1商人の営業、商行為その他商事については、他の法律に特別の定めがあるものを除くほか、この法律の定めるところによる。
2商事に関し、この法律に定めがない事項については商慣習に従い、商慣習がないときは、民法(明治二十九年法律第八十九号)の定めるところによる。
この条文の過去問 4問
誤り。違うのは「民法上の強行規定に優先して適用されることはない」の部分である。商法1条2項は商事について商慣習を民法に優先させており、この優先は民法の強行規定にも及ぶ。
商法1条2項は、商事に関し商法に定めがない事項については商慣習に従い、商慣習がないときは民法の定めるところによると規定し、商事の法源の順位を商法(と商事特別法)、商慣習、民法の順とする。ここで商慣習は民法より先に適用されるのであり、その優先は民法の任意規定に対してだけ働くものではなく、強行規定に対しても及ぶと解されている。法の適用に関する通則法3条は、慣習に法律と同一の効力を認めるのを法令の規定により認められたものと法令に規定の無い事項に限り、制定法を慣習に優先させる原則を採るが、商法1条2項はまさに法令の規定により認められた場合として、商事に関する限り商慣習に民法を排除する効力を与えた特則である。商取引の迅速さ、定型性、営利性に照らすと、民事法の一般原則をそのまま当てはめては取引の実情に合わない場合があるので、業界に根付いた慣習を先に立てたのである。したがって商慣習が民法の強行規定に優先して適用される場合はあり、本肢は誤りである。

商事に関し、この法律に定めがない事項については商慣習に従い、商慣習がないときは、民法(明治二十九年法律第八十九号)の定めるところによる。
| 商慣習法(法的確信あり) | 事実たる慣習 | |
|---|---|---|
| 性質 | 法規範。商事に関する法源(商法1条2項) | 当事者の意思を認定する資料となる事実(民法92条) |
| 適用の順位 | 商法・商事特別法→商慣習→民法。民法の強行規定にも優先し得る。判例は商法の強行規定を修正した例もある | 当事者がその慣習による意思を有すると認められるときに任意規定に優先。強行規定には劣る |
| 訴訟での扱い | 裁判所が職権で調査し適用する。当事者に証明責任は無い(大判明38.3.13) | 存否は証明の対象になり得る |
正しい。商事に関し商法に定めがない事項については商慣習に従い、商慣習がないときに民法による(商法1条2項)。
商法1条2項は、商事に関し、この法律に定めがない事項については商慣習に従い、商慣習がないときは民法の定めるところによると定めており、本肢はこの条文の内容をそのまま述べている。「この法律に定めがない事項」とは商法典に規定が無い事項をいい、実務上は会社法、手形法、小切手法、保険法などの商事特別法を含む商事制定法に定めが無い事項として扱われる。したがって商事の法源の適用順位は、定款や取引所規則などの商事自治法と商事特別法、次に商法典、次に商慣習、最後に民法という順になる。制定法である商法が慣習に優先するのは法の適用に関する通則法3条の原則どおりであり、商慣習が民法に優先する点が商法1条2項の特則としての意義である。平成17年改正前の商法1条は「商慣習法」の語を用いていたが現行法は「商慣習」とする。この文言の変更により法的確信に至らない慣習まで含める趣旨かどうかには議論があるものの、商法に定めの無い商事について商慣習が民法に優先して適用される規律自体に変わりは無い。本肢は正しい。

商事に関し、この法律に定めがない事項については商慣習に従い、商慣習がないときは、民法(明治二十九年法律第八十九号)の定めるところによる。
| 商慣習法(法的確信あり) | 事実たる慣習 | |
|---|---|---|
| 性質 | 法規範。商事に関する法源(商法1条2項) | 当事者の意思を認定する資料となる事実(民法92条) |
| 適用の順位 | 商法・商事特別法→商慣習→民法。民法の強行規定にも優先し得る。判例は商法の強行規定を修正した例もある | 当事者がその慣習による意思を有すると認められるときに任意規定に優先。強行規定には劣る |
| 訴訟での扱い | 裁判所が職権で調査し適用する。当事者に証明責任は無い(大判明38.3.13) | 存否は証明の対象になり得る |
誤り。違うのは「民法上の強行規定に優先して適用されることはない」の部分である。商法1条2項は商事について商慣習を民法に優先させており、この優先は民法の強行規定にも及ぶ。
商法1条2項は、商事に関し商法に定めがない事項については商慣習に従い、商慣習がないときは民法の定めるところによると規定し、商事の法源の順位を商法(と商事特別法)、商慣習、民法の順とする。ここで商慣習は民法より先に適用されるのであり、その優先は民法の任意規定に対してだけ働くものではなく、強行規定に対しても及ぶと解されている。法の適用に関する通則法3条は、慣習に法律と同一の効力を認めるのを法令の規定により認められたものと法令に規定の無い事項に限り、制定法を慣習に優先させる原則を採るが、商法1条2項はまさに法令の規定により認められた場合として、商事に関する限り商慣習に民法を排除する効力を与えた特則である。商取引の迅速さ、定型性、営利性に照らすと、民事法の一般原則をそのまま当てはめては取引の実情に合わない場合があるので、業界に根付いた慣習を先に立てたのである。したがって商慣習が民法の強行規定に優先して適用される場合はあり、本肢は誤りである。

商事に関し、この法律に定めがない事項については商慣習に従い、商慣習がないときは、民法(明治二十九年法律第八十九号)の定めるところによる。
| 商慣習法(法的確信あり) | 事実たる慣習 | |
|---|---|---|
| 性質 | 法規範。商事に関する法源(商法1条2項) | 当事者の意思を認定する資料となる事実(民法92条) |
| 適用の順位 | 商法・商事特別法→商慣習→民法。民法の強行規定にも優先し得る。判例は商法の強行規定を修正した例もある | 当事者がその慣習による意思を有すると認められるときに任意規定に優先。強行規定には劣る |
| 訴訟での扱い | 裁判所が職権で調査し適用する。当事者に証明責任は無い(大判明38.3.13) | 存否は証明の対象になり得る |
正しい。商事に関し商法に定めがない事項については商慣習に従い、商慣習がないときに民法による(商法1条2項)。
商法1条2項は、商事に関し、この法律に定めがない事項については商慣習に従い、商慣習がないときは民法の定めるところによると定めており、本肢はこの条文の内容をそのまま述べている。「この法律に定めがない事項」とは商法典に規定が無い事項をいい、実務上は会社法、手形法、小切手法、保険法などの商事特別法を含む商事制定法に定めが無い事項として扱われる。したがって商事の法源の適用順位は、定款や取引所規則などの商事自治法と商事特別法、次に商法典、次に商慣習、最後に民法という順になる。制定法である商法が慣習に優先するのは法の適用に関する通則法3条の原則どおりであり、商慣習が民法に優先する点が商法1条2項の特則としての意義である。平成17年改正前の商法1条は「商慣習法」の語を用いていたが現行法は「商慣習」とする。この文言の変更により法的確信に至らない慣習まで含める趣旨かどうかには議論があるものの、商法に定めの無い商事について商慣習が民法に優先して適用される規律自体に変わりは無い。本肢は正しい。

商事に関し、この法律に定めがない事項については商慣習に従い、商慣習がないときは、民法(明治二十九年法律第八十九号)の定めるところによる。
| 商慣習法(法的確信あり) | 事実たる慣習 | |
|---|---|---|
| 性質 | 法規範。商事に関する法源(商法1条2項) | 当事者の意思を認定する資料となる事実(民法92条) |
| 適用の順位 | 商法・商事特別法→商慣習→民法。民法の強行規定にも優先し得る。判例は商法の強行規定を修正した例もある | 当事者がその慣習による意思を有すると認められるときに任意規定に優先。強行規定には劣る |
| 訴訟での扱い | 裁判所が職権で調査し適用する。当事者に証明責任は無い(大判明38.3.13) | 存否は証明の対象になり得る |
