届出が届出書の記載事項に不備がないこと、届出書に必要な書類が添付されていることその他の法令に定められた届出の形式上の要件に適合している場合は、当該届出が法令により当該届出の提出先とされている機関の事務所に到達したときに、当該届出をすべき手続上の義務が履行されたものとする。
この条文の過去問 1問
誤り。違うのは「知事が届出を受理する行為は行政処分である」の部分である。届出は提出先の事務所に到達したときに手続上の義務が履行され、受理という応答行為を要しない。
届出とは、行政庁に対し一定の事項の通知をする行為であって、法令により直接に当該通知が義務付けられているものをいう(行政手続法2条7号)。同法37条は、法令に定められた形式上の要件に適合している届出は、提出先とされている機関の事務所に到達したときに、届出をすべき手続上の義務が履行されたものとすると定める。すなわち届出の効果は到達によって当然に生じ、行政庁が受理するかどうかを判断する余地はない。同法7条が、申請についても事務所に到達したときは遅滞なく審査を開始しなければならず、要件不適合なら補正を求めるか拒否処分をすべきものとしているのも、受理・不受理という中間段階の行為を挟むことを認めない趣旨であり、行政手続法は受理の観念を排斥している。したがって知事の受理は事実上の受領にすぎず、国民の権利義務を直接形成し又はその範囲を確定する法的効果を持たないから、行政処分には当たらない。仮に行政庁の応答によってはじめて法的効果が左右される仕組みであれば、その通知は届出ではなく申請であり、処分性が問題になるのは受理ではなく後続の応答である。

届出が届出書の記載事項に不備がないこと、届出書に必要な書類が添付されていることその他の法令に定められた届出の形式上の要件に適合している場合は、当該届出が法令により当該届出の提出先とされている機関の事務所に到達したときに、当該届出をすべき手続上の義務が履行されたものとする。
| 申請(2条3号) | 届出(2条7号) | |
|---|---|---|
| 性質 | 許認可等を求める行為で、行政庁が諾否の応答をすべきもの | 一定の事項を通知する行為で、法令により通知が義務付けられているもの |
| 行政庁の義務 | 到達したら遅滞なく審査を開始し、補正を求めるか諾否の応答をする(7条) | 応答義務なし。形式上の要件が整えば到達で手続上の義務は履行済み(37条) |
| 受理 | 受理・不受理の段階での処分は認められない | 受理は事実上の受領で処分ではない |
| 争い方 | 応答なし→不作為の違法確認、拒否→取消訴訟 | 受理を争う余地はなく、後続の不利益処分等を争う |