第268条過去問 1
裁判所は、大規模訴訟(当事者が著しく多数で、かつ、尋問すべき証人又は当事者本人が著しく多数である訴訟をいう。)に係る事件について、当事者に異議がないときは、受命裁判官に裁判所内で証人又は当事者本人の尋問をさせることができる。
この条文の過去問 1問
大規模訴訟(当事者が著しく多数で、かつ、尋問すべき証人又は当事者本人が著しく多数である訴訟)に係る事件について、合議体である受訴裁判所は、当事者に異議がないときは、裁判所内において受命裁判官に証人尋問をさせることができる。
解説
本肢は正しい。証拠調べは受訴裁判所自らが行うのが直接主義の原則であり、受命裁判官による証人尋問は、裁判所外における証拠調べ(185条1項)や証人の年齢・心身の状態等による例外的場合(195条)に限られるのが本則である。しかし、当事者が著しく多数で、かつ尋問すべき証人又は当事者本人が著しく多数である大規模訴訟では、合議体の全構成員が全ての尋問に立ち会うことを求めると審理が著しく遅延しかねない。そこで268条は、裁判所は大規模訴訟に係る事件について、当事者に異議がないときは、受命裁判官に裁判所内で証人又は当事者本人の尋問をさせることができると定め、審理の充実・迅速の要請から直接主義を緩和している。受命裁判官は合議体の構成員であるから、本条が適用されるのは受訴裁判所が合議体である場合であり、また当事者に異議がないことが要件とされている点で、当事者の手続保障にも配慮されている。本肢はこの268条の内容をそのまま述べるものであり、正しい。