情報公開法と個人情報保護法|行政の透明性確保
情報公開法と個人情報保護法を解説。行政文書の開示請求、不開示情報の類型、個人情報の利用制限、審査請求と訴訟を整理します。
この記事のポイント
情報公開法は行政の透明性を確保するための制度であり、原則開示・例外不開示の構造を持つ。 個人情報保護法との関係も押さえる必要がある。
情報公開法(行政機関情報公開法)
目的
政府の諸活動を国民に説明する責務(アカウンタビリティ)を果たすこと。
開示請求権
要素 内容 請求権者 何人も(国籍・理由を問わない) 対象 行政文書 開示義務 不開示情報に該当しない限り開示義務あり行政文書の定義
行政機関の職員が職務上作成し又は取得した文書等で、当該行政機関が保有しているもの。
不開示情報(5条各号)
号 類型 内容 1号 個人情報 特定の個人を識別できる情報 2号 法人情報 法人の正当な利益を害するおそれ 3号 国の安全等 国の安全・外交上の利益を害するおそれ 4号 公共の安全等 犯罪の予防等に支障を及ぼすおそれ 5号 審議・検討情報 意思決定の中立性を不当に損なうおそれ 6号 事務・事業情報 事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれ部分開示(6条)
不開示情報が含まれている場合でも、容易に区分できるときは残りの部分を開示。
裁量的開示(7条)
不開示情報に該当する場合でも、公益上特に必要があるときは開示可能。
不服申立てと訴訟
審査請求
情報公開・個人情報保護審査会への諮問が必要。
訴訟
取消訴訟又は義務付け訴訟により争う。
インカメラ審理
情報公開訴訟において裁判所が非公開で文書を審査する手続。情報公開法には明文規定がなかったが、情報公開・個人情報保護審査会には認められている。
個人情報保護法(行政機関関連)
2021年改正の概要
行政機関個人情報保護法・独法等個人情報保護法が個人情報保護法に統合。
個人情報の利用制限
原則 内容 利用目的の特定 利用目的をできる限り特定 目的外利用の制限 利用目的以外での利用は原則禁止 提供の制限 第三者への提供は原則禁止本人開示請求
保有個人情報について本人が開示・訂正・利用停止を請求できる。
まとめ
- 情報公開は原則開示・例外不開示の構造
- 不開示情報は6類型を正確に区別
- 裁量的開示(7条)の存在に注意
- 個人情報保護法は2021年改正で統合された
- 不服申立ては審査会への諮問が必要