公判手続の体系|冒頭手続・証拠調べ・弁論・判決
公判手続を体系的に解説。冒頭手続、証拠調べの順序、弁論手続、判決の言渡し、公判前整理手続を整理します。
この記事のポイント
公判手続は冒頭手続→証拠調べ→弁論→判決の順序で進行し、当事者主義構造を基盤とする。 公判前整理手続(316条の2以下)の導入が公判のあり方を変えた。
公判手続の流れ
段階 内容 冒頭手続 人定質問→起訴状朗読→黙秘権告知→被告人・弁護人の陳述 証拠調べ 検察官立証→弁護側立証→裁判所の職権証拠調べ 弁論 検察官の論告・求刑→弁護人の弁論→被告人の最終陳述 判決 判決の宣告冒頭手続
起訴状朗読(291条)
検察官が起訴状を朗読する。
起訴状一本主義(256条6項)
起訴状には裁判官に事件について予断を生ぜしめるおそれのある書類その他の物を添付し、又はその内容を引用してはならない。
趣旨 内容 予断排除 裁判官の白紙の状態での審理を確保 当事者主義 証拠は公判で取り調べる黙秘権の告知(291条4項)
被告人に対し終始沈黙できること等を告知する。
証拠調べ
挙証責任
原則 内容 検察官の挙証責任 犯罪事実の存在について検察官が証明責任を負う 合理的な疑いを超える証明 有罪認定には合理的な疑いを容れない程度の証明が必要証拠調べの順序
- 検察官の冒頭陳述(296条)
- 検察官の証拠調べ請求
- 弁護人の意見(証拠意見)
- 証拠決定
- 証拠調べの実施
- 弁護側の証拠調べ
公判前整理手続(316条の2〜)
意義
充実した公判の審理を継続的、計画的かつ迅速に行うための準備手続。
内容
手続 内容 争点整理 事件の争点を明確化 証拠開示 類型証拠開示→主張関連証拠開示 審理計画の策定 公判期日の指定等証拠開示の3段階
段階 条文 内容 検察官請求証拠の開示 316条の14 検察官が取調べ請求する証拠の開示 類型証拠開示 316条の15 一定類型の証拠の開示 主張関連証拠開示 316条の20 被告人側の主張に関連する証拠の開示判決
有罪判決の要件
要件 内容 犯罪の証明 合理的な疑いを超える証明 罪となるべき事実 訴因の範囲内の事実 証拠の標目 証拠の標目の記載 法令の適用 適用法条の記載無罪判決
犯罪の証明がないとき又は被告事件が罪とならないときは無罪の言渡しをする(336条)。
まとめ
- 公判は冒頭手続→証拠調べ→弁論→判決の順序
- 起訴状一本主義が予断排除の核心
- 挙証責任は検察官にあり合理的な疑いの基準
- 公判前整理手続で争点整理と証拠開示を行う
- 証拠開示は3段階の構造