/ 民事訴訟法

共同訴訟の類型|通常共同訴訟・必要的共同訴訟・同時審判申出

共同訴訟の類型を体系的に解説。通常共同訴訟と必要的共同訴訟の区別、固有必要的と類似必要的の違い、同時審判申出共同訴訟を整理します。

この記事のポイント

共同訴訟は複数の当事者が一つの訴訟手続で審判を受ける制度であり、通常共同訴訟と必要的共同訴訟に大別される。 必要的共同訴訟はさらに固有必要的と類似必要的に分かれ、合一確定の要請から特殊な規律に服する。


共同訴訟の分類

共同訴訟
├── 通常共同訴訟(38条)
│   └── 共同訴訟人独立の原則(39条)
└── 必要的共同訴訟
    ├── 固有必要的共同訴訟
    │   └── 全員が当事者にならなければ不適法
    └── 類似必要的共同訴訟(40条)
        └── 合一確定の必要性

通常共同訴訟(38条)

要件

要件 内容 権利義務の共通 訴訟の目的である権利義務が共通 同一の事実上法律上の原因 同一の事実上及び法律上の原因に基づく 同種の権利義務で同種の原因 同種の権利義務が同種の事実上法律上の原因に基づく

共同訴訟人独立の原則(39条)

各共同訴訟人の訴訟行為は、他の共同訴訟人に影響を及ぼさない。

具体例 効果 一人が自白 他の共同訴訟人に影響しない 一人が上訴 他の共同訴訟人に影響しない 一人に対する中断 他の共同訴訟人に影響しない

必要的共同訴訟

固有必要的共同訴訟

項目 内容 意義 全員が共同でなければ当事者適格が認められない 具体例 共有物に関する訴え(共有者全員が原告)、入会権確認訴訟

類似必要的共同訴訟(40条)

項目 内容 意義 各自が単独で訴訟追行可能だが、共同訴訟となった場合は合一確定が必要 具体例 株主総会決議取消訴訟の共同原告、株主代表訴訟の共同原告

40条の規律

規律 内容 一人の訴訟行為は全員の利益においてのみ効力を生じる 有利な行為は全員に効力 相手方の行為は全員に対して効力を生じる 一人に対する送達は全員に効力 一人についての中断・中止は全員に効力を生じる 訴訟手続の統一

同時審判申出共同訴訟(41条)

意義

法律上併存し得ない関係にある請求について、原告が同時審判を申し出る制度。

要件

  1. 共同被告に対する請求が法律上併存し得ない関係にあること
  2. 原告が同時審判の申出をすること

具体例

  • 主位的請求(売主に対する契約不適合責任)と予備的請求(仲介業者に対する不法行為責任)

まとめ

  • 通常共同訴訟は共同訴訟人独立の原則が適用
  • 固有必要的共同訴訟は全員が当事者でなければ不適法
  • 類似必要的共同訴訟は合一確定が必要
  • 40条は一人の有利な行為が全員に効力を生じる
  • 同時審判申出は法律上併存し得ない請求の同時審判

FAQ

Q1. 共有者の一人が単独で訴えを提起できますか?

保存行為(妨害排除請求等)は各共有者が単独で可能ですが、共有物の処分に関する訴えは固有必要的共同訴訟となりうるため、共有者全員で提起する必要があります。

Q2. 必要的共同訴訟で一人が控訴した場合は?

40条により全員に効力が及ぶため、控訴審は全員について移審します。


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