1普通地方公共団体に、その議事機関として、当該普通地方公共団体の住民が選挙した議員をもつて組織される議会を置く。
2普通地方公共団体の議会は、この法律の定めるところにより当該普通地方公共団体の重要な意思決定に関する事件を議決し、並びにこの法律に定める検査及び調査その他の権限を行使する。
3前項に規定する議会の権限の適切な行使に資するため、普通地方公共団体の議会の議員は、住民の負託を受け、誠実にその職務を行わなければならない。
この条文の過去問 3問
正しい。93条2項により議会の議員も長も住民が直接選挙し、地方自治法141条2項が長と議員の兼職を禁じており、国会のように議会を自治権の最高機関と位置づける規定はない。
93条2項は、地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が直接これを選挙すると定め、議会の議員だけでなく長についても住民による直接公選を憲法上要求している。内閣総理大臣が国会議員の中から国会の議決で指名され(67条1項)、国務大臣の過半数が国会議員でなければならない(68条1項ただし書)議院内閣制と異なり、住民が議会と長をそれぞれ直接選ぶ二元代表制を採ったものである。この趣旨を受けて地方自治法141条2項は、長は議会の議員と兼ねることができないと定め、法律上、議員と長の兼職を禁止している。また41条は国会を国権の最高機関と定めるが、地方公共団体の議会についてこれに対応する規定はない。地方自治法89条2項も、議会は重要な意思決定に関する事件を議決し、検査、調査その他の権限を行使する機関であると定めるにとどまり、議会を自治権の最高機関と位置づける規定はどこにもない。地方公共団体では、議会と長がいずれも住民から直接に民主的な正統性を与えられた対等・独立の機関として、互いに抑制と均衡を図る関係に立つ。

地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。/普通地方公共団体の長は、衆議院議員又は参議院議員と兼ねることができない。2 普通地方公共団体の長は、地方公共団体の議会の議員並びに常勤の職員及び短時間勤務職員と兼ねることができない。
| 国 | 地方公共団体 | |
|---|---|---|
| 代表の選び方 | 国民が選ぶのは国会議員のみ。内閣総理大臣は国会議員の中から国会が指名(67条1項) | 議会の議員も長も住民が直接選挙(93条2項)。二元代表制 |
| 兼職 | 国務大臣の過半数は国会議員(68条1項) | 長と議員の兼職は禁止(地方自治法141条2項) |
| 最高機関 | 国会は国権の最高機関(41条) | 議会を自治権の最高機関とする規定はなく、長と対等・独立 |
| 解散 | 内閣は衆議院を解散できる(7条3号・69条) | 不信任議決を受けた長は10日以内に議会を解散できる(地方自治法178条1項) |
| 議員の特権 | 不逮捕特権(50条)・免責特権(51条) | 憲法上の保障なし(最大判昭42.5.24) |
| 解職 | 国会議員の解職制度はない | 住民の直接請求による議員・長の解職(地方自治法13条2項・80条以下) |
正しい。地方では議員も長も住民の直接選挙で選ばれ(93条2項)、両者の兼職は地方自治法で禁止され、議会を自治権の最高機関とする規定はない。
93条2項は、地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が直接これを選挙すると定め、議員だけでなく長も住民の直接公選で選ばれる。内閣総理大臣を国会議員の中から国会の議決で指名し(67条1項)、国務大臣の過半数を国会議員から選ばなければならない(68条1項ただし書)国政の議院内閣制と異なり、地方では長と議会がそれぞれ住民から直接に民主的正統性を与えられる二元代表制が採られている。これを制度的に担保するため、地方自治法141条2項は普通地方公共団体の長は当該団体の議会の議員と兼ねることができないと定め、両者の兼職を禁じている。次に41条は国会を国権の最高機関と位置付けるが、地方公共団体の議会についてはこれに対応する規定自体がない。地方自治法89条2項は、議会が当該団体の重要な意思決定に関する事件を議決し、検査及び調査その他の権限を行使する議事機関であると定めるにとどまり、議会を自治権の最高機関とする規定は置かれていない。議会と長は相互に抑制と均衡を図る対等並立の関係にある。

地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。/地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。
| 国 | 地方公共団体 | |
|---|---|---|
| 代表の選び方 | 国民が選ぶのは国会議員。内閣総理大臣は国会議員から国会が指名し、国務大臣の過半数は国会議員 | 議会の議員も長も住民が直接選挙(93条2項)。議員と長の兼職は禁止(地方自治法141条2項) |
| 議会の地位 | 国会は国権の最高機関(41条) | 議会は議事機関(93条1項)。自治権の最高機関ではなく、長と対等並立 |
| 解散 | 内閣は不信任の場合に限らず衆議院を解散できる(7条3号・69条) | 長は議会の不信任議決を受けた場合に限り10日以内に解散できる(地方自治法178条) |
| 議員の特権 | 不逮捕特権(50条)・免責特権(51条) | 憲法上の保障なし(最大判昭42.5.24)。住民の解職請求に服する(地方自治法80条) |
誤り。違うのは末尾の「選挙権を有する者の総会を設けることができる旨を規定することは,憲法に違反する」の部分である。町村総会は住民が直接に意思を決定する機関であり、住民自治の趣旨にいっそう適合するから、93条1項に違反しないと解されている。
93条1項は、地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置すると定める。その趣旨は、地方公共団体の意思決定を住民の意思に基づいて行わせるという住民自治の原則を、住民の代表機関である議会の設置によって具体化することにある。地方自治法94条は、町村は、条例で、議会を置かず、選挙権を有する者の総会を設けることができると定めている。町村総会は、選挙権を有する住民の全員が直接に団体の意思を決定する機関であり、住民の代表者によって構成される議会よりも、住民の意思を団体の意思決定に直接反映させることができる。代表制は住民全員が集まって議決することが困難であるために採られる仕組みであるから、小規模の町村において住民全員による総会が可能であるならば、これを議会に代えることは住民自治の趣旨にいっそう適合する。そのため、町村総会を設けることは93条1項に違反しないと解されている。

町村は、条例で、第89条の規定にかかわらず、議会を置かず、選挙権を有する者の総会を設けることができる。
