1行政庁は、聴聞を行うに当たっては、聴聞を行うべき期日までに相当な期間をおいて、不利益処分の名宛人となるべき者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項不利益処分の原因となる事実聴聞の期日及び場所聴聞に関する事務を所掌する組織の名称及び所在地
1 予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項
2 不利益処分の原因となる事実
3 聴聞の期日及び場所
4 聴聞に関する事務を所掌する組織の名称及び所在地
2前項の書面においては、次に掲げる事項を教示しなければならない。聴聞の期日に出頭して意見を述べ、及び証拠書類又は証拠物(以下「証拠書類等」という。)を提出し、又は聴聞の期日への出頭に代えて陳述書及び証拠書類等を提出することができること。聴聞が終結する時までの間、当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができること。
1 聴聞の期日に出頭して意見を述べ、及び証拠書類又は証拠物(以下「証拠書類等」という。)を提出し、又は聴聞の期日への出頭に代えて陳述書及び証拠書類等を提出することができること。
2 聴聞が終結する時までの間、当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができること。
3行政庁は、不利益処分の名宛人となるべき者の所在が判明しない場合においては、第一項の規定による通知を、公示の方法によって行うことができる。
4前項の公示の方法による通知は、不利益処分の名宛人となるべき者の氏名、第一項第三号及び第四号に掲げる事項並びに当該行政庁が同項各号に掲げる事項を記載した書面をいつでもその者に交付する旨(以下この項において「公示事項」という。)を総務省令で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置くとともに、公示事項が記載された書面を当該行政庁の事務所の掲示場に掲示し、又は公示事項を当該事務所に設置した電子計算機の映像面に表示したものの閲覧をすることができる状態に置く措置をとることによって行うものとする。この場合においては、当該措置を開始した日から二週間を経過したときに、当該通知がその者に到達したものとみなす。
この条文の過去問 3問
誤り。違うのは「ライバル事業者Cは…資料の閲覧を求めることができる」の部分である。閲覧を求められるのは当事者と、処分がされた場合に自己の利益を害されることとなる参加人に限られる(行政手続法18条1項)。
行政手続法18条1項は、聴聞の通知があった時から聴聞が終結する時までの間、不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができる者を、「当事者及び当該不利益処分がされた場合に自己の利益を害されることとなる参加人」に限っている。当事者とは不利益処分の名あて人となるべき者であり(15条1項)、本問ではBがこれに当たるから、ライバル事業者Cは当事者ではない。また17条1項により、主宰者は処分の根拠となる法令に照らして利害関係を有すると認められる者に参加を許可できるが、仮にCが参加人となれたとしても、Cは競争者であるBへの不利益処分の発動を望み、処分がされればむしろ利益を受ける立場にあるから、「自己の利益を害されることとなる参加人」には当たらない。閲覧請求権をこのように絞ったのは、処分を受ける側の防御権を保障する制度趣旨によるものであり、事件に強い関心を持つにすぎない第三者に行政庁の手持ち資料を見せる趣旨ではない。したがってCは資料の閲覧を求めることができない。

当事者及び当該不利益処分がされた場合に自己の利益を害されることとなる参加人(以下この条及び第二十四条第三項において「当事者等」という。)は、聴聞の通知があった時から聴聞が終結する時までの間、行政庁に対し、当該事案についてした調査の結果に係る調書その他の当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができる。
| 当事者(名あて人となるべき者) | 利益を害される参加人 | 利益を受ける参加人 | |
|---|---|---|---|
| 参加 | 通知を受けて当然に | 主宰者の許可(17条1項) | 主宰者の許可(17条1項) |
| 期日での意見陳述・証拠提出 | できる(20条2項) | できる(20条2項) | できる(20条2項) |
| 資料の閲覧(18条1項) | できる | できる | できない |
正しい。許可の取消しは許認可等を取り消す不利益処分であるから聴聞を執り、期日までに相当な期間を置いて所定の事項を書面で通知しなければならないが、公聴会の開催を定める行政手続法10条は申請に対する処分の規定であり、不利益処分には適用されない。
行政手続法13条1項は、不利益処分をしようとするときの意見陳述手続を処分の重さで振り分け、許認可等を取り消す不利益処分をしようとするときは聴聞を執らなければならないとする(同項1号イ)。設置許可の取消しはA社が許可により得た地位を根こそぎ失わせる処分であるから、これに当たる。聴聞は行政庁が名あて人となるべき者に書面で通知することから始まり、同法15条1項は、聴聞を行うべき期日までに相当な期間をおいて、予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項、不利益処分の原因となる事実、聴聞の期日及び場所、聴聞に関する事務を所掌する組織の名称及び所在地を通知しなければならないと定める。一方、公聴会の開催その他の方法で申請者以外の者の意見を聴く機会を設けるよう努めなければならないと定める同法10条は、申請に対する処分の章に置かれた規定であり、しかも努力義務である。許可の取消しは不利益処分であるから同条の適用はなく、B県知事が周辺住民の意見を聴く公聴会を開く義務はない。

行政庁は、聴聞を行うに当たっては、聴聞を行うべき期日までに相当な期間をおいて、不利益処分の名あて人となるべき者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。一 予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項 二 不利益処分の原因となる事実 三 聴聞の期日及び場所 四 聴聞に関する事務を所掌する組織の名称及び所在地
- イ:許認可等を取り消す不利益処分をしようとするとき
- ロ:名あて人の資格又は地位を直接にはく奪する不利益処分をしようとするとき
- ハ:名あて人が法人である場合のその役員の解任を命ずる不利益処分、名あて人の業務に従事する者の解任を命ずる不利益処分、名あて人の会員である者の除名を命ずる不利益処分をしようとするとき
- ニ:イからハまでに掲げる場合以外の場合であって行政庁が相当と認めるとき
- 上記以外は弁明の機会の付与(同項2号)。公聴会(10条)は申請に対する処分の努力義務で、不利益処分には適用がない
正しい。聴聞の通知の相手方は不利益処分の名あて人となるべき者であり、それ以外の利害関係人への通知義務は定められていない。
行政手続法15条1項は、行政庁は聴聞を行うに当たっては、聴聞を行うべき期日までに相当な期間をおいて、不利益処分の名あて人となるべき者に対し、予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項、原因となる事実、聴聞の期日及び場所等を書面により通知しなければならないと定める。通知の相手方は名あて人となるべき者に限られており、名あて人以外に当該不利益処分について利害関係を有する者に通知することを義務づける規定はない。聴聞は不利益処分を受ける者に防御の機会を保障する手続であるから、通知も名あて人に向けられる。利害関係人については、同法17条1項が、主宰者は必要があると認めるときは、当該不利益処分の根拠となる法令に照らし当該不利益処分につき利害関係を有するものと認められる者に対し、聴聞に関する手続に参加することを求め、又は参加を許可することができると定めており、参加は主宰者の裁量による求めや許可を通じて実現される仕組みであって、行政庁の通知義務の対象ではない。本肢は通知の相手方の範囲を正しく述べている。

行政庁は、聴聞を行うに当たっては、聴聞を行うべき期日までに相当な期間をおいて、不利益処分の名あて人となるべき者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
| 場面 | 条文 | 利害関係人の扱い |
|---|---|---|
| 申請に対する処分の理由の提示 | 8条1項 | 申請者に対して示す。不利益を受ける第三者への提示義務はない |
| 公聴会等による意見聴取 | 10条 | 申請者以外の者の利害を考慮すべきことが法令上の許認可等の要件であるとき、努力義務 |
| 聴聞の通知 | 15条1項 | 名あて人となるべき者に対して行う。利害関係人への通知義務はない |
| 聴聞への参加 | 17条1項 | 主宰者が必要と認めるとき、参加を求め又は許可できる(参加人) |
| 文書等の閲覧 | 18条1項 | 当事者と、処分により自己の利益を害される参加人が請求できる |










