1裁判所の土地管轄は、犯罪地又は被告人の住所、居所若しくは現在地による。
2国外に在る日本船舶内で犯した罪については、前項に規定する地の外、その船舶の船籍の所在地又は犯罪後その船舶の寄泊した地による。
3国外に在る日本航空機内で犯した罪については、第一項に規定する地の外、犯罪後その航空機の着陸(着水を含む。)した地による。
この条文の過去問 6問
誤り。違うのは「裁判員の参加する合議体で取り扱うべき事件について…必ず記録しておかなければならない」の部分である。録音録画の義務の対象は301条の2第1項各号の事件であって裁判員対象事件そのものではなく、機器の故障や被疑者の拒否などの例外もある(同条4項)。
取調べの録音・録画の義務は、平成28年改正で設けられた301条の2第4項が定めるが、その内容は肢のように無限定ではない。第一に、対象事件は裁判員の参加する合議体で取り扱うべき事件そのものではない。同条1項は、死刑又は無期拘禁刑に当たる罪に係る事件(1号)、短期1年以上の拘禁刑に当たる罪で故意の犯罪行為により被害者を死亡させたものに係る事件(2号)、検察官の独自捜査事件(3号)を挙げ、検察官・検察事務官は1号〜3号、司法警察職員は1号・2号の事件で、逮捕又は勾留されている被疑者の取調べと弁解録取を記録する。1号・2号は裁判員裁判の対象事件と重なる部分が大きいが、対象の切り方が異なり完全には一致しない。第二に、同条4項各号は、機器の故障等で記録できないとき、被疑者が記録を拒むなど記録すると十分な供述ができないと認めるとき、指定暴力団の構成員による犯罪に係る事件、関係者への加害のおそれ等で十分な供述ができないと認めるときを例外にしている。「必ず」記録しなければならないとする肢は、対象の点でも例外の点でも正確でない。

検察官又は検察事務官は、第一項各号に掲げる事件(…)について、逮捕若しくは勾留されている被疑者を第百九十八条第一項の規定により取り調べるとき又は被疑者に対し第二百四条第一項若しくは第二百五条第一項(…)の規定により弁解の機会を与えるときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、被疑者の供述及びその状況を録音及び録画を同時に行う方法により記録媒体に記録しておかなければならない。
- 対象事件は、死刑又は無期拘禁刑の罪、短期1年以上の拘禁刑で故意に被害者を死亡させた罪、検察官の独自捜査事件(司法警察員が送致・送付した事件以外)である(1項各号)。裁判員対象事件と重なるが同じではない
- 検察官・検察事務官は1号〜3号、司法警察職員は1号・2号の事件で、逮捕・勾留されている被疑者の取調べと弁解録取を録音録画する(4項)。在宅の被疑者や参考人の取調べは対象外
- 例外は、機器の故障等でできないとき、被疑者が拒むなど記録すると十分に供述できないとき、指定暴力団の構成員による犯罪、関係者への加害のおそれ等で十分に供述できないときである(4項各号)
- 対象事件で不利益な事実の承認を内容とする被告人の供述書面の取調べを請求し、被告人側が任意性に異議を述べたときは、検察官は記録媒体の取調べを請求しなければならず(1項)、請求しなければ書面の請求は却下される(2項)
正しい。裁判員の参加する合議体は、原則として裁判官3人・裁判員6人で構成される(裁判員法2条2項本文)。
裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(裁判員法)2条2項本文は、裁判員の参加する合議体について、裁判官の員数を3人、裁判員の員数を6人とし、裁判官のうち1人が裁判長となると定める。これが原則の構成であり、事実の認定や量刑という国民の健全な社会常識を反映させるべき判断に裁判員を多数参加させつつ、法律の専門家である裁判官との協働を確保する趣旨に基づく。もっとも例外がある。公判前整理手続による争点と証拠の整理において公訴事実について争いがないと認められ、事件の内容その他の事情を考慮して適当と認められる場合には、裁判所は裁判官1人・裁判員4人の合議体で審理・裁判する旨の決定をすることができ(同条3項)、この決定があったときは同条2項ただし書によりその構成になる。したがって3人・6人はあくまで原則の構成であり、肢はこの原則を述べたものとして正しい。裁判員裁判の対象事件は、死刑又は無期拘禁刑に当たる罪に係る事件と、法定合議事件のうち故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係る事件である(同法2条1項)。

前項の合議体の裁判官の員数は三人、裁判員の員数は六人とし、裁判官のうち一人を裁判長とする。ただし、次項の決定があったときは、裁判官の員数は一人、裁判員の員数は四人とし、裁判官を裁判長とする。
- 合議体は原則として裁判官3人・裁判員6人である(裁判員法2条2項本文)。公訴事実に争いがなく適当と認められるときは裁判官1人・裁判員4人の決定ができる(同条3項)
- 対象事件は必ず公判前整理手続に付す(49条)
- 裁判員等選任手続は公開しない(33条1項)。検察官と被告人は理由を示さない不選任の請求を各4人(1人・4人の合議体では3人)までできる(36条1項)
- 補充裁判員は審理に立ち会い、訴訟に関する書類及び証拠物を閲覧できる(10条3項)。評議には加わらない
- 裁判員が関与するのは事実の認定・法令の適用・刑の量定である(6条1項)。法令の解釈に係る判断と訴訟手続に関する判断は構成裁判官の合議による(6条2項)
- 評決は裁判官と裁判員の双方の意見を含む過半数による(67条1項)
誤り。違うのは「被告人の明示の意思に反するときは」審理・裁判をすることができないとする部分である。対象事件は除外決定がない限り法律上当然に裁判員の参加する合議体で取り扱われ、被告人に選択権や辞退権はない(裁判員法2条1項)。
裁判員法2条1項は、死刑又は無期拘禁刑に当たる罪に係る事件(1号)と、法定合議事件のうち故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係る事件(2号)について、地方裁判所は、同法3条又は3条の2の決定があった場合を除き、裁判員の参加する合議体でこれを取り扱うと定める。どの事件を裁判員裁判にするかは罪の種類によって法律が一律に決めており、被告人の意思で裁判体を選ぶ仕組みは置かれていない。例外は、裁判員等に危害が加えられるおそれがある場合(3条)と、審判に著しく長期間を要する場合など(3条の2)の除外決定に限られ、いずれも裁判所が決定する。国民の視点を刑事裁判に反映させるという制度の目的は個々の被告人の利益のためだけのものではないから、被告人が拒んでも適用は左右されない。被告人に辞退を認めないことについても、最大判平成23年11月16日は裁判員制度を合憲と判断している。本肢は、被告人の明示の意思に反するときは裁判員裁判ができないとする点で誤っている。

地方裁判所は、次に掲げる事件については、次条又は第三条の二の決定があった場合を除き、この法律の定めるところにより裁判員の参加する合議体が構成された後は、裁判所法第二十六条の規定にかかわらず、裁判員の参加する合議体でこれを取り扱う。
- 1号:死刑又は無期拘禁刑に当たる罪に係る事件(殺人、強盗致死、現住建造物等放火など)
- 2号:法定合議事件(死刑又は無期若しくは短期1年以上の拘禁刑に当たる罪)のうち、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係る事件(傷害致死、危険運転致死など)
- 被告人の選択権:無い。被告人が望んでも裁判官だけの合議体にはならない
- 除外決定:裁判員等への危害のおそれ(3条)、審判の著しい長期化(3条の2)があれば、裁判官の合議体で取り扱う決定をする
正しい。合議体は原則として裁判官3人・裁判員6人であるが、公判前整理手続で公訴事実に争いがないと認められ、適当と認められる事件は、裁判官1人・裁判員4人の合議体とする決定ができる(裁判員法2条2項・3項)。
裁判員の参加する合議体は、原則として裁判官3人と裁判員6人で構成される(裁判員法2条2項本文)。もっとも、同条3項は、対象事件のうち、公判前整理手続による争点及び証拠の整理において公訴事実について争いがないと認められ、事件の内容その他の事情を考慮して適当と認められるものについては、裁判所は、裁判官1人及び裁判員4人から成る合議体を構成して審理及び裁判をする旨の決定をすることができると定める。被告人が公訴事実を認めていて争点が刑の量定などに限られる事件にまで9人の合議体を求めるのは相当でなく、裁判員の負担を軽くし審理を効率よく進めるための制度である。ただし、被告人の防御や当事者の意向に配慮する必要があるから、この決定をするには、公判前整理手続において検察官、被告人及び弁護人に異議がないことを確かめなければならない(同条4項)。本肢は同条2項本文と3項のとおりである。

第一項の規定により同項の合議体で取り扱うべき事件(以下「対象事件」という。)のうち、公判前整理手続による争点及び証拠の整理において公訴事実について争いがないと認められ、事件の内容その他の事情を考慮して適当と認められるものについては、裁判所は、裁判官一人及び裁判員四人から成る合議体を構成して審理及び裁判をする旨の決定をすることができる。
- 対象事件:死刑又は無期拘禁刑に当たる罪の事件、法定合議事件のうち故意の犯罪行為で被害者を死亡させた罪の事件(裁判員法2条1項)
- 除外:裁判員等への危害のおそれ(3条1項)や審判の著しい長期化(3条の2)があれば裁判官の合議体で扱う。被告人の選択権はない
- 合議体:原則 裁判官3人・裁判員6人。争いのない事件は裁判官1人・裁判員4人も可(2条2項・3項)
- 判断の分担:事実の認定・法令の適用・刑の量定は合議(6条1項)。法令の解釈・訴訟手続の判断は裁判官だけ(6条2項)
- 評決:構成裁判官と裁判員の双方の意見を含む過半数(67条1項)
正しい。合議体は原則として裁判官3人・裁判員6人であるが、公判前整理手続で公訴事実に争いがないと認められ、適当と認められる事件は、裁判官1人・裁判員4人の合議体とする決定ができる(裁判員法2条2項・3項)。
裁判員の参加する合議体は、原則として裁判官3人と裁判員6人で構成される(裁判員法2条2項本文)。もっとも、同条3項は、対象事件のうち、公判前整理手続による争点及び証拠の整理において公訴事実について争いがないと認められ、事件の内容その他の事情を考慮して適当と認められるものについては、裁判所は、裁判官1人及び裁判員4人から成る合議体を構成して審理及び裁判をする旨の決定をすることができると定める。被告人が公訴事実を認めていて争点が刑の量定などに限られる事件にまで9人の合議体を求めるのは相当でなく、裁判員の負担を軽くし審理を効率よく進めるための制度である。ただし、被告人の防御や当事者の意向に配慮する必要があるから、この決定をするには、公判前整理手続において検察官、被告人及び弁護人に異議がないことを確かめなければならない(同条4項)。本肢は同条2項本文と3項のとおりである。

第一項の規定により同項の合議体で取り扱うべき事件(以下「対象事件」という。)のうち、公判前整理手続による争点及び証拠の整理において公訴事実について争いがないと認められ、事件の内容その他の事情を考慮して適当と認められるものについては、裁判所は、裁判官一人及び裁判員四人から成る合議体を構成して審理及び裁判をする旨の決定をすることができる。
- 対象事件:死刑又は無期拘禁刑に当たる罪の事件、法定合議事件のうち故意の犯罪行為で被害者を死亡させた罪の事件(裁判員法2条1項)
- 除外:裁判員等への危害のおそれ(3条1項)や審判の著しい長期化(3条の2)があれば裁判官の合議体で扱う。被告人の選択権はない
- 合議体:原則 裁判官3人・裁判員6人。争いのない事件は裁判官1人・裁判員4人も可(2条2項・3項)
- 判断の分担:事実の認定・法令の適用・刑の量定は合議(6条1項)。法令の解釈・訴訟手続の判断は裁判官だけ(6条2項)
- 評決:構成裁判官と裁判員の双方の意見を含む過半数(67条1項)
正しい。裁判員法49条は、裁判所は、対象事件については、第1回の公判期日前に、これを公判前整理手続に付さなければならないと定めている。
公判前整理手続に付するかどうかは、通常の事件では、裁判所が充実した公判審理を継続的、計画的かつ迅速に行うため必要があると認めるときに、検察官・被告人・弁護人の請求により又は職権で決める(316条の2第1項)。これに対し、裁判員の参加する刑事裁判に関する法律49条は、対象事件については、第1回の公判期日前に、必ず公判前整理手続に付さなければならないと定める。裁判員は国民から選ばれて仕事や生活を離れて審理に加わるから、審理を連日的に開き、短い期間で分かりやすく終える必要がある。そのためには、公判が始まる前に争点と証拠を整理し、審理の計画を立てておくことが欠かせない。本肢は、裁判員の参加する合議体で取り扱うべき事件は必ず公判前整理手続に付さなければならないとしており、正しい。裁判員法49条は、本問出題の前年である平成21年5月に施行された。

裁判所は、対象事件については、第一回の公判期日前に、これを公判前整理手続に付さなければならない。
















