表現の自由の応用問題|ヘイトスピーチ・インターネット・報道の自由
表現の自由の応用問題を解説。ヘイトスピーチ規制、インターネット上の表現、報道の自由と取材の自由、営利的表現の自由を整理します。
この記事のポイント
表現の自由の現代的課題として、ヘイトスピーチ規制、インターネット上の表現規制、報道・取材の自由と名誉・プライバシーの衝突が重要論点である。
ヘイトスピーチ規制
問題の所在
特定の民族・人種等に対する差別的言動を規制することは、表現の自由の制約として許容されるか。
ヘイトスピーチ解消法(2016年)
理念法として差別的言動の解消を目的とするが、罰則規定はない。
論点 内容 内容規制 表現内容に着目した規制→厳格審査が必要 対抗言論の原則 対抗言論(more speech)で対処すべきか 萎縮効果 規制の過度な広範性による萎縮効果インターネット上の表現
論点 内容 表現媒体の特性 双方向性・匿名性・拡散性 審査基準の修正 媒体の特性に応じた修正の要否 プロバイダ責任 プロバイダ責任制限法の位置づけ報道の自由と取材の自由
報道の自由
博多駅事件(最大決昭44.11.26):報道の自由は21条の保障のもとにある。
取材の自由
判例 内容 博多駅事件 取材の自由は十分尊重に値する 外務省秘密漏洩事件(最決昭53.5.31) 取材方法が社会通念上相当であれば正当な業務行為取材源の秘匿
判例 内容 最決平18.10.3 民事訴訟における取材源秘匿は原則として正当営利的表現の自由
営利広告等の営利的表現は21条の保護を受けるが、非営利的表現より緩やかな審査基準が適用される。
まとめ
- ヘイトスピーチ規制は内容規制として厳格審査の対象
- インターネット上の表現は媒体の特性を考慮
- 取材の自由は十分尊重に値する(博多駅事件)
- 営利的表現は緩やかな審査基準が適用
- 表現の自由の制約は常に萎縮効果に注意