会社の解散と清算|解散事由・清算手続・特別清算
会社の解散と清算を解説。解散事由、通常清算の手続、特別清算の要件、清算人の権限と義務を整理します。
この記事のポイント
会社の解散は法人格の消滅に向けた第一歩であり、清算手続を経て法人格が消滅する。 通常清算と特別清算の区別、清算人の権限が基本論点。
解散事由(471条)
号 解散事由 1 定款で定めた存続期間の満了 2 定款で定めた解散事由の発生 3 株主総会の特別決議 4 合併(消滅会社) 5 破産手続開始の決定 6 解散命令(824条)・解散判決(833条)休眠会社のみなし解散
最後の登記から12年を経過した株式会社は、法務大臣の公告後2か月以内に届出等がなければ解散したものとみなされる(472条)。
通常清算
清算人の選任
優先順位 清算人となる者 1 定款で定めた者 2 株主総会で選任された者 3 取締役(法定清算人)清算人の職務
職務 内容 現務の結了 解散時の業務の処理 債権の取立て 会社の債権の回収 債務の弁済 会社の債務の弁済 残余財産の分配 株主への残余財産の分配清算手続の流れ
- 解散の登記
- 清算人の選任・登記
- 債権者への催告・公告(499条)→ 2か月以上の期間
- 財産目録・貸借対照表の作成
- 債務の弁済
- 残余財産の分配
- 清算結了の登記 → 法人格消滅
特別清算(510条〜)
要件
清算中の株式会社について、清算の遂行に著しい支障を来すべき事情がある場合又は債務超過の疑いがある場合。
特別清算と破産の比較
比較項目 特別清算 破産 適用対象 清算中の株式会社のみ 全ての法人・個人 手続開始 裁判所の命令 裁判所の決定 管財人 清算人が継続 破産管財人が選任 債権者集会 あり(協定の認可) あり 利点 手続が簡易・柔軟 法的拘束力が強いまとめ
- 解散事由は定款所定事由・特別決議・合併・破産等
- 清算人は現務結了・債権取立て・債務弁済・残余財産分配を行う
- 清算結了の登記により法人格が消滅
- 債務超過等の場合は特別清算が開始される
- 休眠会社は12年経過でみなし解散
FAQ
Q1. 解散した会社は営業活動ができますか?
清算の目的の範囲内でのみ存続するため、新たな営業活動はできません。清算に必要な範囲での取引は可能です。
Q2. 解散を撤回できますか?
清算結了前であれば、株主総会の特別決議により会社を継続(再開)することができます(473条)。ただし、合併による解散等は対象外です。
Q3. 残余財産の分配はどのように行われますか?
株主が有する株式の数に応じて分配されます。種類株式がある場合は定款の定めに従います。