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行政行為の類型と効力|公定力・不可争力・不可変更力

行政行為の定義・分類(命令的行為・形成的行為)から効力(公定力・不可争力・不可変更力・自力執行力)、無効と取消しの区別、附款まで体系的に解説します。

この記事のポイント

行政行為は行政法の中核概念であり、行政庁が法律に基づいて一方的に国民の権利義務を規律する行為である。 その類型は命令的行為(下命・禁止・許可・免除)と形成的行為(特許・認可・代理)に大別され、それぞれ法的効果が異なる。また、行政行為には公定力・不可争力・不可変更力・自力執行力という特殊な効力が認められており、違法な行政行為であっても権限ある機関が取り消すまでは有効とされる。さらに、行政行為の瑕疵が重大かつ明白である場合には無効となり、取消訴訟の排他的管轄に服さない。本記事では、行政行為の全体像を体系的に整理し、試験対策上の重要論点を網羅する。


行政行為の定義と意義

行政行為とは

行政行為とは、行政庁が、法律の定めに基づき、公権力の行使として、直接に国民の権利義務を具体的に規律する行為をいう。講学上の概念であり、行政事件訴訟法上の「処分」(行訴法3条2項)に対応する概念である。

行政行為の定義の要素を整理すると以下のとおりである。

要素 内容 行為主体 行政庁(国又は公共団体の機関) 法的根拠 法律の定めに基づく行為(法律の留保の原則) 行為の性質 公権力の行使(一方的・優越的な意思表示) 法的効果 直接に国民の権利義務を具体的に規律する 外部性 行政組織の内部行為を含まない

行政行為と類似概念の区別

行政行為は、以下の概念と区別される。

概念 行政行為との違い 行政立法(法規命令・行政規則) 一般的・抽象的な規律であり、具体的権利義務を規律しない 行政契約 相手方の同意に基づく双方的行為であり、一方的行為ではない 行政指導 法的拘束力を有しない事実行為であり、権利義務の変動を生じない 行政計画 一般的・包括的な将来の行政の方針であり、通常は処分性が否定される 事実行為(即時強制等) 意思表示ではなく、法的効果の発生を目的としない

行政行為の概念は、取消訴訟の対象となる「処分」(行訴法3条2項)の範囲を画定するうえで重要な機能を果たす。もっとも、判例は処分性の概念を行政行為よりも広く捉える傾向にあり、従来は行政行為に該当しないとされていた行為にも処分性を認める場合がある。


行政行為の分類

行政行為は、その内容と法的効果に着目して、命令的行為形成的行為に大別される。

命令的行為

命令的行為とは、国民が本来有する自由を制限し、又はその制限を解除する行為をいう。国民の自然の自由を前提として、これに対する規制を行う行為である。

類型 定義 具体例 下命 国民に一定の作為義務を課す行為 違法建築物の除却命令、納税の督促 禁止 国民に一定の不作為義務を課す行為 営業停止命令、道路の通行禁止 許可 法令による一般的禁止を特定の場合に解除する行為 自動車運転免許、飲食店営業許可、風俗営業許可 免除 法令による一般的な作為義務を特定の場合に解除する行為 就学義務の免除、納税義務の免除

許可の法的性質

許可は、国民が本来有する自由を一般的に禁止したうえで、一定の要件を充たす者についてその禁止を解除するものである。したがって、許可を受けて行われる行為は、許可によって新たに権利が付与されるのではなく、本来の自由が回復されるにすぎない。

この理解は、以下の点で実際上の意義を有する。

  • 許可の申請に対しては、法定の要件を充たす限り、行政庁は許可をしなければならない(覊束行為)
  • 無許可営業であっても、その行為自体が当然に無効となるわけではない
  • 許可に附された条件は、自由の回復という許可の本質に照らし、必要最小限でなければならない

形成的行為

形成的行為とは、国民が本来有しない特別の権利・能力・地位を設定し、又はこれに関する法律関係を変動させる行為をいう。

類型 定義 具体例 特許 国民に特別の権利・能力・包括的法律関係を設定する行為 公有水面埋立免許、鉱業権設定、外国人の帰化許可、道路占用許可 認可 第三者の法律行為を補充し、その法律上の効果を完成させる行為 農地の権利移転の許可(農地法3条)、銀行の合併認可、公共料金の認可 代理 行政庁が第三者に代わって意思表示を行い、法律行為の効果を生じさせる行為 土地収用裁決

許可と特許の区別の実益

許可と特許の区別は、以下の点で実際上の意義を有する。

比較項目 許可 特許 行政庁の裁量 覊束行為(要件充足で許可すべき) 裁量行為(付与するかどうか裁量あり) 撤回の可否 原則として制限される 公益上の理由による撤回が比較的広く認められる 譲渡性 原則として一身専属的 権利の性質による(譲渡可能な場合もある) 既得権の保護 本来の自由の回復として保護される 特別の権利設定として保護の程度が異なる

もっとも、この区別は必ずしも明確ではなく、個別の法律の趣旨に即した検討が必要である。例えば、公衆浴場法に基づく営業許可は「許可」という名称であるが、適正配置規制が設けられていることから、特許的性格を有するとされる。

認可の特殊性

認可は、第三者の法律行為の効力を補充する行為であるため、以下の特殊性がある。

  1. 認可なき法律行為の効力: 認可を受けずに行われた法律行為は、法律上の効力を生じない(無効)
  2. 基本行為の瑕疵と認可の効力: 基本となる法律行為自体に瑕疵がある場合、認可があっても当該法律行為の瑕疵は治癒されない
  3. 認可と取消訴訟: 認可の取消訴訟は提起できるが、基本行為に瑕疵がある場合は民事訴訟によるべきである

行政行為の効力

行政行為には、私法上の法律行為には見られない特殊な効力が認められている。

公定力

定義

公定力とは、行政行為が仮に違法であったとしても、権限ある機関(裁判所又は行政庁)によって取り消されるまでは、何人もその効力を否定することができないという効力をいう。

公定力の根拠

公定力の実定法上の根拠については、行政事件訴訟法の取消訴訟の排他的管轄に求める見解が通説である。すなわち、行政行為の効力を否定するためには取消訴訟によらなければならず(行訴法3条2項)、民事訴訟や刑事訴訟において行政行為の違法を理由にその効力を否定することは原則として許されない。このような取消訴訟の排他的管轄制度の反射的効果として、公定力が説明される。

最判昭30.12.26
行政処分は、たとえ違法であっても、その違法が重大かつ明白で当該処分を当然無効ならしめるものと認むべき場合を除いては、適法に取り消されない限り完全にその効力を有する。

公定力の範囲と限界

公定力には以下の限界がある。

限界 内容 無効な行政行為 瑕疵が重大かつ明白な場合、行政行為は当然無効であり、公定力は及ばない 国家賠償請求 行政行為の違法を前提とする国家賠償請求において、公定力は障害とならない 刑事訴訟における違法性判断 通説は、刑事訴訟において行政行為の違法性を審理できるとする 当事者間の関係 公定力は対世的効力であるが、当事者間で行政行為の違法を主張すること自体は妨げられない

特に重要なのは、国家賠償請求との関係である。最高裁は、違法な課税処分に対する国家賠償請求について、取消訴訟によって当該処分が取り消されていなくても、国家賠償法上の違法性を主張することができるとしている。

不可争力

定義

不可争力とは、行政行為について一定の不服申立期間又は出訴期間が経過した後は、もはや私人の側からその効力を争うことができなくなる効力をいう。形式的確定力ともいう。

根拠

不可争力の根拠は、取消訴訟の出訴期間(行訴法14条)及び行政不服申立ての審査請求期間(行審法18条)の定めに求められる。

期間 起算点 期間 取消訴訟の出訴期間(主観的) 処分があったことを知った日 6か月(行訴法14条1項) 取消訴訟の出訴期間(客観的) 処分の日 1年(行訴法14条2項) 審査請求期間(主観的) 処分があったことを知った日の翌日 3か月(行審法18条1項) 審査請求期間(客観的) 処分の日の翌日 1年(行審法18条2項)

不可争力が生じた場合でも、行政庁の側からの職権取消し(撤回)は妨げられない。不可争力は私人の側の争訟手段を制限するものであり、行政庁自身の権限を制約するものではないからである。

不可変更力

定義

不可変更力とは、行政行為を行った行政庁自身がその行為を変更(取消し・撤回)することができなくなる効力をいう。実質的確定力ともいう。

範囲

不可変更力は、すべての行政行為に認められるわけではなく、紛争裁断的行為(裁決・決定等の争訟裁断行為)にのみ認められるとするのが通説・判例である。これは、争訟裁断行為においては、判断の安定性・信頼性を確保する必要があるためである。

例えば、審査請求に対する裁決(行審法44条以下)や、土地収用裁決は、不可変更力を有する。これに対して、通常の行政処分(許可、特許等)については不可変更力は認められず、行政庁は職権で取り消し又は撤回することができる。

自力執行力

定義

自力執行力とは、行政行為によって課された義務を国民が履行しない場合に、行政庁が裁判所の判決等の力を借りることなく、自ら強制的にその義務の内容を実現することができる効力をいう。

根拠と限界

自力執行力は、すべての行政行為に当然に認められるわけではなく、法律に個別の根拠がある場合にのみ認められる。

行政上の強制執行の手段としては、以下のものがある。

手段 内容 根拠法令 代執行 代替的作為義務について、行政庁又は第三者が義務者に代わって義務内容を実行し、費用を徴収する 行政代執行法 執行罰(強制金) 義務の不履行に対して過料を科し、間接的に義務の履行を促す 砂防法36条等(個別法に限る) 直接強制 義務者の身体又は財産に直接に実力を行使して義務内容を実現する 成田国際空港の安全確保に関する緊急措置法3条等 行政上の強制徴収 金銭債権について、滞納処分の手続により強制的に徴収する 国税徴収法、地方税法等

行政行為の瑕疵――無効と取消しの区別

瑕疵ある行政行為の類型

行政行為に瑕疵(違法又は不当)がある場合、その瑕疵の程度に応じて、取消しうべき行政行為無効な行政行為に区別される。

区分 瑕疵の程度 効力 争い方 取消しうべき行政行為 違法又は不当(瑕疵が重大かつ明白とはいえない) 取り消されるまで有効(公定力) 取消訴訟(行訴法3条2項) 無効な行政行為 重大かつ明白な瑕疵 当初から無効(公定力なし) 無効等確認訴訟(行訴法3条4項)、当事者訴訟、民事訴訟

無効の判断基準――重大かつ明白説

行政行為が無効となるためには、その瑕疵が「重大かつ明白」でなければならないとするのが判例・通説の立場である。

最判昭36.3.7
瑕疵が重大であるとは、行政行為の根拠法規の重要な部分に違反する場合をいい、瑕疵が明白であるとは、行政行為の外形上、客観的に瑕疵の存在が一見看取できる場合をいう。

重大性の判断

瑕疵の重大性は、違反した法規の趣旨・目的、瑕疵の内容・程度を総合的に考慮して判断される。以下のような場合には重大な瑕疵があるとされる。

  • 行政庁に当該行政行為をする権限がない場合(権限の逸脱)
  • 行政行為の内容が法律上不可能である場合
  • 行政行為の相手方を誤った場合
  • 重要な手続的要件を欠く場合

明白性の判断

瑕疵の明白性は、処分の外形上、客観的に瑕疵の存在が一見して看取できるかどうかによって判断される(外形上一見明白説)。

もっとも、判例は、課税処分の無効の判断において明白性の要件を緩和する場合がある。

最判昭48.4.26
課税処分については、課税庁と被課税者との間にのみ効力が及ぶものであるから、公定力を特に重視する必要はなく、瑕疵が重大であれば、明白性の要件を欠いても無効と解すべき場合がある。

違法性の承継

先行する行政行為の違法性が後行の行政行為に承継されるか(違法性の承継)も重要な論点である。

原則として、先行行為と後行行為がそれぞれ独立した行政行為である場合、先行行為の違法性は後行行為に承継されない(違法性の承継の否定)。先行行為の違法を争うためには、先行行為自体を取消訴訟の対象としなければならない。

ただし、判例は、先行行為と後行行為が連続した一つの手続を構成し、一つの効果の発生を目指している場合には、例外的に違法性の承継を認めている。

最判平21.12.17(安全認定と建築確認)
安全認定が取り消されていなくても、建築確認の取消訴訟において安全認定の違法を主張することができる。両者は結合して初めて建築基準法が求める建築物の安全性を確保するという効果を生じるものであるから、違法性の承継が認められる。


行政行為の職権取消しと撤回

職権取消し

職権取消しとは、行政行為に当初から瑕疵(違法又は不当)があった場合に、行政庁が自ら当該行政行為の効力を失わせることをいう。

項目 内容 根拠 法律上の明文の根拠がなくても可能(行政の適法性の回復) 効果 原則として遡及的に効力を失う(遡及効) 制限 信頼保護の原則(相手方の信頼利益との比較衡量)

撤回

撤回とは、行政行為に当初は瑕疵がなかったが、事後的に生じた事情の変化を理由として、将来に向かってその効力を失わせることをいう。

項目 内容 根拠 個別の法律の根拠が原則として必要(侵害留保説に立つ場合) 効果 将来に向かって効力を失う(将来効) 制限 撤回の必要性と相手方の信頼利益との比較衡量

最判昭63.6.17(公有水面埋立免許の撤回)
行政行為の撤回は、当該行政行為の効力を将来に向かって失わせるものであり、授益的行政行為の撤回については、撤回の必要性と撤回によって相手方が被る不利益とを比較衡量して、撤回の適否を判断すべきである。


行政行為の附款

附款の意義

附款とは、行政行為の効果を制限し、又は行政行為に特別の義務を付加するために、行政行為の主たる意思表示に付加される従たる意思表示をいう。

附款の種類

附款の種類 内容 具体例 条件 行政行為の効果の発生又は消滅を不確実な将来の事実にかからしめるもの 試験に合格したら許可する(停止条件)、違反があれば許可を失う(解除条件) 期限 行政行為の効果の発生又は消滅を確実な将来の事実にかからしめるもの 許可の有効期間を3年とする(終期) 負担 行政行為の主たる効果に付随して、相手方に特別の義務を課すもの 許可に際して環境保全措置を講ずべき義務を課す 撤回権の留保 行政庁が一定の事由がある場合に行政行為を撤回することができる旨の留保 公益上の必要が生じた場合は許可を取り消すことがある旨の付記 法律効果の一部除外 行政行為に本来伴うべき法律効果の一部を排除するもの 許可の効力範囲を地域的に限定する

附款の限界

附款を付すことができるかどうか、またどのような附款を付しうるかについては、以下の限界がある。

  1. 法律の根拠: 覊束行為については、法律の明文の根拠がなければ附款を付すことはできない。裁量行為については、裁量の範囲内で附款を付すことが認められる。
  2. 比例原則: 附款の内容は、行政行為の目的との関連で必要かつ相当なものでなければならない。
  3. 行政行為の本質との矛盾禁止: 附款の内容が行政行為の本質的効果と矛盾するものであってはならない。
  4. 平等原則: 合理的な理由なく、特定の者にのみ附款を付すことは許されない。

負担と条件の区別の実益

負担と解除条件は、いずれも行政行為に義務を付加する点で共通するが、以下の点で異なる。

比較項目 負担 解除条件 義務の独立性 行政行為とは独立の義務として課される 条件不成就が行政行為の効力に影響する 不履行の効果 行政行為の効力に直ちに影響しない(別途撤回が必要) 条件の成就(義務違反)により行政行為の効力が当然に消滅する 強制執行 負担たる義務について独立に強制執行が可能 独立の強制執行はできない

試験対策での位置づけ

行政行為の類型と効力は、行政法の基礎理論であり、司法試験・予備試験の短答式・論文式の双方で頻出する分野である。

短答式試験での出題傾向

  • 行政行為の分類(許可と特許の区別、認可の特殊性)に関する知識問題が毎年のように出題される
  • 公定力の根拠、範囲、限界に関する判例の理解が問われる
  • 附款の種類と限界に関する正誤問題が出題される

論文式試験での活用

論文式試験では、行政行為の類型論そのものが正面から問われることは少ないが、以下の場面で基礎知識として必要となる。

  1. 取消訴訟の処分性判断: 行政行為の定義を踏まえた「処分」の判断が求められる
  2. 行政行為の効力論: 公定力と取消訴訟の排他的管轄の関係が問われる
  3. 無効確認訴訟の選択: 瑕疵が重大かつ明白かどうかの検討が必要になる
  4. 行政裁量の審査: 附款の適法性を裁量審査の枠組みで検討する場面がある

答案では、行政行為の定義・分類を正確に述べた上で、問題となっている行為がどの類型に当たるかを明示し、そこから導かれる法的帰結を論じる構成が有効である。


よくある質問(FAQ)

Q1. 許可と特許はどのように区別すればよいですか?

許可は「本来の自由の回復」であり、法令による一般的禁止を特定の場合に解除する行為である。許可の例としては自動車運転免許や飲食店営業許可がある。これに対して、特許は「新たな権利・能力の設定」であり、国民が本来有しない法的地位を付与する行為である。特許の例としては公有水面埋立免許や鉱業権設定がある。許可は覊束行為であり要件充足で許可すべきであるのに対し、特許は裁量行為であり行政庁に裁量が認められる。

Q2. 公定力と不可争力の関係はどのようなものですか?

公定力は、違法な行政行為であっても取り消されるまでは有効であるという効力であり、すべての行政行為に認められる。不可争力は、出訴期間の経過により私人の側からもはや争うことができなくなる効力である。両者の関係としては、出訴期間内は取消訴訟により行政行為の効力を争うことができるが(公定力の下での争訟可能性)、出訴期間の経過により争訟手段が遮断される(不可争力の発生)という時間的な関係に立つ。

Q3. 行政行為の無効を主張する場合、取消訴訟と無効等確認訴訟のどちらを選択すべきですか?

出訴期間内であれば取消訴訟を提起することも可能であるが、出訴期間経過後は無効等確認訴訟(行訴法3条4項)によることになる。また、瑕疵が重大かつ明白である場合には、取消訴訟の排他的管轄に服さないため、民事訴訟や当事者訴訟の中で行政行為の無効を主張することもできる。実務上は、瑕疵の程度に確信が持てない場合、取消訴訟と無効等確認訴訟を予備的に併合して提起することが多い。

Q4. 職権取消しと撤回はどう違いますか?

職権取消しは、行政行為に「当初からの瑕疵」があった場合に行われ、原則として遡及効がある(行為時に遡って効力を失う)。これに対して、撤回は、行政行為の成立後に「事後的な事情変更」が生じた場合に行われ、将来効のみが生じる(撤回時以降の効力を失わせる)。撤回の例としては、許可条件の違反を理由とする営業許可の撤回などがある。

Q5. 行政行為に不服がある場合、審査請求と取消訴訟のどちらを先にすべきですか?

行政事件訴訟法8条1項は自由選択主義を採用しており、原則として審査請求を経ずに直接取消訴訟を提起することができる。ただし、個別の法律で審査請求前置主義が定められている場合(行訴法8条1項ただし書)は、原則として審査請求に対する裁決を経なければ取消訴訟を提起できない。なお、審査請求をした場合でも、3か月を経過しても裁決がないとき等の正当な理由があるときは、裁決を経ずに取消訴訟を提起できる(行訴法8条2項)。


まとめ

  • 行政行為とは、行政庁が法律に基づき公権力の行使として国民の権利義務を具体的に規律する行為である
  • 命令的行為(下命・禁止・許可・免除)は国民の自然の自由を規制・解除する行為、形成的行為(特許・認可・代理)は新たな法的地位を設定する行為である
  • 許可は覊束行為で本来の自由の回復、特許は裁量行為で新たな権利の付与である
  • 行政行為には公定力・不可争力・不可変更力・自力執行力という特殊な効力が認められる
  • 公定力の根拠は取消訴訟の排他的管轄に求められ、無効な行政行為には公定力は及ばない
  • 行政行為の瑕疵が重大かつ明白な場合は当然無効となり、取消訴訟によらずともその効力を否定できる
  • 職権取消しは当初の瑕疵を理由とする遡及的効力喪失、撤回は事後的事情変更を理由とする将来的効力喪失である
  • 附款には条件・期限・負担・撤回権の留保等があり、裁量行為には裁量の範囲内で附款を付すことができる

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