書証の申出は、文書を提出し、又は文書の所持者にその提出を命ずることを申し立ててしなければならない。
この条文の過去問 4問
誤り。違うのは「文書の所持者にその提出を命ずることを申し立ててすることはできない」の部分である。
219条は、書証の申出は、文書を提出し、又は文書の所持者にその提出を命ずることを申し立ててしなければならないと定める。書証の申出の方法として、挙証者が自分で文書を提出する方法と、文書の所持者に提出を命じるよう申し立てる方法の二つが並べて定められている。後者は、相手方や第三者が文書を持っていて、挙証者が自分では手に入れられない場合のための方法であり、220条の文書提出義務を前提に、221条以下の手続で裁判所が提出を命じる。命令に従わなければ、相手方には真実擬制など(224条)、第三者には過料(225条)の制裁がある。所持者が任意に応じる見込みがあるときは、文書の送付の嘱託(226条)を申し立てる方法もある。提出命令の申立てによる書証の申出ができないとする肢は、219条の文言に正面から反する。

書証の申出は、文書を提出し、又は文書の所持者にその提出を命ずることを申し立ててしなければならない。
正しい。文書送付の嘱託は文書提出義務とは別の制度であり、所持者が提出義務を負うときでも送付の嘱託ができる(226条)。
226条は、書証の申出は、219条の規定にかかわらず、文書の所持者にその文書の送付を嘱託することを申し立ててすることができると定め、ただし当事者が法令により文書の正本又は謄本の交付を求めることができる場合はこの限りでないとする。文書送付の嘱託は、裁判所が所持者に任意の協力を求める手続であり、220条の文書提出義務を前提として不提出に制裁が伴う文書提出命令とは別の制度である。そのため、所持者が提出義務を負う場合でも送付の嘱託を使うことは妨げられず、むしろ強制的な提出命令の前に、簡単に早く文書を手に入れる方法として広く使われている。226条ただし書が除くのは、登記事項証明書や戸籍謄本のように当事者が自分で正本や謄本を取り寄せられる場合に限られる。肢は226条のとおりである。

書証の申出は、第二百十九条の規定にかかわらず、文書の所持者にその文書の送付を嘱託することを申し立ててすることができる。ただし、当事者が法令により文書の正本又は謄本の交付を求めることができる場合は、この限りでない。
誤り。違うのは「登記事項証明書の送付を嘱託することを申し立てることができる」の部分である。当事者が法令により自ら交付を求められる文書には送付嘱託を使えない(226条ただし書)。
226条は、書証の申出は、文書の所持者にその文書の送付を嘱託することを申し立ててすることができるとしつつ、ただし書で、当事者が法令により文書の正本又は謄本の交付を求めることができる場合はこの限りでないと定める。文書送付嘱託は、所持者の任意の協力を得て、挙証者が自ら入手できない文書を裁判所を通じて取り寄せる制度であり、自分で取得できる文書にまで裁判所の手を煩わせる必要はないからである。不動産の登記事項証明書は、何人も登記官に対し手数料を納付して交付を請求することができる(不動産登記法119条1項)。したがって当事者は自ら登記事項証明書を取得して提出すればよく、裁判所から登記官への送付嘱託を申し立てることはできない。肢は226条ただし書に当たる場合に送付嘱託を認めている点で誤っている。

書証の申出は、第二百十九条の規定にかかわらず、文書の所持者にその文書の送付を嘱託することを申し立ててすることができる。ただし、当事者が法令により文書の正本又は謄本の交付を求めることができる場合は、この限りでない。
- 文書を提出する(219条):挙証者が自分で持っている文書を出す
- 提出命令を申し立てる(219条・221条):所持者が提出義務を負うときに使う。従わなければ真実擬制や過料がある
- 送付の嘱託を申し立てる(226条):所持者の任意の協力を求める。法令で正本・謄本の交付を求められる文書には使えない
正しい。当事者が法令により文書の正本又は謄本の交付を求めることができる場合には、文書送付の嘱託を申し立てることはできない(226条ただし書)。
226条は、書証の申出は、文書提出命令の申立て(219条)によるほか、文書の所持者にその文書の送付を嘱託することを申し立ててすることができると定め、ただし書で、当事者が法令により文書の正本又は謄本の交付を求めることができる場合を除いている。登記事項証明書は、不動産登記法により誰でも手数料を納めて交付を請求できるから、当事者は自分で交付を受けて書証として提出すればよい。そのような文書についてまで裁判所を通して所持者に送付を頼むことは、裁判所に余計な手間をかけるだけで必要がない。文書送付の嘱託は、所持者の協力を求めるにとどまり提出を強制するものではないが、当事者が自分では入手しにくい文書を取り寄せるための手段であるから、自ら入手する法令上の手段がある場合には使えないとされているのである。戸籍謄本なども同じ扱いになる。肢は226条ただし書のとおりである。

書証の申出は、第二百十九条の規定にかかわらず、文書の所持者にその文書の送付を嘱託することを申し立ててすることができる。ただし、当事者が法令により文書の正本又は謄本の交付を求めることができる場合は、この限りでない。























































