1第百五十一条の二第一項各号に掲げる義務に係る金銭債権についての強制執行は、前各款の規定により行うほか、債権者の申立てがあるときは、執行裁判所が第百七十二条第一項に規定する方法により行う。ただし、債務者が、支払能力を欠くためにその金銭債権に係る債務を弁済することができないとき、又はその債務を弁済することによつてその生活が著しく窮迫するときは、この限りでない。
2前項の規定により同項に規定する金銭債権について第百七十二条第一項に規定する方法により強制執行を行う場合において、債務者が債権者に支払うべき金銭の額を定めるに当たつては、執行裁判所は、債務不履行により債権者が受けるべき不利益並びに債務者の資力及び従前の債務の履行の態様を特に考慮しなければならない。
3事情の変更があつたときは、執行裁判所は、債務者の申立てにより、その申立てがあつた時(その申立てがあつた後に事情の変更があつたときは、その事情の変更があつた時)までさかのぼつて、第一項の規定による決定を取り消すことができる。
4前項の申立てがあつたときは、執行裁判所は、その裁判が効力を生ずるまでの間、担保を立てさせ、又は立てさせないで、第一項の規定による決定の執行の停止を命ずることができる。
5前項の規定による決定に対しては、不服を申し立てることができない。
6第百七十二条第二項から第五項までの規定は第一項の場合について、同条第三項及び第五項の規定は第三項の場合について、第百七十三条第二項の規定は第一項の執行裁判所について準用する。
この条文の過去問 2問
誤り。違うのは「遅延の期間に応じ、債務の履行を確保するために相当と認める一定の額の金銭を自己に支払うべき旨を裁判所に請求することができる」の部分である。代金のような金銭債務には間接強制は認められていない。
414条1項は、債務者が任意に履行しないときは、債権者は民事執行法などの規定に従い、直接強制、代替執行、間接強制その他の方法による履行の強制を裁判所に請求できると定める。肢が述べる、遅延の期間に応じて一定額の金銭を支払わせる方法は間接強制(民事執行法172条1項)である。しかし、金銭の支払を目的とする債権は、債務者の財産を差し押さえて換価する直接強制によって確実に実現できるから、心理的な圧力で履行を促す間接強制を用いる必要がない。そのため民事執行法は、金銭債権について間接強制を認めるのを、扶養義務等に係る金銭債権に限っている(同法167条の15第1項)。売買代金の支払債務はこれに当たらないから、売主は代金債権について間接強制を求めることはできず、肢は誤りである。売主は、買主の財産を差し押さえて代金を回収することになる。

債務者が任意に債務の履行をしないときは、債権者は、民事執行法その他強制執行の手続に関する法令の規定に従い、直接強制、代替執行、間接強制その他の方法による履行の強制を裁判所に請求することができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
- 直接強制:不動産の引渡し・明渡し(民執168条)、動産の引渡し(民執169条)。申立てにより間接強制も可(民執173条)
- 代替執行:代替的作為(工作物の撤去・建物の一部除去・謝罪広告)、不作為の結果の除去(民執171条)。申立てにより間接強制も可
- 間接強制:不代替的作為・結果の残らない不作為(夜間のピアノ演奏の禁止)など(民執172条)。金銭債務は扶養料等に限る(民執167条の15)
- 意思表示の擬制:登記手続を命じる判決など。確定の時に意思表示をしたものとみなす(民執177条)
- 強制できない:性質上許さないもの(414条1項ただし書)、自然債務、不執行の合意がある債務
誤り。違うのは「遅延の期間に応じ、債務の履行を確保するために相当と認める一定の額の金銭を自己に支払うべき旨を裁判所に請求することができる」の部分である。代金のような金銭債務には間接強制は認められていない。
414条1項は、債務者が任意に履行しないときは、債権者は民事執行法などの規定に従い、直接強制、代替執行、間接強制その他の方法による履行の強制を裁判所に請求できると定める。肢が述べる、遅延の期間に応じて一定額の金銭を支払わせる方法は間接強制(民事執行法172条1項)である。しかし、金銭の支払を目的とする債権は、債務者の財産を差し押さえて換価する直接強制によって確実に実現できるから、心理的な圧力で履行を促す間接強制を用いる必要がない。そのため民事執行法は、金銭債権について間接強制を認めるのを、扶養義務等に係る金銭債権に限っている(同法167条の15第1項)。売買代金の支払債務はこれに当たらないから、売主は代金債権について間接強制を求めることはできず、肢は誤りである。売主は、買主の財産を差し押さえて代金を回収することになる。

債務者が任意に債務の履行をしないときは、債権者は、民事執行法その他強制執行の手続に関する法令の規定に従い、直接強制、代替執行、間接強制その他の方法による履行の強制を裁判所に請求することができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
- 直接強制:不動産の引渡し・明渡し(民執168条)、動産の引渡し(民執169条)。申立てにより間接強制も可(民執173条)
- 代替執行:代替的作為(工作物の撤去・建物の一部除去・謝罪広告)、不作為の結果の除去(民執171条)。申立てにより間接強制も可
- 間接強制:不代替的作為・結果の残らない不作為(夜間のピアノ演奏の禁止)など(民執172条)。金銭債務は扶養料等に限る(民執167条の15)
- 意思表示の擬制:登記手続を命じる判決など。確定の時に意思表示をしたものとみなす(民執177条)
- 強制できない:性質上許さないもの(414条1項ただし書)、自然債務、不執行の合意がある債務