第43条過去問 2 前条第一号の規定の施行前に同号の規定による改正前の行政事件訴訟法の規定に基づき提起された政投銀を被告とする抗告訴訟(附則第十五条第一項の規定により会社が承継することとなる権利及び義務に関するものに限る。)の管轄については、なお従前の例による。 この条文の過去問 2問 2013年 司法試験 第35問 肢イ Xが違法であると主張する公金の支出を内容とする処分がされたが実際の金銭の支払は未了である事例において、Xは、法第242条の2第1項第2号の規定に基づき当該処分の取消しを求める住民訴訟を適法に提起した場合には、当該処分に係る金銭の支払について、行政事件訴訟法第25条の規定の適用により、それが当該処分の相手方にされることによりXの経営する事業が受ける重大な損害を避けるため、執行停止の申立てを、適法にすることができる。 解説 本肢は誤り。行政事件訴訟法第25条の執行停止は、取消訴訟の対象である処分の効力等を停止して、その処分の名宛人(申立人)に生ずる重大な損害を避けるための仮の救済制度である。住民訴訟(2号請求)の原告Xは当該支出処分の名宛人ではなく、Xの主張する「自己の経営する事業が受ける損害」も処分によって直接生ずるものではないから、Xが自己の事業損害を理由に、処分の相手方への支払を止めるための執行停止を申し立てることは、執行停止制度の構造になじまず認められない。住民訴訟が住民全体の利益を図る客観訴訟であることもこれを基礎づける。本肢は誤りである。 ○× 解説 2011年 司法試験 第33問 肢イ 問題とされる処分が総務部長Bにより既にされた事例において,Xは,A市を被告として,法第242条の2第1項第2号の規定に基づき処分の取消しを求める住民訴訟を適法に提起することができる。 解説 本肢は正しい。法242条の2第1項2号は、住民訴訟の類型として「行政処分たる当該行為の取消し又は無効確認の請求」を認める。この請求は、行訴法43条1項にいう「処分又は裁決の取消しを求めるもの」に当たるから、法242条の2第11項を介して、行訴法9条および10条1項を除き、取消訴訟に関する規定が準用される。除外されているのは原告適格(9条)と自己の法律上の利益に関係のない違法の主張制限(10条1項)であるが、これは住民訴訟が住民の個人的利益とは無関係に財務会計行為の適正を確保するための客観訴訟であることによる当然の帰結である。これに対し、被告適格を定める行訴法11条は除外されていないから、そのまま準用される。 平成16年改正後の行訴法11条1項1号は、処分をした行政庁が国または公共団体に所属する場合には、当該行政庁の所属する国または公共団体を被告として取消訴訟を提起すべき旨を定める(いわゆる行政主体主義)。本問で問題とされる処分をしたのは、委任を受けた総務部長Bであるが、Bが所属する公共団体はA市であるから、準用される行訴法11条1項1号により、2号請求の被告はA市となる。したがって、XがA市を被告として処分の取消しを求める住民訴訟を提起することは適法である。 1号の差止請求や4号の義務付け型請求が「取消しを求めるもの」ではなく行訴法43条3項の規律に服し、被告が執行機関または職員となるのに対し、2号請求のみが同条1項により行政主体主義の適用を受けて被告が地方公共団体となる。この違いを条文の構造から説明できるかが本問の眼目である。 ○× 解説