1普通地方公共団体の長その他の執行機関は、その担任する事務に関する国の関与のうち是正の要求、許可の拒否その他の処分その他公権力の行使に当たるもの(次に掲げるものを除く。)に不服があるときは、委員会に対し、当該国の関与を行つた国の行政庁を相手方として、文書で、審査の申出をすることができる。第二百四十五条の八第二項及び第十三項の規定による指示第二百四十五条の八第八項の規定に基づき都道府県知事に代わつて同条第二項の規定による指示に係る事項を行うこと。第二百五十二条の十七の四第二項の規定により読み替えて適用する第二百四十五条の八第十二項において準用する同条第二項の規定による指示第二百五十二条の十七の四第二項の規定により読み替えて適用する第二百四十五条の八第十二項において準用する同条第八項の規定に基づき市町村長に代わつて前号の指示に係る事項を行うこと。
1 第二百四十五条の八第二項及び第十三項の規定による指示
2 第二百四十五条の八第八項の規定に基づき都道府県知事に代わつて同条第二項の規定による指示に係る事項を行うこと。
3 第二百五十二条の十七の四第二項の規定により読み替えて適用する第二百四十五条の八第十二項において準用する同条第二項の規定による指示
4 第二百五十二条の十七の四第二項の規定により読み替えて適用する第二百四十五条の八第十二項において準用する同条第八項の規定に基づき市町村長に代わつて前号の指示に係る事項を行うこと。
2普通地方公共団体の長その他の執行機関は、その担任する事務に関する国の不作為(国の行政庁が、申請等が行われた場合において、相当の期間内に何らかの国の関与のうち許可その他の処分その他公権力の行使に当たるものをすべきにかかわらず、これをしないことをいう。以下本節において同じ。)に不服があるときは、委員会に対し、当該国の不作為に係る国の行政庁を相手方として、文書で、審査の申出をすることができる。
3普通地方公共団体の長その他の執行機関は、その担任する事務に関する当該普通地方公共団体の法令に基づく協議の申出が国の行政庁に対して行われた場合において、当該協議に係る当該普通地方公共団体の義務を果たしたと認めるにもかかわらず当該協議が調わないときは、委員会に対し、当該協議の相手方である国の行政庁を相手方として、文書で、審査の申出をすることができる。
4第一項の規定による審査の申出は、当該国の関与があつた日から三十日以内にしなければならない。ただし、天災その他同項の規定による審査の申出をしなかつたことについてやむを得ない理由があるときは、この限りでない。
5前項ただし書の場合における第一項の規定による審査の申出は、その理由がやんだ日から一週間以内にしなければならない。
6第一項の規定による審査の申出に係る文書を郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便(第二百六十条の二第十二項において「信書便」という。)で提出した場合における前二項の期間の計算については、送付に要した日数は、算入しない。
7普通地方公共団体の長その他の執行機関は、第一項から第三項までの規定による審査の申出(以下本款において「国の関与に関する審査の申出」という。)をしようとするときは、相手方となるべき国の行政庁に対し、その旨をあらかじめ通知しなければならない。
この条文の過去問 2問
誤り。違うのは「国の行政庁は、国地方係争処理委員会に対し、当該地方公共団体の執行機関を相手方として、審査の申出をすることができる」の部分である。審査の申出ができるのは地方公共団体の長その他の執行機関であり、相手方は国の関与を行った国の行政庁である(地方自治法250条の13第1項)。
国地方係争処理委員会は総務省に置かれる第三者機関で(地方自治法250条の7)、国の関与をめぐる国と地方公共団体との間の紛争を処理するために設けられた。250条の13第1項は、普通地方公共団体の長その他の執行機関は、その担任する事務に関する国の関与のうち是正の要求、許可の拒否その他の処分その他公権力の行使に当たるものに不服があるときは、委員会に対し、当該国の関与を行った国の行政庁を相手方として、文書で審査の申出をすることができると定める。申出人となるのは地方公共団体の執行機関であり、相手方となるのは国の行政庁であって、その逆は制度上予定されていない。この制度は、国の関与に対する地方公共団体の側の争訟手段として、地方公共団体の自主性と自立性を保障することを目的とするものだからである。国の側が地方公共団体の違法な事務処理や不作為を是正したいときは、是正の要求や指示に従わないことについての国等による違法確認訴訟(251条の7)や、法定受託事務についての代執行手続(245条の8)による。本肢は、申出人と相手方を逆にしている点で誤りである。

普通地方公共団体の長その他の執行機関は、その担任する事務に関する国の関与のうち是正の要求、許可の拒否その他の処分その他公権力の行使に当たるものに不服があるときは、委員会に対し、当該国の関与を行つた国の行政庁を相手方として、文書で、審査の申出をすることができる。
- 国地方係争処理委員会への審査の申出: 地方公共団体の長その他の執行機関が、国の関与を行った国の行政庁を相手方として行う(250条の13)。国の側からの申出はない
- 国の関与に関する訴え: 委員会の審査の結果や勧告に不服があるとき、地方公共団体の執行機関が高等裁判所に関与の取消し等を求める(251条の5)
- 国等による違法確認訴訟: 是正の要求・指示を受けた地方公共団体が措置を講じず審査の申出もしないときなどに、国の側が高等裁判所に不作為の違法確認を求める(251条の7)
- 自治紛争処理委員: 都道府県の関与に対する市町村の不服を審査する(251条の3)
正しい。是正の指示は公権力の行使に当たる国の関与であり、知事は国地方係争処理委員会に審査の申出をすることができ(地方自治法250条の13第1項)、審査の結果に不服があれば高等裁判所に関与の取消しを求める訴えを提起できる(251条の5第1項)。
法定受託事務は法律で都道府県に配分された都道府県自身の事務であり、大臣は知事を指揮監督する立場にはなく、法律の定める関与によってのみ口を出せる。法定受託事務への関与である是正の指示(地方自治法245条の7)に知事は従う義務を負うから、関与が違法なときに地方公共団体の側から争う仕組みが置かれている。250条の13第1項は、執行機関は、その担任する事務に関する国の関与のうち是正の要求、許可の拒否その他の処分その他公権力の行使に当たるものに不服があるときは、国地方係争処理委員会に対し、当該関与を行った国の行政庁を相手方として審査の申出をすることができると定め、是正の指示はこの関与に含まれる。さらに251条の5第1項は、審査の申出をした執行機関は、委員会の審査の結果又は勧告に不服があるときなどには、高等裁判所に対し、相手方となった国の行政庁を被告として、関与の取消し又は不作為の違法の確認を求める訴えを提起できると定める。この訴えは機関訴訟であり、行政事件訴訟法42条が求める法律の定めがここに置かれている。審査の申出は地方公共団体の側からに限られる。

第二百五十条の十三第一項又は第二項の規定による審査の申出をした普通地方公共団体の長その他の執行機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、高等裁判所に対し、当該審査の申出の相手方となった国の行政庁(略)を被告として、訴えをもって当該審査の申出に係る違法な国の関与の取消し又は当該審査の申出に係る国の不作為の違法の確認を求めることができる。(略)一 第二百五十条の十四第一項から第三項までの規定による委員会の審査の結果又は勧告に不服があるとき。
- 関与には法律又は政令の根拠が必要で(245条の2)、目的達成に必要な最小限度でなければならない(245条の3)
- 自治事務には是正の要求(245条の5)。措置を講ずる義務は生じるが、どの措置をとるかは地方公共団体が選ぶ
- 法定受託事務には是正の指示(245条の7)、従わなければ勧告・指示・高等裁判所の判決を経て代執行(245条の8)
- 公権力の行使に当たる関与に不服があれば、執行機関は国地方係争処理委員会に審査の申出ができる(250条の13)。国の側からは申し出られない
- 審査の結果又は勧告に不服なら高等裁判所に関与の取消し等を求める訴え(251条の5)。国が地方公共団体の不作為を争う手段は違法確認訴訟(251条の7)