裁判所は、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、事件を書面による準備手続(当事者の出頭なしに準備書面の提出等により争点及び証拠の整理をする手続をいう。以下同じ。)に付することができる。
第175条過去問 2
電話会議により手続が行われる場合に,弁論準備手続期日においては当事者双方が口頭により訴訟上の和解をすることができるが,書面による準備手続の協議においてはすることができない。
解説
本肢は正しい。89条1項は、裁判所は訴訟がいかなる程度にあるかを問わず和解を試みることができると定めるから、和解の勧試自体は弁論準備手続でも書面による準備手続でも可能である。もっとも、同項は和解を「試みる」ことを認めるにとどまり、訴訟上の和解の成立の要件までを定めたものではない。訴訟上の和解は、当事者双方が期日において和解の合意を陳述し、これが調書に記載されることによって確定判決と同一の効力を生ずるものであるから(267条)、当事者双方が当該期日に関与していることが前提となる。
弁論準備手続は、裁判所が指定する「期日」として行われる手続である。そして、電話会議・ウェブ会議の方法により期日に出頭しないで手続に関与した当事者は、その期日に出頭したものとみなされる(170条4項)。したがって、電話会議によって弁論準備手続期日が行われる場合であっても、双方当事者は口頭で和解の合意を陳述し、訴訟上の和解を成立させることができる。
これに対し、書面による準備手続は、当事者の出頭なしに準備書面の提出等により争点および証拠の整理をする手続であって(175条)、そもそも法律上の期日ではなく、電話会議による協議についても170条4項のような出頭擬制の規定は置かれていない(176条2項参照)。そのため、その協議の場で口頭により訴訟上の和解を成立させることはできず、和解条項案の書面による受諾の方式(264条)や、当事者の共同の申立てに基づく裁定和解(265条)といった別の枠組みによるほかない。両手続の差異を正確に述べる本肢は正しい。なお、令和4年改正により和解の期日自体をウェブ会議・電話会議の方法で行うことが認められたため(89条2項以下)、実務上は別途和解期日を指定する運用も可能である。
裁判所は,事件を書面による弁論準備手続に付するに当たり,当事者の意見を聴かなければならない。
解説
解説は準備中です。
第176条過去問 9
1裁判長は、書面による準備手続を行う場合には、第百六十二条第一項に規定する期間を定めなければならない。
2裁判所は、書面による準備手続を行う場合において、必要があると認めるときは、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、争点及び証拠の整理に関する事項その他口頭弁論の準備のため必要な事項について、当事者双方と協議をすることができる。この場合においては、協議の結果を裁判所書記官に記録させることができる。
3第百四十九条、第百五十条及び第百六十五条第二項の規定は、書面による準備手続について準用する。
この条文の過去問 9問
裁判長は、書面による準備手続を終結するに当たり、当事者に書面による準備手続における争点及び証拠の整理の結果を要約した書面を提出させることができる。
解説
本肢は正しい。165条2項は、裁判長は相当と認めるときは、準備的口頭弁論を終了するに当たり、当事者に準備的口頭弁論における争点及び証拠の整理の結果を要約した書面を提出させることができると定める。そして、この規定は書面による準備手続に準用されている(176条3項)。書面による準備手続は、当事者が期日に出頭しないまま準備書面の提出等によって争点及び証拠の整理を行う手続である(175条)から、期日における口頭のやり取りを通じて整理結果を相互に確認することができない。それだけに、終結に当たって整理の結果を書面の形で明確にしておき、終結後の口頭弁論期日における証明すべき事実の確認(177条)につなげる意義が大きい。本肢は「相当と認めるとき」という要件に触れていないが、そのような処置をとり得ることを述べるにとどまるから、誤りとはいえない。よって、本肢は正しい。なお、令和4年改正により書面による準備手続の遠隔地要件が撤廃されるなどの整理がされた結果、165条2項の準用規定の位置は改正前の176条4項から現行の176条3項に繰り上がっている。
地方裁判所においては,弁論準備手続及び書面による準備手続のいずれであっても,受命裁判官が手続を主宰することができる。
解説
本肢は誤り。ただし、この判定は出題当時(令和2年)の法状態を前提とするものであり、現行法の下では結論が逆転する点に注意を要する。
弁論準備手続については、171条1項が、裁判所は受命裁判官に弁論準備手続を行わせることができる旨を定めており、地方裁判所であっても受命裁判官が手続を主宰しうる(もっとも、受命裁判官が行う場合には、170条2項の裁判のうち一定のものや同条5項が準用する規定の一部について権限が制限される。171条3項)。これに対し、出題当時の176条1項は、書面による準備手続は裁判長が行うと定めた上で、ただし書により受命裁判官に行わせることができるのは高等裁判所の場合に限っていた。書面による準備手続は当事者の出頭を予定せず書面の交換のみで争点整理を進める手続であり、単独の裁判官に委ねることに慎重であったためである。したがって、地方裁判所では裁判長自らが主宰しなければならず、出題当時、本肢は誤りであった。
もっとも、令和4年法律第48号(令和8年5月21日全面施行)は176条を組み替え、新設の176条の2第1項において、裁判所は受命裁判官に書面による準備手続を行わせることができるものとし、高等裁判所に限る旨の限定を撤廃した。受命裁判官が行う場合には176条による裁判所および裁判長の職務はその裁判官が行う(ただし150条の異議についての裁判は受訴裁判所がする。176条の2第2項)。現行法を前提とすれば、地方裁判所においても受命裁判官が書面による準備手続を主宰でき、本肢は正しい記述となる。本問は改正前の条文を前提とした出題であり、現行法では成り立たない肢であることを押さえておきたい。
音声の送受信により同時に通話をすることができる方法(以下「電話会議」という。)により手続を行う場合に,弁論準備手続の期日においては必ず当事者の一方が裁判所に出頭しなければならないが,書面による準備手続の協議においてはいずれの当事者も裁判所に出頭しなくともよい。
解説
本肢は正しい。ただし、これは弁論準備手続における電話会議に当事者の一方の現実の出頭を要求していた出題当時の170条3項ただし書を前提とした判定であり、現行法では前段が成り立たない点に注意を要する。
出題当時の170条3項は、遠隔地居住その他相当と認めるときに電話会議の方法で弁論準備手続の期日における手続を行うことを認めつつ、ただし書で「当事者の一方がその期日に出頭した場合に限る」としていた。弁論準備手続はあくまで裁判所が指定する「期日」として行われる手続であり、少なくとも一方当事者の在廷を要求することで、期日としての実質を確保しようとしたものである。これに対し、書面による準備手続は当事者が出頭しないまま準備書面の提出等により争点および証拠の整理をする手続であり(175条)、その協議を定める規定(出題当時の176条3項)は電話会議による協議に当事者の出頭要件を課していなかった。両手続の対比を述べる本肢は、出題当時の法状態の下では正しい。
しかし、令和4年改正のうち令和5年3月1日施行部分により170条3項ただし書は削除され、当事者双方が現実に出頭しないままウェブ会議・電話会議の方法で弁論準備手続の期日における手続を行うことができるようになった。この場合、期日に出頭しないで手続に関与した当事者は、その期日に出頭したものとみなされる(170条4項)。したがって、現行法を前提とすれば「必ず当事者の一方が裁判所に出頭しなければならない」とする前段は誤りであり、本肢は誤りとなる。
裁判長は,弁論準備手続及び書面による準備手続のいずれにおいても,準備書面の提出をすべき期間を定めなければならない。
解説
本肢は誤り。弁論準備手続については、170条5項が162条を準用しており、裁判長は、答弁書もしくは特定の事項に関する主張を記載した準備書面の提出または特定の事項に関する証拠の申出をすべき期間を定めることが「できる」にとどまる(162条1項)。弁論準備手続は期日を開いて当事者と口頭でやり取りしながら争点整理を進める手続であるから、次回期日の指定や期日における進行協議を通じて主張・立証の提出時期を管理することが可能である。そのため、あらかじめ提出期間を定めるかどうかは裁判長の裁量に委ねられている。
これに対し、書面による準備手続は、当事者が出頭せず書面の交換のみによって争点整理を行う手続であり(175条)、期日という区切りが存在しない。提出期限を画さなければ手続が漫然と長期化し、争点整理の機能を果たしえない。そこで176条1項は、裁判長は書面による準備手続を行う場合には162条1項に規定する期間を定めなければならないと定め、期間の設定を必要的なものとしている。受命裁判官が書面による準備手続を行う場合には、この裁判長の職務は当該受命裁判官が行う(176条の2第2項)。
したがって、弁論準備手続では任意的、書面による準備手続では必要的であり、いずれについても期間の設定が義務であるとする本肢は誤りである。なお、出題当時の176条2項は「裁判長又は高等裁判所における受命裁判官」を主体としていたが、令和4年改正により条文が整理され、現行法では176条1項が右の規律を担っている。
電話会議により手続が行われる場合に,弁論準備手続期日においては当事者双方が口頭により訴訟上の和解をすることができるが,書面による準備手続の協議においてはすることができない。
解説
本肢は正しい。89条1項は、裁判所は訴訟がいかなる程度にあるかを問わず和解を試みることができると定めるから、和解の勧試自体は弁論準備手続でも書面による準備手続でも可能である。もっとも、同項は和解を「試みる」ことを認めるにとどまり、訴訟上の和解の成立の要件までを定めたものではない。訴訟上の和解は、当事者双方が期日において和解の合意を陳述し、これが調書に記載されることによって確定判決と同一の効力を生ずるものであるから(267条)、当事者双方が当該期日に関与していることが前提となる。
弁論準備手続は、裁判所が指定する「期日」として行われる手続である。そして、電話会議・ウェブ会議の方法により期日に出頭しないで手続に関与した当事者は、その期日に出頭したものとみなされる(170条4項)。したがって、電話会議によって弁論準備手続期日が行われる場合であっても、双方当事者は口頭で和解の合意を陳述し、訴訟上の和解を成立させることができる。
これに対し、書面による準備手続は、当事者の出頭なしに準備書面の提出等により争点および証拠の整理をする手続であって(175条)、そもそも法律上の期日ではなく、電話会議による協議についても170条4項のような出頭擬制の規定は置かれていない(176条2項参照)。そのため、その協議の場で口頭により訴訟上の和解を成立させることはできず、和解条項案の書面による受諾の方式(264条)や、当事者の共同の申立てに基づく裁定和解(265条)といった別の枠組みによるほかない。両手続の差異を正確に述べる本肢は正しい。なお、令和4年改正により和解の期日自体をウェブ会議・電話会議の方法で行うことが認められたため(89条2項以下)、実務上は別途和解期日を指定する運用も可能である。
書面による準備手続において,裁判所及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法により,争点及び証拠の整理に関する事項その他口頭弁論の準備のため必要な事項について協議を行う場合には,裁判所は,当該協議の期日において,文書の証拠調べをすることができる。
解説
解説は準備中です。
書面による準備手続においては,いわゆる電話会議システムを利用することができない。
解説
解説は準備中です。
弁論準備手続においては,当事者双方が期日に出頭することができない場合であっても,裁判所及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって,期日における手続を行うことができる。
解説
解説は準備中です。
弁論準備手続においては,当事者双方が期日に出頭することができない場合であっても,裁判所及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって,期日における手続を行うことができる。
解説
解説は準備中です。
第176条の2過去問 1
1裁判所は、受命裁判官に書面による準備手続を行わせることができる。
2書面による準備手続を受命裁判官が行う場合には、前条の規定による裁判所及び裁判長の職務は、その裁判官が行う。ただし、同条第三項において準用する第百五十条の規定による異議についての裁判は、受訴裁判所がする。
この条文の過去問 1問
地方裁判所においては,弁論準備手続及び書面による準備手続のいずれであっても,受命裁判官が手続を主宰することができる。
解説
本肢は誤り。ただし、この判定は出題当時(令和2年)の法状態を前提とするものであり、現行法の下では結論が逆転する点に注意を要する。
弁論準備手続については、171条1項が、裁判所は受命裁判官に弁論準備手続を行わせることができる旨を定めており、地方裁判所であっても受命裁判官が手続を主宰しうる(もっとも、受命裁判官が行う場合には、170条2項の裁判のうち一定のものや同条5項が準用する規定の一部について権限が制限される。171条3項)。これに対し、出題当時の176条1項は、書面による準備手続は裁判長が行うと定めた上で、ただし書により受命裁判官に行わせることができるのは高等裁判所の場合に限っていた。書面による準備手続は当事者の出頭を予定せず書面の交換のみで争点整理を進める手続であり、単独の裁判官に委ねることに慎重であったためである。したがって、地方裁判所では裁判長自らが主宰しなければならず、出題当時、本肢は誤りであった。
もっとも、令和4年法律第48号(令和8年5月21日全面施行)は176条を組み替え、新設の176条の2第1項において、裁判所は受命裁判官に書面による準備手続を行わせることができるものとし、高等裁判所に限る旨の限定を撤廃した。受命裁判官が行う場合には176条による裁判所および裁判長の職務はその裁判官が行う(ただし150条の異議についての裁判は受訴裁判所がする。176条の2第2項)。現行法を前提とすれば、地方裁判所においても受命裁判官が書面による準備手続を主宰でき、本肢は正しい記述となる。本問は改正前の条文を前提とした出題であり、現行法では成り立たない肢であることを押さえておきたい。
第177条過去問 1
裁判所は、書面による準備手続の終結後の口頭弁論の期日において、その後の証拠調べによって証明すべき事実を当事者との間で確認するものとする。
この条文の過去問 1問
書面による準備手続において,裁判所及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法により,争点及び証拠の整理に関する事項その他口頭弁論の準備のため必要な事項について協議を行う場合には,裁判所は,当該協議の期日において,文書の証拠調べをすることができる。
解説
解説は準備中です。
第178条過去問 1
書面による準備手続を終結した事件について、口頭弁論の期日において、第百七十六条第三項において準用する第百六十五条第二項の書面に記載した事項の陳述がされ、又は前条の規定による確認がされた後に攻撃又は防御の方法を提出した当事者は、相手方の求めがあるときは、相手方に対し、その陳述又は確認前にこれを提出することができなかった理由を説明しなければならない。
この条文の過去問 1問
争点及び証拠の整理が終了した後は,新たに証人及び当事者本人の尋問の申出をすることはできない。
解説
解説は準備中です。