第29条過去問 3
1弁明は、行政庁が口頭ですることを認めたときを除き、弁明を記載した書面(以下「弁明書」という。)を提出してするものとする。
2弁明をするときは、証拠書類等を提出することができる。
この条文の過去問 3問
不利益処分をしようとする場合の当該不利益処分の名宛人となるべき者についての弁明の機会の付与における弁明は、原則として、弁明書及び証拠書類等の提出並びに口頭での意見陳述により行われる。
解説
本肢は誤り。行政手続法29条1項は、弁明は、行政庁が口頭ですることを認めたときを除き、弁明を記載した書面(弁明書)を提出してするものとすると定めており、弁明の機会の付与は書面審理を原則とする手続である。口頭による意見陳述は行政庁が特に認めた場合に例外的に許されるにすぎず、名宛人となるべき者が当然に口頭での陳述を求めうるものではない。このことは、弁明の機会の付与に際しての通知事項を定める同法30条3号が、弁明書の提出先及び提出期限を本文で掲げたうえ、口頭による弁明の機会を与える場合の出頭日時・場所等をかっこ書きで付加的に定めていることからも裏付けられる。また、同法29条2項は当事者が弁明をするときに証拠書類等を提出することができると定めるにとどまり、その提出は任意的なものであって、必ず行われるべき弁明の方法とされているわけではない。弁明の機会の付与は、行政手続法13条1項2号に基づき、許認可等の取消しや資格・地位の直接的な剥奪といった重大な不利益処分以外の不利益処分について採られる略式の意見陳述手続であり、口頭審理を原則とし(20条)、文書等の閲覧(18条)、参加人の参加(17条)、聴聞調書及び報告書の作成(24条)等が保障される聴聞と対比される。したがって、口頭での意見陳述が原則的に行われるとする本肢は誤りである。
弁明は,書面を提出して行うことが原則であるが,行政庁が認める場合には,口頭で行うことができる。
解説
本肢は正しい。行政手続法は、不利益処分に先立つ名あて人の意見陳述手続として、聴聞と弁明の機会の付与という二種の手続を定める(行政手続法13条1項)。このうち弁明の機会の付与は、聴聞に比して簡易な手続として設計されており、その方式につき同法29条1項は、弁明は「行政庁が口頭ですることを認めたときを除き」、弁明を記載した書面(弁明書)を提出してするものと定める。すなわち書面の提出による弁明が原則形態であり、口頭による弁明は行政庁がこれを認めた場合に限って許される例外的方式である。また、弁明をするときは証拠書類等を提出することができ(同条2項)、行政庁は弁明書の提出期限までに相当な期間をおいて、名あて人に対し予定される不利益処分の内容および根拠法令の条項、不利益処分の原因となる事実等を書面により通知しなければならない(同法30条)。これに対し聴聞は、主宰者の下で口頭による意見陳述および質問(同法20条)、文書等の閲覧(同法18条)が保障される対審的構造を有する点で弁明手続と大きく異なる。本肢は、弁明が書面提出によることを原則としつつ、行政庁が認める場合には口頭で行い得るとするものであり、29条1項の定めに合致する。よって本肢は正しい。
弁明は、書面を提出して行うことが原則であるが、行政庁が認める場合には、口頭で行うことができる。
解説
本肢は正しい。行政手続法29条1項は、弁明は、行政庁が口頭ですることを認めたときを除き、弁明を記載した書面(弁明書)を提出してするものとする旨を定めている。すなわち弁明手続は書面によることを原則とし、行政庁が認めた場合に例外的に口頭ですることができる。本肢はこの規律に合致し、正しい。