当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で、法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするものが提起されたときは、裁判所は、当該処分又は裁決をした行政庁にその旨を通知するものとする。
この条文の過去問 1問
誤り。違うのは「被告は、当該処分又は裁決をした行政庁が所属する国又は公共団体に対し、遅滞なく、その訴訟の告知をしなければならない」の部分である。
形式的当事者訴訟は、処分又は裁決に関する訴訟でありながら、法令の規定によって処分庁でも国・公共団体でもない私人が被告となる。そのため、処分又は裁決をした行政庁が訴訟の提起を知らないまま審理が進むおそれがあり、行訴法39条は、当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で、法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするものが提起されたときは、裁判所は、当該処分又は裁決をした行政庁にその旨を通知するものとすると定めた。通知をするのは裁判所であり、通知の相手は処分又は裁決をした行政庁である。本肢は、通知の主体を被告とし、相手を行政庁の所属する国又は公共団体とし、さらに訴訟告知という民事訴訟法上の制度の名で述べている点で、39条の仕組みと異なる。通知を受けた行政庁は、行政庁の訴訟参加(23条、41条1項で準用)により訴訟に加わることができる。

当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で、法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするものが提起されたときは、裁判所は、当該処分又は裁決をした行政庁にその旨を通知するものとする。
| 形式的当事者訴訟(4条前段) | 実質的当事者訴訟(4条後段) | |
|---|---|---|
| 内容 | 処分・裁決に関する訴訟だが、法令の規定で法律関係の当事者の一方を被告とするもの | 公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟 |
| 例 | 土地収用法133条の損失補償に関する訴え(起業者と土地所有者が当事者) | 在外国民の選挙権確認(最大判平17.9.14)、薬事法施行規則による郵便等販売規制と地位確認(最判平25.1.11)、処遇上の不利益予防のための義務不存在確認(最判平24.2.9) |
| 行政庁への通知 | 提起されたとき裁判所が処分・裁決をした行政庁に通知(39条) | なし |
| 準用 | 23条・24条・33条1項・35条、資料提出について23条の2(41条1項)。第三者効(32条1項)と執行停止は準用なし | 同左 |
