/ 民事訴訟法

訴訟要件と訴えの類型|給付訴訟・確認訴訟・形成訴訟

訴訟要件と訴えの類型を体系的に解説。給付訴訟・確認訴訟・形成訴訟の区別、訴え提起の要件、訴状の記載事項を整理します。

この記事のポイント

訴えは給付訴訟・確認訴訟・形成訴訟の3類型に分かれ、それぞれ訴えの利益の判断基準が異なる。 訴訟要件を充たさない訴えは却下される。


訴えの3類型

類型 内容 判決 給付訴訟 被告に一定の給付を命じる判決を求める 給付判決(執行力あり) 確認訴訟 権利関係の存否の確認を求める 確認判決(執行力なし) 形成訴訟 法律関係の変動を求める 形成判決(形成力あり)

給付訴訟の種類

種類 内容 現在の給付の訴え 既に履行期が到来した請求 将来の給付の訴え あらかじめ請求する必要がある場合(135条)

確認訴訟の対象

対象 可否 現在の権利関係 原則として可能 過去の権利関係 例外的に可能 事実の確認 原則不可(例外:証書真否確認の訴え)

訴えの提起

訴状の必要的記載事項(133条2項)

記載事項 内容 当事者の表示 原告・被告の氏名住所 請求の趣旨 求める判決の内容 請求の原因 請求を特定するのに必要な事実

訴状の送達

訴状は被告に送達しなければならない(138条1項)。


二重起訴の禁止(142条)

要件

要件 判断基準 当事者の同一 同一の当事者間 訴訟物の同一 同一の訴訟物(審判対象の同一性)

効果

後訴は不適法として却下される。

相殺の抗弁と二重起訴

別訴で訴求中の債権を自働債権として相殺の抗弁を提出することは、二重起訴の禁止の趣旨に抵触しうる(最判平3.12.17)。


訴えの変更(143条)

要件

  1. 請求の基礎に変更がないこと
  2. 著しく訴訟手続を遅滞させないこと
  3. 口頭弁論終結前であること

訴えの変更の類型

類型 内容 追加的変更 旧請求を維持しつつ新請求を追加 交換的変更 旧請求を撤回し新請求に変更

まとめ

  • 訴えは給付・確認・形成の3類型
  • 確認訴訟は確認の利益の判断が重要
  • 訴状には請求の趣旨と原因の記載が必要
  • 二重起訴は禁止される(142条)
  • 訴えの変更は請求の基礎の同一性が要件

FAQ

Q1. 形成訴訟の例にはどのようなものがありますか?

離婚の訴え、株主総会決議取消しの訴え、会社の設立無効の訴え等があります。形成訴訟は法律に明文の規定がある場合にのみ認められます。

Q2. 訴えの取下げはいつまで可能ですか?

判決確定前はいつでも可能ですが、被告が本案について準備書面を提出し又は口頭弁論をした後は被告の同意が必要です(261条2項)。


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