九年法律第八十九号)その他の法令に従う。訴訟行為をするのに必要な授権についても、同様とする。/胎児は、損害賠償の請求権については、既に生まれたものとみなす。
- 自然人:出生から死亡まで当事者能力がある。胎児は損害賠償請求権については既に生まれたものとみなされる(民法721条)
- 法人:法人格がある限り当事者能力がある。解散後も清算の目的の範囲内では存続するものとみなされる(会社法476条など)
- 法人でない社団・財団:代表者又は管理人の定めがあれば、その名において訴え、又は訴えられることができる(29条)
- 法人の一部署:当事者能力はなく、法人自身が当事者になる
正しい。解散した法人は清算の目的の範囲内で存続するものとみなされ、その限度で権利能力を持つから、当事者能力も認められる(28条、会社法476条など)。
28条は、当事者能力は民法その他の法令に従うと定めるから、法人は法人格を持つ限り当事者能力を持つ。法人は解散によって直ちに消滅するのではなく、清算手続に入り、財産関係を整理することになる。会社法476条は、清算をする株式会社は清算の目的の範囲内において清算が結了するまではなお存続するものとみなすと定め、持分会社(同法645条)や一般社団法人・一般財団法人(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律207条)にも同様の規定がある。清算中の法人は、債権の取立てや債務の弁済、残余財産の分配などのために権利義務の主体であり続ける必要があり、そのための訴訟の当事者にもなれなければ清算が進まないからである。したがって、解散した法人は、清算の目的の範囲内では存続するものとみなされ、その限度で当事者となることができる。清算に関する訴訟が係属している限り、清算結了の登記がされても当事者能力は失われない。肢は正しい。

前条の規定により清算をする株式会社(以下「清算株式会社」という。)は、清算の目的の範囲内において、清算が結了するまではなお存続するものとみなす。
- 自然人:出生から死亡まで当事者能力がある。胎児は損害賠償請求権については既に生まれたものとみなされる(民法721条)
- 法人:法人格がある限り当事者能力がある。解散後も清算の目的の範囲内では存続するものとみなされる(会社法476条など)
- 法人でない社団・財団:代表者又は管理人の定めがあれば、その名において訴え、又は訴えられることができる(29条)
- 法人の一部署:当事者能力はなく、法人自身が当事者になる
誤り。違うのは「その者が自ら提起した控訴は,不適法である」の部分である。訴訟能力の欠缺を看過した判決に対しては、未成年者自身が控訴して取消しを求めることができる。
未成年者は法定代理人によらなければ訴訟行為をすることができず(31条本文)、訴訟能力は個々の訴訟行為の有効要件であるから、未成年者が自ら提起した訴えは無効であり、補正がされなければ却下されるべきである(34条1項)。ところが本肢では、第一審裁判所が訴訟能力の欠缺を見落として請求棄却の本案判決をしている。この判決は違法であり、訴訟能力の欠缺を理由に未成年者自身の控訴まで不適法とすると、未成年者は違法な判決を争う手段を失い、保護されるべき者がかえって不利益を受けることになる。そのため、訴訟能力の欠缺を看過した判決に対しては、未成年者自身も控訴して原判決の取消しを求めることができると解されている。控訴審では、直ちに訴えを却下するのではなく、第一審判決を取り消し、補正を命じさせるために事件を第一審に差し戻すべきものとされる(最判昭45.12.15参照)。肢は誤っている。

訴訟能力、法定代理権又は訴訟行為をするのに必要な授権を欠くときは、裁判所は、期間を定めて、その補正を命じなければならない。この場合において、遅滞のため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、一時訴訟行為をさせることができる。
- 訴訟能力なしとして却下された本人が控訴し、控訴審も能力なしと判断した:控訴棄却(302条1項)
- 同じく控訴審が能力ありと判断した:第一審判決を取り消し、第一審に差し戻すのが原則(307条本文)
- 第一審が欠缺を見落として本案判決をし、控訴審で判明した:取り消して第一審に補正を命じさせるため差し戻す(最判昭45.12.15)
- 未成年者の訴えを見落として棄却した:未成年者は自ら控訴して取消しを求められる
正しい。当事者能力は民法の権利能力に従い(28条)、胎児は損害賠償の請求権については既に生まれたものとみなされるから(民法721条)、その限度で当事者になれる。
28条は、当事者能力はこの法律に特別の定めがある場合を除き、民法その他の法令に従うと定める。民法上の権利能力を持つ者は、その権利について訴訟の当事者となる能力も持つということである。民法3条1項は私権の享有は出生に始まると定めるから、胎児は原則として権利能力を持たず、当事者能力もない。しかし民法721条は、胎児は損害賠償の請求権については既に生まれたものとみなすと定め、不法行為に基づく損害賠償請求という限られた場面で胎児に権利能力を認めている。出生前に父親が事故で死亡した場合のように、生まれる時期が少し違うだけで賠償を受けられなくなるのは不公平だからである。そうすると、胎児はその損害賠償請求権について権利の主体となり、28条によりその限度で当事者能力も認められる。したがって、不法行為に基づく損害賠償請求権を訴訟物とするときは、胎児も当事者になることができる。肢は正しい。

当事者能力、訴訟能力及び訴訟無能力者の法定代理は、この法律に特別の定めがある場合を除き、民法(明治二十九年法律第八十九号)その他の法令に従う。訴訟行為をするのに必要な授権についても、同様とする。/胎児は、損害賠償の請求権については、既に生まれたものとみなす。
- 自然人:出生から死亡まで当事者能力がある。胎児は損害賠償請求権については既に生まれたものとみなされる(民法721条)
- 法人:法人格がある限り当事者能力がある。解散後も清算の目的の範囲内では存続するものとみなされる(会社法476条など)
- 法人でない社団・財団:代表者又は管理人の定めがあれば、その名において訴え、又は訴えられることができる(29条)
- 法人の一部署:当事者能力はなく、法人自身が当事者になる
正しい。解散した法人は清算の目的の範囲内で存続するものとみなされ、その限度で権利能力を持つから、当事者能力も認められる(28条、会社法476条など)。
28条は、当事者能力は民法その他の法令に従うと定めるから、法人は法人格を持つ限り当事者能力を持つ。法人は解散によって直ちに消滅するのではなく、清算手続に入り、財産関係を整理することになる。会社法476条は、清算をする株式会社は清算の目的の範囲内において清算が結了するまではなお存続するものとみなすと定め、持分会社(同法645条)や一般社団法人・一般財団法人(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律207条)にも同様の規定がある。清算中の法人は、債権の取立てや債務の弁済、残余財産の分配などのために権利義務の主体であり続ける必要があり、そのための訴訟の当事者にもなれなければ清算が進まないからである。したがって、解散した法人は、清算の目的の範囲内では存続するものとみなされ、その限度で当事者となることができる。清算に関する訴訟が係属している限り、清算結了の登記がされても当事者能力は失われない。肢は正しい。

前条の規定により清算をする株式会社(以下「清算株式会社」という。)は、清算の目的の範囲内において、清算が結了するまではなお存続するものとみなす。
- 自然人:出生から死亡まで当事者能力がある。胎児は損害賠償請求権については既に生まれたものとみなされる(民法721条)
- 法人:法人格がある限り当事者能力がある。解散後も清算の目的の範囲内では存続するものとみなされる(会社法476条など)
- 法人でない社団・財団:代表者又は管理人の定めがあれば、その名において訴え、又は訴えられることができる(29条)
- 法人の一部署:当事者能力はなく、法人自身が当事者になる
誤り。違うのは「その者が自ら提起した控訴は,不適法である」の部分である。訴訟能力の欠缺を看過した判決に対しては、未成年者自身が控訴して取消しを求めることができる。
未成年者は法定代理人によらなければ訴訟行為をすることができず(31条本文)、訴訟能力は個々の訴訟行為の有効要件であるから、未成年者が自ら提起した訴えは無効であり、補正がされなければ却下されるべきである(34条1項)。ところが本肢では、第一審裁判所が訴訟能力の欠缺を見落として請求棄却の本案判決をしている。この判決は違法であり、訴訟能力の欠缺を理由に未成年者自身の控訴まで不適法とすると、未成年者は違法な判決を争う手段を失い、保護されるべき者がかえって不利益を受けることになる。そのため、訴訟能力の欠缺を看過した判決に対しては、未成年者自身も控訴して原判決の取消しを求めることができると解されている。控訴審では、直ちに訴えを却下するのではなく、第一審判決を取り消し、補正を命じさせるために事件を第一審に差し戻すべきものとされる(最判昭45.12.15参照)。肢は誤っている。

訴訟能力、法定代理権又は訴訟行為をするのに必要な授権を欠くときは、裁判所は、期間を定めて、その補正を命じなければならない。この場合において、遅滞のため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、一時訴訟行為をさせることができる。
- 訴訟能力なしとして却下された本人が控訴し、控訴審も能力なしと判断した:控訴棄却(302条1項)
- 同じく控訴審が能力ありと判断した:第一審判決を取り消し、第一審に差し戻すのが原則(307条本文)
- 第一審が欠缺を見落として本案判決をし、控訴審で判明した:取り消して第一審に補正を命じさせるため差し戻す(最判昭45.12.15)
- 未成年者の訴えを見落として棄却した:未成年者は自ら控訴して取消しを求められる
正しい。被保佐人が訴訟行為をするには保佐人の同意を要するが(13条1項4号)、相手方が提起した訴えに応訴するには保佐人の同意を要しない(民事訴訟法32条1項)。
13条1項4号は、被保佐人が訴訟行為をするには保佐人の同意を得なければならないと定める。訴訟の追行は勝敗によって財産に重大な影響を及ぼすうえ、手続が専門的であるから、判断能力が著しく不十分な被保佐人を保護するために同意を要求したのである。したがって、被保佐人が自ら貸金返還請求の訴えを提起するには保佐人の同意が要る。これに対し民事訴訟法32条1項は、被保佐人が相手方の提起した訴え又は上訴について訴訟行為をするには保佐人の同意を要しないと定める。訴えられた被保佐人が応訴するのに同意を要するとすると、保佐人が同意しない限り被保佐人は防御できず、相手方も訴訟を進められなくなってしまうからである。本肢は正しい。

訴訟行為をすること。
- 1号:元本を領収し、又は利用すること(貸付金の弁済の受領)
- 2号:借財又は保証をすること
- 3号:不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為
- 4号:訴訟行為(相手方の提起した訴えへの応訴は同意不要。民事訴訟法32条1項)
- 5号〜7号:贈与・和解・仲裁合意、相続の承認・放棄・遺産分割、贈与の申込みの拒絶・遺贈の放棄・負担付贈与の承諾
- 8号〜10号:新築・改築・増築・大修繕、602条の期間を超える賃貸借、以上の行為を制限行為能力者の法定代理人としてすること





























































