条文日本国憲法

第2章

日本国憲法取得日 2026年9月26日この範囲 1条 ・ 過去問 38問
第2章
第9条過去問 38

1日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

この条文の過去問 38問
2024年 予備試験 第8問 肢ア
憲法第9条第1項について、国際紛争を解決するための戦争を放棄したものであり、自衛戦争を放棄したものではないとの考え方に立った場合、同条第2項後段について、交戦権は否認されていると解することはできない。
2024年 予備試験 第8問 肢イ
判例によれば、憲法第9条は、私法上の行為の効力を直接規律することを目的とした規定ではないため、国の私法上の行為については、実質的にみて公権力の発動たる行為と何ら変わりがないといえるような特段の事情があったとしても、同条が直接適用されることはない。
2024年 予備試験 第8問 肢ウ
アメリカ合衆国軍隊の駐留を合憲と解する考え方として、憲法第9条第2項の「戦力」とは、日本が指揮権、管理権を行使し得る戦力を意味し、外国の軍隊はこれに当たらないとするものがあり、最高裁判所は、この考え方を採用している。
2023年 司法試験 第13問 肢ア
憲法第9条第2項で否認されている交戦権の内容を、国家が交戦者として有する権利とする国際法上の用例に従って解するのでなく、国家として戦争を行う権利と広く解する見解に対しては、同条第1項の規定との重複が避けられないとの批判がある。
2023年 司法試験 第13問 肢イ
判例は、憲法第9条第1項によっても我が国が主権国家として持つ固有の自衛権は何ら否定されたものでなく、同条第2項は自衛のための戦力の保持まで禁じたものではないから、我が国の平和と安全の維持を目的としたアメリカ合衆国軍隊の駐留は同条に違反しないとしている。
2021年 予備試験 第9問 肢ア
a.憲法第9条第1項は,侵略戦争を放棄しているが,自衛戦争は放棄しておらず,同条第2項にいう「前項の目的」とは,第1項の「国際紛争を解決する手段として」の戦争の放棄のみを指すから,自衛のための戦力の保持は禁じられていない。 b.自衛のための戦力と侵略のための戦力とを区別することは困難であり,戦力の保持を禁じた第2項の規定が無意味なものとなる。
2021年 司法試験 第13問 肢ア
a.憲法第9条第1項は,侵略戦争を放棄しているが,自衛戦争は放棄しておらず,同条第2項にいう「前項の目的」とは,第1項の「国際紛争を解決する手段として」の戦争の放棄のみを指すから,自衛のための戦力の保持は禁じられていない。 b.自衛のための戦力と侵略のための戦力とを区別することは困難であり,戦力の保持を禁じた第2項の規定が無意味なものとなる。
2021年 司法試験 第13問 肢イ
a.憲法第9条第1項は,侵略戦争を放棄しているが,自衛戦争は放棄しておらず,同条第2項にいう「前項の目的」とは,第1項全体の精神,すなわち「正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し」を指し,第2項によって警察力を上回る実力の保持が禁じられている。 b.日本国憲法には,第66条第2項の文民条項を除き,戦争開始の決定手続や軍隊の編制に関する規定が存在しない。
2021年 司法試験 第13問 肢ウ
a.憲法第9条は,我が国が主権国として有する固有の自衛権まで否定するものではなく,自衛のために必要な最小限度の実力,すなわち自衛力の保持を禁じていない。 b.個人の正当防衛の権利とは異なり,国家が固有の権利として自衛権を有するということはできない。
2019年 予備試験 第10問 肢ア
a.戦争の放棄について規定した憲法第9条第1項は,自衛のためであると侵略のためであるとを問わず,全ての戦争を放棄することとしたものである。 b.「国際紛争を解決する手段として」の「戦争」という文言は,戦争抛棄ニ関スル条約(いわゆる不戦条約)に見られるような,通常の国際法上の用例に従って解釈されるべきである。
2019年 司法試験 第13問 肢ア
a.戦争の放棄について規定した憲法第9条第1項は,自衛のためであると侵略のためであるとを問わず,全ての戦争を放棄することとしたものである。 b.「国際紛争を解決する手段として」の「戦争」という文言は,戦争抛棄ニ関スル条約(いわゆる不戦条約)に見られるような,通常の国際法上の用例に従って解釈されるべきである。
2019年 司法試験 第13問 肢ウ
a.憲法第9条に違反する具体的な立法又は行政処分により,個人に何らかの不利益が生じたとしても,同条で保障された個人の権利が侵害されたものということはできない。 b.憲法第9条は,前文における平和主義の原則を受けて規定されたものであり,平和達成のための禁止事項を前文よりも具体的に列挙しているが,これは国家機関に対して一定の行為を禁止するものであって,その保護法益は国民一般の公益である。
2018年 司法試験 第14問 肢ア
憲法第9条第2項が保持を禁止した戦力とは,我が国がその主体となってこれに指揮権,管理権を行使し得る戦力に限られず,我が国との安全保障条約に基づき我が国に駐留する外国の軍隊も,我が国の要請に応じて武力を行使する可能性があるので,同項の戦力に該当し得る。
2018年 司法試験 第14問 肢ウ
国が自衛隊の用地を取得するために私人と締結した土地売買契約は,当該契約が実質的にみて公権力の発動たる行為と何ら変わりがないといえるような特段の事情のない限り,憲法第9条の直接適用を受けず,私人間の利害関係の公平な調整を目的とする私法の適用を受けるに過ぎない。
2017年 予備試験 第9問 肢ア
憲法第9条第1項について,侵略戦争を放棄したものであり,自衛戦争を放棄したものではないという考え方に立ったとしても,同条第2項前段によって第1項の目的を達成するために一切の戦力の保持が禁止されており,同条第2項後段によって交戦権も否認されているとの考え方に立てば,結果として自衛のための戦争も放棄されていることになる。
2017年 予備試験 第9問 肢イ
戦争はおよそ国際紛争解決の手段として行われるものであり,その目的のいかんを問わず憲法第9条第1項により放棄されているという考え方に立ったとしても,同条第2項の「前項の目的を達するため」につき,戦力不保持を定めるに至った動機を示すものとの考え方に立てば,結果として自衛のための戦争は認められていることになる。
2017年 予備試験 第9問 肢ウ
憲法第9条第1項について,侵略戦争を放棄したものであり,自衛戦争を放棄したものではないという考え方に立った場合,第9条第2項の「交戦権」につき,交戦国に国際法上認められる権利と考えるか,国として戦いを交える権利と考えるかに関わらず,自衛のための戦争は認められていることになる。
2016年 司法試験 第13問 肢ア
第1項で,侵略戦争は放棄されているが,自衛戦争は放棄されていないとし,第2項の「前項の目的を達するため」を,侵略戦争放棄の目的を達するためとする見解に対しては,日本国憲法には,第66条第2項の文民条項以外に戦争や軍隊を予定する規定が存在しないとの批判が当てはまる。
2016年 司法試験 第13問 肢イ
第1項で,侵略戦争は放棄されているが,自衛戦争は放棄されていないとし,第2項の「前項の目的を達するため」を,戦争を放棄するに至った動機を一般的に指すとする見解に対しては,国際法上の用例によると,「国際紛争を解決する手段としての戦争」は「国家の政策の手段としての戦争」と同義であり,こうした用例を尊重すべきであるとの批判が当てはまる。
2016年 司法試験 第13問 肢ウ
第1項で,侵略戦争は放棄されているが,自衛戦争は放棄されていないとし,第2項の「前項の目的を達するため」を,戦争を放棄するに至った動機を一般的に指すとする見解と,第1項で,自衛戦争を含む全ての戦争が放棄されているとする見解のいずれの見解を採っても,憲法第9条により,全ての戦争が放棄されているとの結論が導かれる。
2014年 予備試験 第8問 肢ア
およそ国際紛争解決の手段でない戦争というものは現実にはあり得ず,侵略戦争と自衛戦争等を峻別することは困難である。
2014年 予備試験 第8問 肢イ
非武装平和主義を掲げた憲法の特徴は第9条第2項にあり,同項は,単なる確認的規定ではなく,実質的な意義を有する規定と解するべきである。
2014年 予備試験 第8問 肢ウ
国際法上,交戦権とは,敵国領土の占領,船舶の臨検・拿捕,あるいは敵国兵力の破壊を行う権利など,交戦国に認められている諸権利のことをいう。
2012年 司法試験 第14問 肢ア
①及び③の見解を前提とすると,自衛のための戦争は認められるので,そのための戦力保持は許されることになる。
2012年 司法試験 第14問 肢イ
①及び④の見解を前提とすると,一切の戦力の保持が禁止される結果として,自衛のための戦争も放棄されることになる。
2012年 司法試験 第14問 肢ウ
②及び④の見解を前提とすると,侵略戦争はもとより,自衛のための戦争も認められず,そのための戦力の保持も一切許されないことになる。
2011年 予備試験 第8問 肢ア
憲法第9条は,我が国が主権国として持つ固有の自衛権を否定するものではない。憲法前文の趣旨からして,憲法第9条は,国際連合のような国際機関にばかりでなく,他国に安全保障を求めることを禁じるものではない。
2011年 予備試験 第8問 肢イ
憲法第9条第2項にいう「戦力」とは,我が国がその主体となって指揮権,管理権を行使し得る戦力をいう。我が国に駐留する外国の軍隊がここにいう戦力に該当するか否かの判断は,裁判所の司法審査権の範囲外である。
2011年 予備試験 第8問 肢ウ
憲法第9条は国の基本的な法秩序を示した規定であるから,憲法より下位の法形式による全ての法規の解釈適用に当たって,その指導原理となり得るものであることはいうまでもないが,私法上の行為の効力を直接規律するものではない。
2011年 司法試験 第14問 肢イ
主権という言葉は多義的であり,国民主権,国家主権のほかに,国家権力(統治権)そのものを意味する場合もあって,憲法第9条第1項及び第41条で使われている「国権」とは,この国家権力そのものを表すものとして使われている。
2009年 司法試験 第2問 肢ア
国が行政の主体としてでなく私人と対等の立場から私人との間で個々的に締結する私法上の契約は,国の統治行動の場合と同一の基準や観念によってこれを律することはできないのであり,私人間の利害関係の公平な調整を目的とする私法の適用を受けるだけである。
2007年 司法試験 第13問 肢ア
政府は,憲法第9条第2項は自衛のために必要な最小限度の実力,すなわち自衛力の保持を禁じていないという立場をとっている。その論拠は,同条第1項は「国際紛争を解決する手段として」の戦争,すなわち侵略戦争を放棄するものであることと,同条第2項冒頭の「前項の目的を達するため」という文言からして,同条項における「戦力」の不保持は侵略戦争の放棄という目的にとって必要な限りのものであるということである。
2007年 司法試験 第13問 肢イ
最高裁判所は,自衛隊機の離着陸の差止めが求められた訴訟において,当該飛行場の設置及び航空機の配備・運用が違法か否かは,自衛隊の組織・活動の合法性に関する判断に左右されるのであるから,主権国としての我が国の存立の基礎に極めて重大な関係を持つ高度に政治的な問題であり,純司法的な機能を使命とする司法裁判所の審査には原則としてなじまず,法律上の争訟に当たらないと判示した。
2007年 司法試験 第13問 肢ウ
憲法第9条についての政府の解釈によれば,同条によって集団的自衛権の行使が禁じられており,個別的自衛権の行使に当たらないような武力の行使は許されないが,武力の行使に当たらない武器の使用は許される。いわゆるPKO等協力法などの自衛隊の海外派遣を認める法律においては,このような解釈を前提として,自衛隊員による自衛隊員等の生命,身体を防衛するための必要最小限の武器の使用が認められている。
2006年 司法試験 第10問 肢ア
憲法第9条は,我が国が主権国として持つ固有の自衛権を否定するものではなく,憲法の平和主義は決して無防備,無抵抗を定めたものではない。
2006年 司法試験 第10問 肢イ
憲法第9条第2項がその保持を禁止した戦力とは,我が国が主体となってこれに指揮権,管理権を行使し得る戦力をいうものであり,外国の軍隊は,たとえそれが我が国に駐留するとしても,ここにいう戦力には該当しない。
2006年 司法試験 第10問 肢ウ
憲法第9条が侵略のための陸海空軍その他の戦力の保持を禁じていることは一見明白であるが,自衛のための軍隊その他の戦力の保持を禁じているか否かに関して憲法第9条第2項は一義的に明確な規定と解することはできない。
2006年 司法試験 第10問 肢エ
憲法第9条の宣明する国際平和主義,戦争の放棄,戦力の不保持などの国家の統治活動に対する規範は,私法的な価値秩序とは本来関係のない公法的な性格を有する規範であるから,それに反する私法上の行為の効力を一律に否定する作用を営むことはない。