1次に掲げる場合には、裁判所書記官は、申立てにより、公示送達をすることができる。当事者の住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合(第百九条の二の規定により送達をすることができる場合を除く。)第百七条第一項の規定により送達をすることができない場合外国においてすべき書類の送達について、第百八条の規定によることができず、又はこれによっても送達をすることができないと認めるべき場合第百八条の規定により外国の管轄官庁に嘱託を発した後六月を経過してもその送達を証する書面の送付がない場合
1 当事者の住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合(第百九条の二の規定により送達をすることができる場合を除く。)
2 第百七条第一項の規定により送達をすることができない場合
3 外国においてすべき書類の送達について、第百八条の規定によることができず、又はこれによっても送達をすることができないと認めるべき場合
4 第百八条の規定により外国の管轄官庁に嘱託を発した後六月を経過してもその送達を証する書面の送付がない場合
2前項の場合において、裁判所は、訴訟の遅滞を避けるため必要があると認めるときは、申立てがないときであっても、裁判所書記官に公示送達をすべきことを命ずることができる。
3同一の当事者に対する二回目以降の公示送達は、職権でする。ただし、第一項第四号に掲げる場合は、この限りでない。
この条文の過去問 6問
誤り。違うのは「裁判長の許可の裁判を得て」の部分である。
98条2項は、送達に関する事務は裁判所書記官が取り扱うと定める。公示送達についても、110条1項は、当事者の住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合などには、裁判所書記官は、申立てにより、公示送達をすることができると定めており、裁判長の許可の裁判は要件とされていない。送達は書記官の固有の事務であり、公示送達の要件を満たすかどうかも書記官が判断する。もっとも、訴訟の遅滞を避けるため必要があるときは、申立てがなくても、裁判所が書記官に公示送達をするよう命じることができ(同条2項)、同じ当事者に対する2回目以降の公示送達は職権でする(同条3項)。公示送達は、掲示場への掲示とインターネットで閲覧できるようにする措置を始めた日から2週間を経過することで効力を生じる(112条1項)。肢は、書記官の事務に裁判長の許可という要件を加えている点で誤っている。

次に掲げる場合には、裁判所書記官は、申立てにより、公示送達をすることができる。
誤り。違うのは、判決の送達についても「掲示を始めた日から2週間を経過することによって生ずる」としている部分である。同一の当事者に対する2回目以降の公示送達は、措置を開始した日の翌日に効力を生ずる(112条1項ただし書)。
112条1項本文は、公示送達は111条の措置を開始した日から2週間を経過することによってその効力を生ずると定める。他方、同項ただし書は、110条3項の公示送達、すなわち同一の当事者に対する2回目以降の公示送達は、措置を開始した日の翌日にその効力を生ずるとする。いったん公示送達がされて所在が知れないことが分かっている当事者について、2回目以降も2週間の猶予を置いても、現実に書類を知る可能性が高まるわけではないから、猶予を省いて手続を早めたのである。本肢では、訴状の公示送達がその当事者に対する1回目であり、措置の開始から2週間の経過で効力を生ずる。これに対し、判決の公示送達は同一の当事者に対する2回目であるから、措置を開始した日の翌日に効力を生ずる。令和4年改正で公示送達は掲示場への掲示とインターネットによる閲覧の措置で行うことになったが(111条)、この区別は変わらない。肢は両方を2週間としている点で誤っている。

公示送達は、前条の規定による措置を開始した日から二週間を経過することによって、その効力を生ずる。ただし、第百十条第三項の公示送達は、前条の規定による措置を開始した日の翌日にその効力を生ずる。
誤り。違うのは「送達をすべき場所が知れない場合にのみ認められる」の部分である。公示送達は、書留郵便等に付する送達ができない場合や外国での送達ができない場合などにも認められる(110条1項2号〜4号)。
110条1項は、公示送達ができる場合として、当事者の住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合(1号)のほかに、書留郵便等に付する送達(107条1項)をすることができない場合(2号)、外国においてすべき書類の送達について嘱託送達(108条)によることができず、又はこれによっても送達できないと認めるべき場合(3号)、外国の管轄官庁に嘱託を発した後6か月を経過しても送達を証する書面の送付がない場合(4号)を挙げる。公示送達は、名宛人が現実に書類を受け取らなくても送達の効力を生じさせる最後の手段であり、通常の方法では送達を完了できない事態は住所不明に限らないから、そのような場合にも手続が止まらないように要件を広げているのである。住所等が知れない場合に限るとする肢は、2号以下を落としている。

次に掲げる場合には、裁判所書記官は、申立てにより、公示送達をすることができる。一 当事者の住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合(第百九条の二の規定により送達をすることができる場合を除く。)二 第百七条第一項の規定により送達をすることができない場合 三 外国においてすべき書類の送達について、第百八条の規定によることができず、又はこれによっても送達をすることができないと認めるべき場合 四 第百八条の規定により外国の管轄官庁に嘱託を発した後六月を経過してもその送達を証する書面の送付がない場合
- 要件:送達場所が知れない、書留郵便等に付する送達ができない、外国での送達ができない、外国への嘱託から6か月たっても送達を証する書面が来ない、のいずれか(110条1項1号〜4号)
- する者:申立てにより裁判所書記官がする。訴訟の遅滞を避けるため必要なら裁判所が命じられ、同一当事者への2回目以降は職権でする(同条2項・3項)
- 方法:インターネットで閲覧できる状態に置くとともに、裁判所の掲示場への掲示又は裁判所の端末での表示をする(111条)
- 効力:措置を開始した日から2週間(外国でする送達は6週間)で生じ、2回目以降は翌日に生じる。期間は短縮できない(112条)
- 欠席の効果:公示送達による呼出しを受けた当事者が欠席しても擬制自白は成立しない(159条3項ただし書)
誤り。違うのは「判決書の送達は公示送達によることができない」の部分である。判決書も送達すべき書類であり、110条の要件を満たせば公示送達によることができる。
判決は当事者に送達しなければならず(255条1項)、送達は訴状や期日の呼出状に限らず、法律が送達を求める書類一般について行われる。公示送達は、110条1項の要件を満たす場合に、交付送達などに代えて用いられる送達の方法の一つであり、どの書類を送達するかによって使えるかどうかが変わる仕組みにはなっていない。住所が知れない被告に訴状を公示送達して判決をしたのに、判決書だけは公示送達できないとすると、判決を確定させる手段がなくなり、訴えを起こした意味が失われる。そのため、判決書も公示送達によって送達することができ、送達の効力が生じた時から上訴期間が進行する。なお現在は判決が電子判決書として作成され、その記録事項を記載した書面などを送達するが、公示送達が使える点は変わらない。肢は誤りである。

電子判決書(第二百五十三条第二項の規定によりファイルに記録されたものに限る。…)又は前条第二項の規定により当事者及び法定代理人、主文、請求並びに理由の要旨が記録された電子調書(…)は、当事者に送達しなければならない。
- 要件:送達場所が知れない、書留郵便等に付する送達ができない、外国での送達ができない、外国への嘱託から6か月たっても送達を証する書面が来ない、のいずれか(110条1項1号〜4号)
- する者:申立てにより裁判所書記官がする。訴訟の遅滞を避けるため必要なら裁判所が命じられ、同一当事者への2回目以降は職権でする(同条2項・3項)
- 方法:インターネットで閲覧できる状態に置くとともに、裁判所の掲示場への掲示又は裁判所の端末での表示をする(111条)
- 効力:措置を開始した日から2週間(外国でする送達は6週間)で生じ、2回目以降は翌日に生じる。期間は短縮できない(112条)
- 欠席の効果:公示送達による呼出しを受けた当事者が欠席しても擬制自白は成立しない(159条3項ただし書)
誤り。違うのは「外国においてすべき送達については用いることができない」の部分である。嘱託送達ができない場合などには、外国においてすべき送達でも公示送達ができる(110条1項3号・4号)。
外国においてすべき送達は、裁判長がその国の管轄官庁又はその国に駐在する日本の大使、公使若しくは領事に嘱託してするのが原則である(108条)。しかし、相手国との間に司法共助の取決めがない、相手国が嘱託に応じないなど、嘱託送達によることができず、又はこれによっても送達をすることができないと認めるべき場合には公示送達をすることができ(110条1項3号)、外国の管轄官庁に嘱託を発した後6か月を経過しても送達を証する書面の送付がない場合も同様である(同項4号)。名宛人が外国にいるというだけで手続が止まってしまうことを防ぐためである。ただし、外国においてすべき送達についてした公示送達の効力発生までの期間は、国内の2週間ではなく6週間とされている(112条2項)。肢は誤りである。

次に掲げる場合には、裁判所書記官は、申立てにより、公示送達をすることができる。一 当事者の住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合(第百九条の二の規定により送達をすることができる場合を除く。)二 第百七条第一項の規定により送達をすることができない場合 三 外国においてすべき書類の送達について、第百八条の規定によることができず、又はこれによっても送達をすることができないと認めるべき場合 四 第百八条の規定により外国の管轄官庁に嘱託を発した後六月を経過してもその送達を証する書面の送付がない場合
- 要件:送達場所が知れない、書留郵便等に付する送達ができない、外国での送達ができない、外国への嘱託から6か月たっても送達を証する書面が来ない、のいずれか(110条1項1号〜4号)
- する者:申立てにより裁判所書記官がする。訴訟の遅滞を避けるため必要なら裁判所が命じられ、同一当事者への2回目以降は職権でする(同条2項・3項)
- 方法:インターネットで閲覧できる状態に置くとともに、裁判所の掲示場への掲示又は裁判所の端末での表示をする(111条)
- 効力:措置を開始した日から2週間(外国でする送達は6週間)で生じ、2回目以降は翌日に生じる。期間は短縮できない(112条)
- 欠席の効果:公示送達による呼出しを受けた当事者が欠席しても擬制自白は成立しない(159条3項ただし書)
誤り。違うのは「掲示と同時に送達の効力が生じる」の部分である。公示送達は、原則として措置を開始した日から2週間を経過することによって効力を生じる(112条1項)。
出題当時の111条は、公示送達は裁判所書記官が送達すべき書類を保管し、いつでも送達を受けるべき者に交付すべき旨を裁判所の掲示場に掲示してすると定め、112条1項は、掲示を始めた日から2週間を経過することによって効力を生ずるとしていた。現在は令和4年改正により、その事項をインターネットで閲覧できる状態に置く措置とあわせて、掲示場への掲示又は裁判所の端末での表示をし(111条)、その措置を開始した日から2週間の経過で効力が生じる(112条1項本文)。名宛人が実際に掲示を見る可能性は低いので、知る機会を確保するために一定の期間を置くのである。同一の当事者に対する2回目以降の公示送達は開始の翌日に効力を生じ(同項ただし書)、外国でする送達は6週間であり(同条2項)、これらの期間は短縮できない(同条3項)。掲示と同時に効力が生じるとする肢は、出題当時も現在も誤りである。

公示送達は、前条の規定による措置を開始した日から二週間を経過することによって、その効力を生ずる。ただし、第百十条第三項の公示送達は、前条の規定による措置を開始した日の翌日にその効力を生ずる。
- 要件:送達場所が知れない、書留郵便等に付する送達ができない、外国での送達ができない、外国への嘱託から6か月たっても送達を証する書面が来ない、のいずれか(110条1項1号〜4号)
- する者:申立てにより裁判所書記官がする。訴訟の遅滞を避けるため必要なら裁判所が命じられ、同一当事者への2回目以降は職権でする(同条2項・3項)
- 方法:インターネットで閲覧できる状態に置くとともに、裁判所の掲示場への掲示又は裁判所の端末での表示をする(111条)
- 効力:措置を開始した日から2週間(外国でする送達は6週間)で生じ、2回目以降は翌日に生じる。期間は短縮できない(112条)
- 欠席の効果:公示送達による呼出しを受けた当事者が欠席しても擬制自白は成立しない(159条3項ただし書)


